進ちょくグラフを眺めて決算を想像しよう。
進ちょく率を見るときに押さえておきたいポイント
1.全体の進ちょく状況
なによりもまず、基本的に押さえたいポイントです。 四半期を1年の4分の1と捉えれば、年間予想値の25%を達成しているかどうかが判断の一つの目安。 つまり、1Qならば25%、2Qでは50%、3Qだと75%以上達成していてほしいわけですね。 この基準よりも、進ちょく状況が大幅によければ業績予想が上方修正される可能性も高いといえます。
2.直近の四半期の進ちょく状況
直近の四半期の進ちょく動向も知っておきたい情報です。 最初は勢いがあったもののその後息切れして尻すぼみ状態になっているということもあります。
3.業種や企業の進ちょく推移に表れる特有のくせ
特定の時期に売上が集中するなど、業種や企業それぞれに推移のし方に特徴があります。 それらの傾向を考慮した上で進ちょく動向を判断することも大切です。 前期の進ちょく実績を示すグレーの棒グラフの形状がある程度参考になるでしょう。
4.前期比較 その1 ~ 今期の予想値の水準 ~
予想値の水準が低ければ、進ちょく率は高くなりがちです。 いくら通期予想値に対する期中の進ちょく率が高くても、予想値そのものが大幅減益であったとしたら、素直に評価できるものではありません。 進ちょく率計算の基準となる予想値の水準のチェックも忘れないようにしましょう。
5.前期比較 その2 ~ 今期の期中実績の水準 ~
予想値の水準と同様に、発表された期中の実績が前年に比べて伸びているかどうかも見るようにしましょう。今期の予想の水準次第で実績値が伸びていなくても 進ちょく率は前年よりも良いということがあるからです。
6.アナリスト予想平均(IFISコンセンサス)との比較
今期の通期予想には、会社が発表した予想数値()と、主要証券21社のアナリスト達の予想の 平均値(IFISコンセンサス、)の2種類の予想が表示されています。 が よりも上にあればアナリスト達は会社側より強気だということがいえます。 IFISコンセンサスと会社予想値との関係を見ることは、業績予想修正の可能性を探るヒントになる はずです。 ただし、コンセンサスと会社予想がいつ時点の予想であるかという点には注意をはらう必要があります。 どちらが新しい予想なのかによって、捉え方は変わってくるからです。 「コンセンサスを使いこなそう」をご参考ください。