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ハウテレビジョン Research Memo(8):LIFEプラットフォーム事業を核にM&Aによる事業多角化と成長を加速

*12:08JST ハウテレビジョン Research Memo(8):LIFEプラットフォーム事業を核にM&Aによる事業多角化と成長を加速
■成長戦略

1. 基本戦略
ハウテレビジョン<7064>は成長に向けた基本戦略として、BtoB領域のLIFEプラットフォーム事業は「成長率×収益性」の観点から収益化フェーズにあるため、グループシナジーを生かして高成長を目指している。具体的には、新卒サービスにおいて利益率を維持しながら売上高を成長させるため、顧客層・顧客数の拡大、顧客単価の向上、スカウト利用の拡大を推進する。中途サービスは新卒サービスとの会員基盤を一体化し、採用決定数の増加によって売上高の拡大及び利益率の向上を図る。RPOサービスについてもグループシナジーを生かして安定成長を目指す。また中長期的な成長に向け、新規事業である新卒・中途紹介事業の拡大・収益化に加え、BtoC及びCtoCモデルの新サービス開発・育成により事業ポートフォリオの多様化に取り組んでいる。具体的には、知見共有プラットフォーム事業の核となる「mond」についてプロダクト開発と収益化を加速させるほか、M&Aやアライアンスも積極的に活用する方針である。

LIFEプラットフォーム事業を取り巻く市場環境は、ビジネス職・エンジニア職ともに、従来のメンバーシップ型採用では優秀な人材獲得が困難となっている。そのため、外資系企業にとどまらず国内大手企業においてもジョブ型採用への移行が加速しているだけでなく、社会・産業のDXに伴い、企業のIT人材に対する量的・質的な需要が一段と高まっている。同社資料によるとLIFEプラットフォーム事業の成長余地として、顧客開拓では採用企業数360万社のうち潜在的な顧客数は5万社、会員獲得では労働力人口6,957万人のうち潜在会員数は1,883万人となっている。これに対し同社の累積取引社数は1,088社(約2%)、累積会員数は約70万人(約4%)(いずれも2026年1月期末時点)にとどまっており、同社にとって市場開拓のポテンシャルは大きい。

M&Aやアライアンスの対象領域は、既存顧客に対してクロスセルが可能なキャリア領域(人事・採用関連サービス等)に加え、顧客もしくは将来的に顧客となり得る層に対してオンラインサービスを通じて能力開花の機会を提供するライフスタイルを含む能力開花領域としている。能力開花領域には、未就学児から高校生の習いごと、語学学習、社会人向けビジネススクール、ハイクラス人材の恋愛・結婚の支援などが含まれる。さらに、プロダクトの拡張につながる技術的知見を有する「テクノロジー領域」についても、マッチング精度の高度化や生成AIの活用といったプロダクトを保有する企業を対象としている。

M&Aの投資ガイドラインについては、原則としてEBITDA黒字企業(想定されるシナジーの大きさによってはEBITDA赤字も許容)を対象とし、金額はEV/EBITDA倍率10倍以下を目安(EBITDA赤字の場合は投資額5億円が上限)としている。原資は原則として現金及び預金と金融機関から借入とする(金額の多寡によっては資本スキームも検討)。各事業年度における件数・金額目標は定めず、案件に応じて柔軟に検討する。近年では、この選定基準・ガイドラインに基づいて、2024年4月にはRPOサービスのログリオを子会社化した。

2. 弊社の視点
同社は高付加価値なリクルーティング・メディアとして独自のポジショニングを確立し、顧客数や会員数が増加基調である。会員は若手ハイクラス層で顧客企業は外資系企業や国内大手企業を主たるターゲットとしていること、フロー型の新卒サービス領域からストック型の中途サービス領域へと継続利用される好循環のユーザーストック型プラットフォームであること、一般的な人材サービス企業との比較で広告宣伝費・販促費の額が圧倒的に小さいことなどが特徴・強みであり、中長期的に市場開拓余地も大きいことが示されている。こうした独自の高付加価値ビジネスモデルを弊社では高く評価している。2027年1月期は先行投資による費用増加が利益を押し下げる要因となるが、事業基盤強化に向けた戦略投資の成果により再成長に向かうことが期待され、その中長期成長に注目したいと弊社では考えている。



■株主還元策及びサステナビリティ経営

株主還元は、経営成績及び財務状態を勘案しつつ将来的に実施する方針

1. 株主還元策
同社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の1つとして認識しているが、現在は成長段階にあることから内部留保の充実を優先している。当面は資金を収益基盤の安定化・多様化や新規投資に充当することで、さらなる事業拡大を推進することが株主に対する最大の利益還元につながると考えている。将来的には、経営成績及び財務状態を勘案しつつ利益還元を実施する方針だが、現時点における配当実施の可能性及び時期については未定としている。

2. サステナビリティ経営
ミッションに「全人類の能力を全面開花させ、世界を変える。」を掲げ、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献する方針としている。この方針に基づいて企業の持続的な成長と中長期的な企業価値を創出するためのガバナンス体制を構築しているほか、人材の多様性の確保と育成、従業員エンゲージメント、労働慣行及び従業員の健康と安全といった人的資本経営を強化している。また、オンラインサービス提供が中心であることから環境負荷が小さく、温室効果ガスの排出抑制にも寄与するなど、環境に配慮した経営を実践することで社会課題の解決に貢献している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)



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