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ダイキアクシス Research Memo(6):2025年12月期は増収増益、海外の進捗が遅れるも国内が順調に拡大
2026/03/27 13:06
*13:06JST ダイキアクシス Research Memo(6):2025年12月期は増収増益、海外の進捗が遅れるも国内が順調に拡大
■ダイキアクシス<4245>の業績動向
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の連結業績は、売上高が前期比3.2%増の48,321百万円、営業利益が同21.3%増の1,272百万円、経常利益が同14.0%増の1,301百万円、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、最終利益)が同31.1%増の461百万円と計画を上回る増収増益(最終利益を除く)となった。なお、最終利益のみ計画を下回ったのは減損(風力関連等)及び税金費用によるものである。
売上高は、「環境機器関連事業」が大型案件の進捗やストックビジネス(保守、修繕)の積み上げ、建物総合管理の拡大により大きく伸長した。ただ、そのうち海外事業については、インドネシアにおける前期大型案件の反動減やインドの進捗遅れにより伸び悩んだ。また、「住宅機器関連事業」は住設販売・流通事業が低調であったものの、建築・設備工事業の伸びでカバーし増収を確保した。「再生可能エネルギー関連事業」については、太陽光発電における大型案件のはく落等により減収となった。
利益面では、資材費や輸送費、外注費の高騰による影響を受けながらも、原価高騰分の価格転嫁や利益率の高い大型案件の進捗、製品ミックスの良化などにより売上総利益率が改善した。また、広告宣伝費・地域貢献※、DX及び人的資本等への成長投資を加速するも、増収効果や収益力の底上げにより増益を確保し、営業利益率も2.6%(前期は2.2%)に改善した。
※ 採用競争力の強化に向けたPR施策、地域創生(企業版ふるさと納税)、海外展示会への出展費用等。
財政状態は、成長投資に伴って現預金が減少する一方、再エネ事業での設備投資(グリーンデータセンターの取得)やベンチャーキャピタル事業への投資により固定資産が増加し、総資産合計では前期末比3.2%増の38,046百万円に拡大した。また、自己資本は利益剰余金の積み増しにより同1.9%増の9,637百万円となり、自己資本比率は25.3%(前期末は25.7%)とほぼ横ばいで推移した。
キャッシュ・フローの状況については、設備投資やベンチャー投資に伴う投資キャッシュの支出(2,921百万円)が、営業キャッシュの収入(1,849百万円)及び財務キャッシュの収入(608百万円)の合計額を上回り、現金及び現金同等物の残高は前期末比429百万円減の7,569百万円となった。
主力事業の業績は以下のとおりである。
(1) 環境機器関連事業
売上高は前期比4.4%増の24,681百万円、セグメント利益は同6.5%減の1,898百万円となった。設備投資需要(既存排水処理施設の改修・更新需要を含む)が拡大傾向にあるなか、浄化槽・排水処理システムにおける修繕工事が堅調に推移したことや大型案件の進捗に伴う売上計上が進んだこと、ホームセンター店舗を中心とする建物総合管理事業が伸びたことで増収となった。一方、注力する海外事業においては、インドネシアにおける前期大型案件の反動減に加え、新工場(自社工場)への製造切替を進めているインドの進捗遅れ等により伸び悩んだ。利益面では、原価高騰分の価格転嫁やストック収益の積み上げ、利益率の高い大型案件がけん引するも、海外事業における人的資本投資などの先行費用がかさみ減益となった。セグメント利益率も7.7%(前期は8.6%)に低下した。
(2) 住宅機器関連事業
売上高は前期比4.0%増の20,631百万円、セグメント利益は同58.4%増の715百万円となった。売上高は、「住設販売・流通事業」のマイナスを「建築・設備工事業」の伸びでカバーし、増収を確保した。「住設販売・流通事業」は、新設住宅着工戸数の低迷による影響等を受け、卸販売が低調に推移したほか、ホームセンターリテール商材についても、物価上昇に伴う消費マインド低迷や競争激化により減収となった。一方、「建築・設備工事業」については、利益率の高い冷凍冷蔵・空調設備工事が大きく伸長した。利益面では、原価高騰分の価格転嫁や大型案件工事の進捗、製品ミックスの良化により大幅な増益を実現し、セグメント利益率は3.5%(前期は2.3%)に改善した。
(3) 再生可能エネルギー関連事業
売上高は前期比10.3%減の2,430百万円、セグメント利益は同5.2%減の117百万円となった。売上高は、太陽光発電事業による売電収入※が堅調に推移したものの、施設販売及び工事が大型案件のはく落により減収となった。一方、注力するバイオディーゼル燃料は、B5軽油の営業強化により契約件数が西日本エリアで順調に伸びた。また、需要の多い東日本エリアでの事業展開を開始し、今後の事業拡大に弾みをつけた。利益面では、太陽光発電における大型案件はく落等により減益となったが、セグメント利益率は4.8%(前期は4.6%)と前期を上回った。
※ FITによる売電を行っているサイトは193件(前期比5件増)、PPAによる売電を行っているサイトは36件(同4件増)に増加し、夏季の好天に伴う需要増加、出力制御減少により売電収入は堅調に推移した。
2. 2025年12月期の総括
中期経営計画初年度となる2025年12月期を総括すると、海外事業に出遅れ感があるものの、国内事業の拡大により計画を上回る増収・営業増益を実現したところは、同社の事業モデルの強さや厚みのある収益力を裏付けるものとして評価できる。同社は各方面で事業の網を張っていることから、事業(及びエリア)によって業績にバラツキがあるうえ、大型案件の受注や進捗が業績のブレ要因となるため、単年度ベースでの業績評価に難しい部分があるが、中長期的な価値創造のドライバーとなる核心部分に注目すべきである。弊社では、1)自社工場への製造切替を進めながらインドモデル※の確立を目指すインド、2)「住宅機器関連事業」における収益体質の強化、3)関東圏での販路拡大をねらうバイオディーゼル燃料に注目してきたが、2)及び3)については着実に成果が出始めた。一方、1)については、地域特有の背景(時間感覚等の文化的要因)がプロジェクトの進行を遅らせる原因になっているが、政府・民間ともに需要は旺盛で、受注も良好であり、今後いかに生産効率を図っていくのかにかかっている。同社では、生産台数確保への取り組みを強化するため、新たな製造方法などへの研究開発(人的投資や設備投資を含む)を進めており、今後の巻き返しに期待したい。このボトルネックが解決できれば、同社の強みがさらに上積みされるチャンスになるだろう。また、中期経営計画の注力分野のひとつであるグリーンデータセンター(2施設)を取得し、今期(2026年12月期)での本格稼働に向けて体制を整えたところもプラスの材料として取り上げたい。
※ グローバル展開(新興国)の成功要因は、1)現地政府との連携による、水質基準・製品基準・資格要件等の策定(ルールづくりから始める)と、2)現地を広くカバーしている代理店との友好関係構築にあることを突き止め、それをモデル化したもの。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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■ダイキアクシス<4245>の業績動向
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の連結業績は、売上高が前期比3.2%増の48,321百万円、営業利益が同21.3%増の1,272百万円、経常利益が同14.0%増の1,301百万円、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、最終利益)が同31.1%増の461百万円と計画を上回る増収増益(最終利益を除く)となった。なお、最終利益のみ計画を下回ったのは減損(風力関連等)及び税金費用によるものである。
売上高は、「環境機器関連事業」が大型案件の進捗やストックビジネス(保守、修繕)の積み上げ、建物総合管理の拡大により大きく伸長した。ただ、そのうち海外事業については、インドネシアにおける前期大型案件の反動減やインドの進捗遅れにより伸び悩んだ。また、「住宅機器関連事業」は住設販売・流通事業が低調であったものの、建築・設備工事業の伸びでカバーし増収を確保した。「再生可能エネルギー関連事業」については、太陽光発電における大型案件のはく落等により減収となった。
利益面では、資材費や輸送費、外注費の高騰による影響を受けながらも、原価高騰分の価格転嫁や利益率の高い大型案件の進捗、製品ミックスの良化などにより売上総利益率が改善した。また、広告宣伝費・地域貢献※、DX及び人的資本等への成長投資を加速するも、増収効果や収益力の底上げにより増益を確保し、営業利益率も2.6%(前期は2.2%)に改善した。
※ 採用競争力の強化に向けたPR施策、地域創生(企業版ふるさと納税)、海外展示会への出展費用等。
財政状態は、成長投資に伴って現預金が減少する一方、再エネ事業での設備投資(グリーンデータセンターの取得)やベンチャーキャピタル事業への投資により固定資産が増加し、総資産合計では前期末比3.2%増の38,046百万円に拡大した。また、自己資本は利益剰余金の積み増しにより同1.9%増の9,637百万円となり、自己資本比率は25.3%(前期末は25.7%)とほぼ横ばいで推移した。
キャッシュ・フローの状況については、設備投資やベンチャー投資に伴う投資キャッシュの支出(2,921百万円)が、営業キャッシュの収入(1,849百万円)及び財務キャッシュの収入(608百万円)の合計額を上回り、現金及び現金同等物の残高は前期末比429百万円減の7,569百万円となった。
主力事業の業績は以下のとおりである。
(1) 環境機器関連事業
売上高は前期比4.4%増の24,681百万円、セグメント利益は同6.5%減の1,898百万円となった。設備投資需要(既存排水処理施設の改修・更新需要を含む)が拡大傾向にあるなか、浄化槽・排水処理システムにおける修繕工事が堅調に推移したことや大型案件の進捗に伴う売上計上が進んだこと、ホームセンター店舗を中心とする建物総合管理事業が伸びたことで増収となった。一方、注力する海外事業においては、インドネシアにおける前期大型案件の反動減に加え、新工場(自社工場)への製造切替を進めているインドの進捗遅れ等により伸び悩んだ。利益面では、原価高騰分の価格転嫁やストック収益の積み上げ、利益率の高い大型案件がけん引するも、海外事業における人的資本投資などの先行費用がかさみ減益となった。セグメント利益率も7.7%(前期は8.6%)に低下した。
(2) 住宅機器関連事業
売上高は前期比4.0%増の20,631百万円、セグメント利益は同58.4%増の715百万円となった。売上高は、「住設販売・流通事業」のマイナスを「建築・設備工事業」の伸びでカバーし、増収を確保した。「住設販売・流通事業」は、新設住宅着工戸数の低迷による影響等を受け、卸販売が低調に推移したほか、ホームセンターリテール商材についても、物価上昇に伴う消費マインド低迷や競争激化により減収となった。一方、「建築・設備工事業」については、利益率の高い冷凍冷蔵・空調設備工事が大きく伸長した。利益面では、原価高騰分の価格転嫁や大型案件工事の進捗、製品ミックスの良化により大幅な増益を実現し、セグメント利益率は3.5%(前期は2.3%)に改善した。
(3) 再生可能エネルギー関連事業
売上高は前期比10.3%減の2,430百万円、セグメント利益は同5.2%減の117百万円となった。売上高は、太陽光発電事業による売電収入※が堅調に推移したものの、施設販売及び工事が大型案件のはく落により減収となった。一方、注力するバイオディーゼル燃料は、B5軽油の営業強化により契約件数が西日本エリアで順調に伸びた。また、需要の多い東日本エリアでの事業展開を開始し、今後の事業拡大に弾みをつけた。利益面では、太陽光発電における大型案件はく落等により減益となったが、セグメント利益率は4.8%(前期は4.6%)と前期を上回った。
※ FITによる売電を行っているサイトは193件(前期比5件増)、PPAによる売電を行っているサイトは36件(同4件増)に増加し、夏季の好天に伴う需要増加、出力制御減少により売電収入は堅調に推移した。
2. 2025年12月期の総括
中期経営計画初年度となる2025年12月期を総括すると、海外事業に出遅れ感があるものの、国内事業の拡大により計画を上回る増収・営業増益を実現したところは、同社の事業モデルの強さや厚みのある収益力を裏付けるものとして評価できる。同社は各方面で事業の網を張っていることから、事業(及びエリア)によって業績にバラツキがあるうえ、大型案件の受注や進捗が業績のブレ要因となるため、単年度ベースでの業績評価に難しい部分があるが、中長期的な価値創造のドライバーとなる核心部分に注目すべきである。弊社では、1)自社工場への製造切替を進めながらインドモデル※の確立を目指すインド、2)「住宅機器関連事業」における収益体質の強化、3)関東圏での販路拡大をねらうバイオディーゼル燃料に注目してきたが、2)及び3)については着実に成果が出始めた。一方、1)については、地域特有の背景(時間感覚等の文化的要因)がプロジェクトの進行を遅らせる原因になっているが、政府・民間ともに需要は旺盛で、受注も良好であり、今後いかに生産効率を図っていくのかにかかっている。同社では、生産台数確保への取り組みを強化するため、新たな製造方法などへの研究開発(人的投資や設備投資を含む)を進めており、今後の巻き返しに期待したい。このボトルネックが解決できれば、同社の強みがさらに上積みされるチャンスになるだろう。また、中期経営計画の注力分野のひとつであるグリーンデータセンター(2施設)を取得し、今期(2026年12月期)での本格稼働に向けて体制を整えたところもプラスの材料として取り上げたい。
※ グローバル展開(新興国)の成功要因は、1)現地政府との連携による、水質基準・製品基準・資格要件等の策定(ルールづくりから始める)と、2)現地を広くカバーしている代理店との友好関係構築にあることを突き止め、それをモデル化したもの。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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