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Speee:レガシー産業DXとDXコンサルは堅調、ステーブルコイン活用の国際送金事業の商用化進捗に注視

*14:14JST Speee:レガシー産業DXとDXコンサルは堅調、ステーブルコイン活用の国際送金事業の商用化進捗に注視
Speee<4499>は、2007年に設立の企業であり、レガシー産業DX、DXコンサルティング、金融DXの3事業を展開する。現在は東証スタンダード市場に上場している。企業理念として「解き尽くす。未来を引きよせる。」を掲げ、情報・人・サービスの連鎖を通じて価値創出を図る。売上構成はレガシー産業DXが約7割を占める主力事業であり、DXコンサルティングが約3割となる。金融DX事業は現在投資フェーズにあり、現時点では売上計上には至っていない。

同社の強みは、創業以来蓄積してきたデータ活用力と先端技術への早期対応にある。クライアントのデータを分析してコンサルティングを提供するモデルを確立し、データとアルゴリズムの蓄積が競争優位の源泉となっている。ブロックチェーンについては2018年に専業子会社を通じて、市場形成前から技術開発を進めてきた。また、新卒採用を継続することで優秀な人材を安定的に確保し、平均年齢30歳前後の若い組織を維持している。さらに、外部VCに依存せず自己資金で新規事業を連続的に生み出してきた事業開発力と意思決定の柔軟性を持つ点も特徴である。主力のレガシー産業DXは、競合の少ない巨大ニッチ市場を対象にマッチングモデルを展開し、安定的な収益基盤を構築している。不動産売却、リフォーム、介護に加え、足元では葬儀領域など近接市場への横展開を進めている。DXコンサルティングでは、マーケティング領域からAIを活用した業務フロー構築や採用支援などへサービス領域を拡張しており、独自指標「AI Visibility Score」の特許出願も進めるなど差別化を図っている。

同社が成長戦略の柱を担うのが金融DX事業である。ステーブルコインを活用した国際送金ソリューション「Project Pax」の商用化を目指しており、法制度面では、日本では2023年に資金決済法が改正によりステーブルコインの法的位置付けが明確化されるなど、欧米よりも先行している。国内では同様のソリューションを展開する競合は現時点で存在せず、先行者優位を確立した状況にある。信託型ステーブルコインの発行後、直ちにテスト送金を実施できる体制が整っている。現在は、フェーズ2として国内では商工中央金庫、海外では韓国の複数銀行と技術検証を進めており、2026年中の多行間国際送金の実現を目指している。収益モデルは取引量連動型の手数料収入であり、商社やグローバルメーカーなど送金額の大きい企業を主要ターゲットとしている。

加えて、同社は2025年11月に新たにトークン化預金関連事業を開始しており、ステーブルコインと並行して取り組むことで、オンチェーン金融の実現に向けた基盤構築を進めている点は注目される。ステーブルコイン(SC)とトークン化預金の双方を手掛けることで、将来的な金融インフラの変革に対応するポジションを確立しようとしている。また、同領域は極めて大きな市場機会を有する点も重要である。ステーブルコインを中心としたデジタル通貨市場は、将来的にグローバルな決済・送金インフラの中核を担う可能性があり、同社は大規模投資を通じてこの成長市場の取り込みを狙う。先行投資により短期的には損失が拡大するものの、市場規模の大きさを背景に、中長期的には高いリターン獲得を目指す戦略と位置付けられる。

2025年9月期は、売上高16,435百万円(前期比4.5%増)、営業損失685百万円(前期は537百万円の利益)、経常損失661百万円(前期は594百万円の利益)、当期純損失950百万円(前期は244百万円の利益)であった。レガシー産業DXにおける加盟企業数の拡大及びDXコンサルティングにおける顧客単価の上昇が増収をけん引した。一方、金融DX事業への積極投資の継続や人件費増加により営業利益段階から赤字となった。加えて、ソフトウェア資産の減損による特別損失の計上が最終損益を押し下げた。

2026年9月期第1四半期は、売上高3,877百万円(前年同期比0.1%増)、営業損失245百万円(前年同期は4百万円の損失)、経常損失252百万円(前年同期は10百万円の利益)、四半期純損失320百万円(前年同期は84百万円の損失)であった。レガシー産業DXが加盟企業数増加により増収となり、DXコンサルティングの減収を補った。利益面では、金融DXにおいてトークン化預金関連事業への追加投資や、人件費や業務委託費などの販管費の増加により損失が拡大した。

2026年9月期通期では、売上高17,000百万円(前期比3.4%増)、営業損失1,704百万円(前期は685百万円の損失)、経常損失1,698百万円(前期は661百万円の損失)、当期純損失2,079百万円(前期は950百万円の損失)を予想している。既存2事業の増収を見込む一方、金融DX事業への投資拡大に加え、各事業においても成長投資を継続するため、通期でも赤字となる見込みである。なお、足元の流動性は潤沢であり、一定期間の投資継続に耐えうる財務基盤を持つ。

中期的には、レガシー産業DXで売上高300億円、DXコンサルティングで売上高100億円規模を目標とする。既存事業で安定収益基盤を拡大しつつ、金融DXの収益化を実現することで、収益構造の転換を図る戦略である。金融DX事業についてはステーブルコイン発行タイミングに依存するものの、商用化に向けた進捗は着実に進んでおり、今期以降は投資増加ペースも横ばいに移行する見込みである。

株主還元については、金融DX事業の黒字化を前提として配当開始を検討する方針であり、当面無配を継続する見込みである。株価は赤字局面にあるものの金融DXへの期待が一定の水準を支えている。ステーブルコインを巡る制度整備の進展や金融デジタル化の国際的潮流は同社に追い風となる可能性が高く、ステーブルコイン事業に加えトークン化預金を含むオンチェーン金融領域での進展が、中長期的な株価評価の中核を担うと考えられる。



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