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ポールHD Research Memo(4):2026年1月期は成長基盤の再構築に向けた事業再編を実施

*11:04JST ポールHD Research Memo(4):2026年1月期は成長基盤の再構築に向けた事業再編を実施
■ポールトゥウィンホールディングス<3657>の業績動向

1. 2026年1月期の業績概要
2026年1月期の連結業績は、売上高が前期比6.5%減の48,837百万円、営業損失が238百万円(前期は786百万円の利益)、経常損失が508百万円(同756百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失が3,479百万円(同692百万円の損失)となった。また、KPIとしているEBITDAは同55.6%減の947百万円となりEBITDAマージンは前期の4.1%から1.9%に低下した。成長基盤の再構築に向けて、メディア・コンテンツからの撤退などグループ再編を実施したほか、海外ソリューションにおける組織のスリム化を実施し特別退職金を計上したこと、また、過去のM&Aに係るのれんや無形資産についても収益状況を鑑みて減損処理を行い特別損失として計上したことなどが収益悪化の要因となった。

前期比の増減要因と見ると、売上高は国内ソリューションで1,314百万円、海外ソリューションで550百万円の増収となったものの、メディア・コンテンツの撤退による減収5,253百万円を吸収しきれなかった。営業利益は1,025百万円の減益となったが、このうちメディア・コンテンツは損失縮小により506百万円の増益要因となっており、国内ソリューションで582百万円、海外ソリューションで982百万円の減益となった。

国内ソリューションについては、前期にEコマース分野の好採算案件が終了したこと、並びに2025年9月に秋葉原第2センターを開設したことによる関連費用の増加が減益要因となった。また、海外ソリューションは2027年1月期の減収に備えるため組織のスリム化を実施し、特別退職金を計上(売上原価及び販管費で300百万円弱)したことや、ゲームユーザー向けSNSサービスの開発中止に伴う関連費用約600百万円を計上したこと、欧州特定顧客に対する貸倒引当金約100百万円を計上したことなどが減益要因となった。

営業外収支は前期比で239百万円悪化した。期末為替レート差による外貨建て資産・負債の評価替えにより為替差損が前期の97百万円から236百万円に増加したことが主因だ。また、2027年1月期の黒字化を確実なものとするため、過去のM&Aに係るのれんや無形資産を減損処理するなど特別損失として3,473百万円を計上した。内訳は、主にゲーム共同開発案件の中止による減損で288百万円、Ghostpunch関連ののれん及び無形資産の減損で1,693百万円、SynXに係るのれん及び無形資産の減損で986百万円、海外子会社の幹部職員の特別退職金で299百万円、その他固定資産除却損等で204百万円となる。

そのほか、事業再編の取り組みとして海外子会社のリブランディングを実施したほか、海外拠点を20拠点から17拠点に集約した。また、SynXの直接子会社化によるガバナンス体制の強化、組織再編によるグループ本社機能の強化、リスクマネジメント委員会の設置など経営管理体制の強化を進めた。

なお、2025年12月に発表した会社計画に対して、売上高はおおむね想定どおりに着地したが、利益面では海外ソリューションにおいて、SNSサービスの開発中止を決定したことに伴う事業整理費用や貸倒引当金等を第4四半期に計上したこと、また減損損失を計上したことにより計画を下回った。


国内及び海外ソリューションは増収となるも減益基調が続く

2. 業務別業績動向
(1) 国内ソリューション
国内ソリューションの売上高は前期比5.3%増の25,904百万円、営業利益は同34.0%減の1,128百万円となった。売上高はゲーム分野が前期比13%増と好調に推移した一方で、Tech分野、Eコマース分野がそれぞれ若干の減収となった。ゲーム分野は「Nintendo Switch 2」向けタイトルのデバッグ需要が増加したほか、営業活動の取り組み強化によってその他の新規受注案件の獲得も順調に進んだことが増収要因となった。Tech分野についてはさらなる拡大に向け、AIスペシャリストを含めたエンジニアの採用や育成に注力するなど先行投資期間としたことで売上が一時的に減少した。Eコマース分野については、前期で高収益大型案件が終了した影響で減収となったものの、同案件を除いた既存顧客ベースの売上は堅調に推移した。

営業利益は、高収益大型案件終了の影響や、2025年9月に新宿センター及び上野センターを閉鎖して新たに開設した秋葉原第2センターに統合したことに伴い約100百万円の一時費用を計上したことが主な減益要因となった。今回の拠点再編により、職場環境の改善による定着率の向上、並びに繁忙期や大型案件の業務遂行時においては近隣にある秋葉原センターとの間で人材シェアが可能な体制となり、業務効率の向上が期待される。なお、2026年1月期末の従業員数は正社員で1,481名(前期末比29名増)、アルバイトで3,662名(同38名減)、合計で5,143名(同9名減)となった。アルバイトの減少は一定期間、稼働実績のない人員について今回契約を終了したことによるものである。

(2) 海外ソリューション
海外ソリューションの売上高は前期比2.7%増の20,792百万円、営業損失は939百万円(前期は43百万円の利益)となった。売上高は前期に大型スポット案件※を受注した音声収録業務が伸長し増収要因となった。一方で、デバッグやカスタマーサポート、ローカライズ業務については前期並みの水準にとどまり、2024年9月にGhostpunchから譲受したゲーム開発アウトソーシング事業についても、主要取引先が内製化にシフトした影響で減収となった。

※ スマートスピーカの音声収録業務で、数年ごとに音声をアップデートしている。2026年1月期の売上がピークで、2027年1月期の売上規模は縮小する見込みとなっている。

利益面では、2027年1月期の減収に備えた組織のスリム化を実施したことに伴い300百万円弱の特別退職金を計上したほか、SNSサービスの開発中止決定に伴い約600百万円の費用を計上したこと、貸倒引当金が約100百万円発生したことなどが損失計上の要因となった。なお、2026年1月期末の従業員数は正社員で1,457名(前期末比125名減)、アルバイトで1,076名(同85名増)、合計で2,533名(同40名減)となった。正社員の減少については、ゲーム開発アウトソーシング事業で20~30名を削減し、人員数を10名程度と最小限の組織体制にまでスリム化したほか、SNSサービスの開発を担当していたインドのチームを削減した。

(3) メディア・コンテンツ
メディア・コンテンツの売上高は前期比71.1%減の2,139百万円、営業損失は141百万円(前期は647百万円の損失)となった。2025年6月にHIKE、同年8月にアクアプラスの全株式を売却し、連結対象から除外したことにより大幅減収となったものの、損失額は大きく縮小した。Palabraの事業は今後も継続するが、第4四半期の業績は売上高で45百万円、営業損失で4百万円と連結業績に与える影響は軽微となっており、2027年1月期からは国内ソリューションに含めることになっている。2026年1月期末の従業員数は正社員で8名(前期末比297名減)、アルバイトで11名(同85名減)、合計で19名(同382名減)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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