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シンカ Research Memo(1):2025年12月期は増収、営業減益。AI関連などへの投資で成長加速を目指す

*13:01JST シンカ Research Memo(1):2025年12月期は増収、営業減益。AI関連などへの投資で成長加速を目指す
■要約

シンカ<149A>は、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に掲げ、企業のコミュニケーションを見える化するクラウドサービス(SaaS)を提供している。同社独自のコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」は、固定電話をはじめ、携帯電話、メール、SMS、ビデオ通話、LINEをはじめとするメッセージアプリなど、多様なコミュニケーション手段を一元管理し、その履歴を資産として活用することで、顧客対応の効率化、顧客満足度・従業員満足度の向上につなげるサービスである。導入しやすい料金体系や使いやすさ、即効性などが評価され、高い成長を実現してきた。2026年2月には中期ビジョン「Thinca VISION 2030」を公表した。AI関連などへの大型投資により拡大する需要を取り込み、成長加速を目指す考えだ。時価総額100億円規模の企業価値の早期達成を視野に入れている。

1. 2025年12月期の業績
2025年12月期の業績は、売上高が前期比18.8%増の1,464百万円、営業利益が同23.0%減の60百万円と増収ながら営業減益となった。セミナーや展示会などを通じた新規顧客の獲得に加え、値上げ効果やアップセル施策(通話録音オプション等)による単価向上が増収に寄与した。KPIとして、アクティブユーザー拠点数、ARPA(拠点ごとの売上単価)、ARR(年間定期収益の見込み)、解約率などもすべて好調に推移した。一方、損益面では、営業人員の増強やAI関連投資、広告宣伝費など、成長投資の本格化により営業減益となったが、その点は想定内である。またその他の施策として、AI搭載機能を続々とリリース(まずは無償提供)し、今後に向けて大きな手応えを得ることができた。

2. Thinca VISION 2030の概要
新たにスタートする「Thinca VISION 2030」では、生成AIを活用したサービス提供による需要の拡大や高度化を見据え、営業体制の強化やAI関連などへの大型投資により、非連続な成長を目指す方向性を掲げた。特に6億件以上の会話データと生成AIを掛け合わせた成長戦略(コミュニケーション・シンギュラリティ構想)を柱に据える。引き続き複数チャネルで幅広く需要を取り込みながら、軸となる直販については、ターゲット市場の明確化と戦略的アプローチ(特定業界の深掘りと横展開)を通じて、これまでの自動車業界中心から不動産業界へ、さらには第3市場の開拓にも取り組む考えだ。大型投資の実施により初年度(2026年12月期)に一時的な損失を計上するものの、成長加速とストック収益の積み上げにより、最終年度(2030年12月期)に売上高6,500百万円(年平均成長率34.7%)、営業利益1,500百万円(営業利益率23.1%)を目指す。

3. 2026年12月期の業績予想
「非連続な成長への転換点」と位置付けた2026年12月期では、年間約9.8億円の成長投資を実行する計画であり、売上高を前期比26.9%増の1,858百万円、営業損失を579百万円と増収ながら一時的な損失計上を見込んでいる。売上高は、引き続き拠点数の拡大とARPAの増加が大幅な増収に寄与する。一方、損益面では、AI関連や営業人員の増強、広告宣伝費、R&Dへの先行投資により、大幅な損失を計上する想定だ。

■Key Points
・2025年12月期は成長投資の本格化により増収減益となるも、計画どおりの着地
・新たにスタートする「Thinca VISION 2030」では、6億件以上の会話データと生成AIを掛け合わせた成長戦略を柱に成長加速を目指す
・「非連続な成長への転換点」と位置付けた2026年12月期については、AI関連や営業人員の増強などへの大型投資により増収ながら一時的な損失計上を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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