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ビーロット Research Memo(2):富裕層・投資家向けに多様なビジネスモデルを展開する不動産・金融のプロ

*11:32JST ビーロット Research Memo(2):富裕層・投資家向けに多様なビジネスモデルを展開する不動産・金融のプロ
■会社概要

1. 会社概要と沿革
ビーロット<3452>は、現 代表取締役会長の宮内誠氏・代表取締役社長の望月雅博氏をはじめ不動産業界に長く従事してきたプロ集団が2008年に設立した「不動産投資開発事業」「不動産コンサルティング事業」「不動産マネジメント事業」を中心とする不動産金融コンサルティング会社である。設立当初は不動産仲介及び賃貸管理が主であったが、自社投資を行い、不動産の価値を高める不動産再生の分野で取引実績を着実に重ね、資金調達力が強化されるにつれて不動産投資・開発の割合を増やしてきた。関東だけでなく北海道・中部・関西・九州にも進出し、全国の案件を扱う。またオフィスやマンションを主としつつも、ホテル、介護施設、物流センターなど多様な不動産の開発及び再生に取り組んでいる。2027年12月期を最終年度とする中期経営計画(2025年4月修正)では「100年成長し続ける企業グループへ」を目指し、長期安定成長に向けたアクションプランに取り組んでいる。

同社は、設立6年2ヶ月となる2014年12月に早くも上場(東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場)を果たし、財務基盤が強化されたなかで成長を加速させ、2015年にアセットマネジメント会社を設立した。2016年には分譲マンション販売を行う(株)ライフステージを連結子会社化し、本格的に関西圏へ進出を果たした(2021年4月に吸収合併)。さらにミサワホーム(株)と共同出資で不動産ファンドを組成しており、M&Aやファンドを通じた新たな成長ステージに突入した。2017年にはホテル事業を行う(株)ヴィエント・クリエーション(現 ビーロット・ホスピタリティマネジメント(株))を連結子会社化した。そのほかのM&A・出資案件としては、ゴルフ場受託運営の(株)ティアンドケイ(2018年)、納骨堂・葬儀場運営の(株)横濱富士霊廟(現 (株)横濱聖苑)(2019年に50%の株式を取得)があり、オペレーショナルアセット(運営を伴う不動産)に特長がある。2018年2月に東証1部への市場変更を果たし、その信用力と知名度の向上により情報量や顧客数、金融機関との良好な取引関係が拡充している。なお、2022年4月の東証市場区分再編に伴いプライム市場へ移行したが、事業の柔軟性や成長スピードをより重視し2023年10月にスタンダード市場へ移行した。2020年には金融商品取引法における投資運用業ライセンスを保有するアセットマネジメント会社をM&Aでグループ化し、私募ファンドの組成から運用までを一任で対応する体制を整え、クラウドファンディングを可能とする不動産特定共同事業のライセンスも取得した。2022年7月に不動産賃貸業を営む東観不動産(株)の株式を取得し連結子会社化した。2025年1月にはクマシュー工務店を連結子会社化した。横濱聖苑は2025年11月に全株式を譲渡した。東観不動産は保有する全物件の売却完了に伴い、2025年12月に解散している。

2. 事業構成
主力の不動産投資開発事業は、2025年12月期通期の売上構成比で82.6%、営業利益構成比(利益調整前、以下同)で67.1%となっている。オフィスビルやマンション、ホテル等に投資をしてバリューアップ後に売却する「不動産再生型」と、土地を取得して新築の建物を建築する「不動産開発型」の2つのタイプがある。

不動産コンサルティング事業は、売上構成比4.3%、営業利益構成比7.2%となっている。仲介業務がメインであり、相続対策としての資産入れ替え相談など、士業や金融機関から紹介を受けた顧客が主な対象である。旧 連結子会社のライフステージ(2021年4月に吸収合併)が行っていた分譲マンションの販売受託業務もこのセグメントに含まれる。

不動産マネジメント事業は、売上構成比13.1%、営業利益構成比25.6%となっている。売却先の富裕層や投資家からの賃貸管理業務受託、自社で所有する賃貸用不動産の賃借、アセットマネジメント事業などを行う。

同社では、3事業がバランスを維持しながら成長することを理想としており、安定収益が見込める不動産コンサルティング事業及び不動産マネジメント事業の強化策を打ち出している。2025年12月期通期はバランスの良い利益構成となっており、施策は順調と弊社では見ている。



■市場動向

金利上昇・インフレも不動産再生や富裕層向けハイエンドに強い同社には追い風

2024年3月以降、日銀はこれまでの「マイナス金利政策」を解除し、およそ17年ぶりに金利引き上げに舵を切り、日本の金融政策は正常化に向けて大きく転換した。不動産業界にとっては、一般的に、金利が上昇すると不動産投資家の借入金利も上昇するため、経費が増え、年間の利益が減少することになる。そのため、一般的には、金利上昇に伴って不動産価格は下落すると言われる要因の1つである。一方で現在は、エネルギーコストや建築コストなどをはじめとしたインフレ傾向が続いている。不動産の家賃も例外ではなく、上昇傾向にあり、家賃収入が上がれば不動産の価値(価格)も上がるため、不動産価格のマイナス要因(金利上昇等)とプラス要因(家賃上昇等)が混在しているが、特に大都市の優良物件に限るとプラス要因が勝っており、価格が上昇する傾向にある。同社においても、金利上昇を勘案したうえでも仕入れが順調に推移している。また、建築費高騰が続いており、同社においても、一部の大型開発で計画変更するなど対応を迫られる事案が発生している。一方で、全般的には、同社の属する「中古不動産再生」業界にとっては、「新築不動産」と比較して追い風となる。また「富裕層向けハイエンド商品」に強い同社にとっては差別化が可能な環境と言えるだろう。

また、(一財)日本不動産研究所「第53回不動産投資家調査」(2025年10月現在)によると、「今後1年間の不動産投資に対する考え方」に対して、94%(前年同月と同じ)が「新規投資を積極的に行う。」と回答している。不動産投資家の積極的な投資姿勢は依然として継続していることがわかる。リーマンショック時(2009年4月調査)にはこの指標は45%程度まで下落した経緯があることからも、足元の国内不動産投資市場は堅調であると弊社では見ている。また、「既存所有物件を売却する。」は前年同月から3ポイント上昇し26%となっており、コロナ禍で稼働が落ちた不動産の稼働率回復により、流動性の改善傾向も推測できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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