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モビルス---2Qは増収、SaaSの単価上昇と生成AI関連のカスタマイズ案件が業績を牽引

*17:50JST モビルス---2Qは増収、SaaSの単価上昇と生成AI関連のカスタマイズ案件が業績を牽引
モビルス<4370>は4月10日、2026年8月期第2四半期(25年9月-26年2月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比18.4%増の10.08億円、営業損失が0.73億円、経常損失が0.83億円、親会社株主に帰属する中間純損失が0.37億円となった。連結ベースでは子会社での先行投資や本社移転費用により損失を計上したものの、モビルス単体では第2四半期(12月-2月)に営業利益率10%を達成し、四半期ベースで過去最高の売上高を更新するなど、収益性は着実に改善している。

主力事業であるSaaSサービスは、代理店経由の取引活性化やチャットソリューションの拡販が順調に進展した。契約数は318件と微増に留まったが、既存顧客の追加購入(アップセル/クロスセル)に加え、新規案件の大型化が顕著となっている。契約当たりの月額平均単価は前年同期から3.7万円増の31.1万円へと大きく上昇した。単価上昇の背景には、顧客の問い合わせボリュームの増加に伴う従量課金の拡大や、セキュリティニーズの高まりがある。特に「Secure Path」を中心としたセキュリティ系機能は、本人確認が必要な金融機関や、公共性の高いインフラ(電気・ガス)業界での採用が広がっており、Security SuiteのARR成長率は前年同期比57%増と極めて高い伸びを記録した。解約率は0.68%と目標の1%以下を継続しており、特に単価の高い顧客ほどオペレーションへの深い組み込みによりスイッチングが起こりづらい状況にある。

プロフェッショナルサービスにおいては、生成AI関連の商材が成長を牽引している。オペレーター支援AI「MooA」の導入に伴う開発案件や、ボイスボットのシステム連携などのカスタマイズ需要が旺盛で、売上高は前年同期比24.8%増の2.51億円と大きく伸長した。同社の強みは単なる機能提供に留まらず、顧客の個別の業務フローに合わせたプロンプト調整や運用のインストールまでをトータルで支援する点にある。ファンケルにおける「MOBI BOT AI Vector Search」の導入事例では、AIが自然文の意図を理解することで自己解決率が約2割向上するといった具体的な成果も出ており、これらが呼び水となって新たな引き合いを生んでいる。カスタマイズ案件の増加は、将来的なARR(リカーリングレベニュー)への移行に向けた重要な先行指標となっている。

利益面については、2025年4月に設立した連結子会社vottiaにおけるAIエージェント構築プラットフォーム「maestra」への先行投資を継続している。vottiaへの引き合いは非常に強く、大手メーカー複数社で修理受付業務を中心としたPoCが進行しており、下期からは検証業務を通じた売上計上の開始を見込んでいる。現在はプロフェッショナルサービスとしての計上が中心であるが、本格導入後はARRへの寄与が期待される。

2026年8月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比23.9%増の22.98億円、営業利益が▲1.10億円とする期初計画を据え置いた。第1四半期に発生したオフィス移転等の一過性費用は解消されており、第2四半期単体での黒字化達成は、通期での連結損益分岐点(ブレイクイーブン)到達に向けた大きな進捗と言える。株主還元については、現時点では成長投資を優先し無配とする方針だが、利益創出とMooA等の新サービス立ち上げを通じた株価での貢献を重視していく考えだ。



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