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ジャストプラ Research Memo(2):外食業界向け店舗管理システムの大手。契約店舗数は6,000店舗超(1)
2026/04/13 13:32
*13:32JST ジャストプラ Research Memo(2):外食業界向け店舗管理システムの大手。契約店舗数は6,000店舗超(1)
■ジャストプランニング<4287>の事業概要
同社の事業はASP事業、システムソリューション事業、物流ソリューション事業、太陽光発電事業、その他の5つの事業セグメントで区分されている。2026年1月期の事業セグメント別構成比を見ると、売上高はASP事業が48.3%、物流ソリューション事業が39.3%と2つの事業で全体の8割以上を占めるが、セグメント利益(売上総利益)ではASP事業だけで73.5%と大半を占めており、ASP事業が同社の収益柱となっている。
1. ASP事業
ASP事業では、インターネットを介して売上、発注/仕入、勤怠管理など店舗を運営するうえで必要な業務用ソフトを利用できるサービス「まかせてネット」(1999年サービス開始)を開発・提供している。主な顧客は、20〜300の店舗規模でチェーン展開する中小規模の外食企業であり、「まかせてネット」を導入することで店舗の経営状況を収集・管理・分析することが可能となる。契約店舗からの月額利用料が売上高の大半を占めるストック型ビジネスモデルで収益性が高く、同社の主力事業である。
「まかせてネット」の月額利用料金は利用するサービスによって変わるものの、1店舗当たり平均1.3万円の水準である(フルサービスの提供で約3万円)。競合企業の多くが月額1万円前後で提供していることを考えるとやや高めの料金設定だが、他社であれば別途追加料金が発生するようなカスタマイズ対応についても、同社は無償でサービスを提供できる優位性がある(大幅な仕様変更を除く)。
契約店舗数は、2026年1月期末時点で6,753店舗(契約企業数243社、物流管理システム「Logi Logi」含む)となっている。国内の外食チェーン店舗数が2025年3月末時点で約5.18万店舗((一社)日本フランチャイズチェーン協会調べ)あることから業界占有率は約12%の水準となる。さらに、主要ターゲットである20~300店舗の中小規模の外食チェーン向けに限定すれば、この数値をやや上回る占有率を確保しているものと推定される。
競合企業としては、(株)ガルフネット、(株)アスピット、(株)アルファクス・フード・システムなど同規模クラスの企業が5~6社存在する。このうちガルフネットは外食業界のみならず小売・流通・サービス業界など幅広い業界に展開しており、導入店舗数は約7万店舗に上る。市場占有率の構造に大きな変動はないものの、アルファクス・フード・システムが2025年に公表された不適切な会計処理の影響を受け、占有率が低下傾向にあるようだ。一方、外食企業向けのASPサービスとしては、インフォマート<2492>も受発注サービスを行っており、一部領域で重なりがあるものの、主に売り手側(食品卸会社向け)のサービスを主力としている点が異なる。インフォマートと顧客が重複する場合には互いにシステム連携を通じて、顧客の利便性を高めるなど、良好な関係を構築している。
「まかせてネット」については次世代版「まかせてネットDX」への移行に向けた開発も進めており、段階的に新機能を開発・リリースし、オプションサービスとして提供を開始している。2024年5月には、POS取引データ内の行動ログ等から不正操作をシステム検知し、チェーン全店の大量の取引に対して日次監査を可能とする「まかせて不正検知」をリリースした。また、同年6月には店舗スタッフの雇用時に必要な雇用契約書など個人情報を含む各種書類の電子化や多言語化にも対応した人事管理システム「まかせてHR」をリリースし、外国人スタッフの雇用も含めた人事関連業務の効率化を支援している。さらに、同年9月には外食本部と店舗間の連携を総合的に管理できる「店舗運営支援」サービス、同年10月には経費の精算申請・承認を行う「まかせて経費精算」をリリースした。
直近では、2025年8月に飲食店のデシャップ業務(調理順序・提供タイミングの管理)をAIで自動化する「まかせてAIデシャップ」を開発・提供を開始した。注文データをもとに最適な調理順序の計画をAIエンジンがリアルタイムで策定し※、調理ポジションごとに設置されたモニターで調理指示を出すシステムであり、(株)オージス総研が開発したAIエンジンを搭載している。混雑時においてもスムーズな料理提供を可能にするほか、同卓・同盆の提供精度を高めることで、回転率の向上や顧客満足度の改善、人材育成の負荷軽減、食品廃棄ロスの削減を支援するサービスとなる。開発の背景には、飲食業界の慢性的な人材不足がある。特に、デシャップ業務は店舗運営のなかでも重要な業務と位置付けられている一方、属人的で担当者による差が生じやすいという課題があった。主な対象は、ファミリーレストランや中華レストランなど、グループ利用が多く、メニュー構成が多岐にわたる業態を想定している。
※ 注文メニューや注文量をもとに必要となる調理時間を逆算し、同時提供するために最適な調理開始時間を調理ポジションごとに算出する。
そのほか、業務提携先のサン電子<6736>から2020年に譲受したテイクアウト業態向けのモバイルオーダー&決済アプリ「iToGo」も同事業に含まれる。スマートフォンアプリやLINEミニアプリ、Webブラウザなどで商品を事前予約・決済(店頭決済も可)が可能となるものである。さらに、独自の割引クーポンやプッシュ通知による販促支援機能、CRM(顧客管理)機能もオプションで提供している。料金体系※は、初期導入費用に加え、月額固定料金と従量料金を組み合わせている。2026年1月期末の契約店舗数は1,596店舗、契約企業数は55社に上る。ASP事業における売上構成比は10%強にとどまるものの、アライアンス戦略も推進しながら事業拡大を目指している。
※ 月額料金は個店向けが3千円、チェーン店向けのうちWebプランが5千円、アプリプランが8千円。従量料金(販売手数料)は流通額に応じて一律3%である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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■ジャストプランニング<4287>の事業概要
同社の事業はASP事業、システムソリューション事業、物流ソリューション事業、太陽光発電事業、その他の5つの事業セグメントで区分されている。2026年1月期の事業セグメント別構成比を見ると、売上高はASP事業が48.3%、物流ソリューション事業が39.3%と2つの事業で全体の8割以上を占めるが、セグメント利益(売上総利益)ではASP事業だけで73.5%と大半を占めており、ASP事業が同社の収益柱となっている。
1. ASP事業
ASP事業では、インターネットを介して売上、発注/仕入、勤怠管理など店舗を運営するうえで必要な業務用ソフトを利用できるサービス「まかせてネット」(1999年サービス開始)を開発・提供している。主な顧客は、20〜300の店舗規模でチェーン展開する中小規模の外食企業であり、「まかせてネット」を導入することで店舗の経営状況を収集・管理・分析することが可能となる。契約店舗からの月額利用料が売上高の大半を占めるストック型ビジネスモデルで収益性が高く、同社の主力事業である。
「まかせてネット」の月額利用料金は利用するサービスによって変わるものの、1店舗当たり平均1.3万円の水準である(フルサービスの提供で約3万円)。競合企業の多くが月額1万円前後で提供していることを考えるとやや高めの料金設定だが、他社であれば別途追加料金が発生するようなカスタマイズ対応についても、同社は無償でサービスを提供できる優位性がある(大幅な仕様変更を除く)。
契約店舗数は、2026年1月期末時点で6,753店舗(契約企業数243社、物流管理システム「Logi Logi」含む)となっている。国内の外食チェーン店舗数が2025年3月末時点で約5.18万店舗((一社)日本フランチャイズチェーン協会調べ)あることから業界占有率は約12%の水準となる。さらに、主要ターゲットである20~300店舗の中小規模の外食チェーン向けに限定すれば、この数値をやや上回る占有率を確保しているものと推定される。
競合企業としては、(株)ガルフネット、(株)アスピット、(株)アルファクス・フード・システムなど同規模クラスの企業が5~6社存在する。このうちガルフネットは外食業界のみならず小売・流通・サービス業界など幅広い業界に展開しており、導入店舗数は約7万店舗に上る。市場占有率の構造に大きな変動はないものの、アルファクス・フード・システムが2025年に公表された不適切な会計処理の影響を受け、占有率が低下傾向にあるようだ。一方、外食企業向けのASPサービスとしては、インフォマート<2492>も受発注サービスを行っており、一部領域で重なりがあるものの、主に売り手側(食品卸会社向け)のサービスを主力としている点が異なる。インフォマートと顧客が重複する場合には互いにシステム連携を通じて、顧客の利便性を高めるなど、良好な関係を構築している。
「まかせてネット」については次世代版「まかせてネットDX」への移行に向けた開発も進めており、段階的に新機能を開発・リリースし、オプションサービスとして提供を開始している。2024年5月には、POS取引データ内の行動ログ等から不正操作をシステム検知し、チェーン全店の大量の取引に対して日次監査を可能とする「まかせて不正検知」をリリースした。また、同年6月には店舗スタッフの雇用時に必要な雇用契約書など個人情報を含む各種書類の電子化や多言語化にも対応した人事管理システム「まかせてHR」をリリースし、外国人スタッフの雇用も含めた人事関連業務の効率化を支援している。さらに、同年9月には外食本部と店舗間の連携を総合的に管理できる「店舗運営支援」サービス、同年10月には経費の精算申請・承認を行う「まかせて経費精算」をリリースした。
直近では、2025年8月に飲食店のデシャップ業務(調理順序・提供タイミングの管理)をAIで自動化する「まかせてAIデシャップ」を開発・提供を開始した。注文データをもとに最適な調理順序の計画をAIエンジンがリアルタイムで策定し※、調理ポジションごとに設置されたモニターで調理指示を出すシステムであり、(株)オージス総研が開発したAIエンジンを搭載している。混雑時においてもスムーズな料理提供を可能にするほか、同卓・同盆の提供精度を高めることで、回転率の向上や顧客満足度の改善、人材育成の負荷軽減、食品廃棄ロスの削減を支援するサービスとなる。開発の背景には、飲食業界の慢性的な人材不足がある。特に、デシャップ業務は店舗運営のなかでも重要な業務と位置付けられている一方、属人的で担当者による差が生じやすいという課題があった。主な対象は、ファミリーレストランや中華レストランなど、グループ利用が多く、メニュー構成が多岐にわたる業態を想定している。
※ 注文メニューや注文量をもとに必要となる調理時間を逆算し、同時提供するために最適な調理開始時間を調理ポジションごとに算出する。
そのほか、業務提携先のサン電子<6736>から2020年に譲受したテイクアウト業態向けのモバイルオーダー&決済アプリ「iToGo」も同事業に含まれる。スマートフォンアプリやLINEミニアプリ、Webブラウザなどで商品を事前予約・決済(店頭決済も可)が可能となるものである。さらに、独自の割引クーポンやプッシュ通知による販促支援機能、CRM(顧客管理)機能もオプションで提供している。料金体系※は、初期導入費用に加え、月額固定料金と従量料金を組み合わせている。2026年1月期末の契約店舗数は1,596店舗、契約企業数は55社に上る。ASP事業における売上構成比は10%強にとどまるものの、アライアンス戦略も推進しながら事業拡大を目指している。
※ 月額料金は個店向けが3千円、チェーン店向けのうちWebプランが5千円、アプリプランが8千円。従量料金(販売手数料)は流通額に応じて一律3%である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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