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紀文食品 Research Memo(3):商品企画・開発力やチルド物流などに強み
2026/03/12 13:03
*13:03JST 紀文食品 Research Memo(3):商品企画・開発力やチルド物流などに強み
■紀文食品<2933>の事業概要
2. 同社の強み
同社には、フルラインのスリミ製品の企画・開発力、安全に確実に全国に配送するチルド物流、小売から信頼の厚い販売力、長年培ってきた紀文ブランド、グローバルワイドな海外拠点とネットワークといった、競合他社には真似できない強みがある。
(1) 商品企画・開発力
同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想によって、スリミ製品のフルライン化や中華惣菜などの商品化を進めてきた。なかでも特徴的なのが、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発である。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画も特徴的である。この結果、すり身加工技術と豆乳で培った加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特徴の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズを竹輪に年輪のように三層構造で巻き込むことで独自の味わいと食感を生んだ「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などの定番商品を世の中に投入してきた。また、若者をターゲットに、スタイリッシュにカニカマを楽しむ「The SURIMI」や、様々なシーンで手軽にプロテインを摂取できる「SURIMI BAR」といった人気商品も送り出している。
なお、仕入れや製造は、同社創業者の「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との精神が礎になっており、現在でもスリミ製品のフルラインや惣菜商品を含めた豊富なアイテム数、国内外に構築した様々な調達ルート、同社独自の設備による短時間・高品質・高鮮度の製造技術など随所に受け継がれている。2024年にマルハニチロ(現 Umios)<1333>と提携した効果は大きく、すり身原料の50%以上を仕入れるなど、安定した品質と量の確保につながっている。販売面でも、スリミ製品の新たな魅力を引き出す「すりみのちから」というプロダクトメッセージをベースに、米国でマルハニチロ(現 Umios)から調達する差別化されたすり身を製品化し、同社販路だけでなく米国に拠点を持つマルハニチロ(現 Umios)の販路も生かして強化しているところである。
(2) チルド物流
全国をつなぐチルド物流システムも創業者の精神を礎に構築されている。1972年に日本初の低温物流センターを開設して以来、独自技術によって集荷・仕分け・ピッキング・配送の全工程でチルド温度帯管理を可能にし、現在では全国22の物流拠点を中心にチルド物流ネットワークを構築した。チルド物流は設備投資負担が大きく、しかも約60年にわたる運用ノウハウが同社に蓄積されているため、他社には容易に真似できない大きな強みとなっている。このため、大手コンビニエンスストアなど小売から多大な信頼を獲得しただけでなく、ライバル企業を含めて多くの食品メーカーが顧客となっており、外販先顧客数は500社に達している。
(3) 販売力
同社小売部門の販売先は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど大手小売で約7割を占める。このため同社は、小売との直接取引を非常に重視しており、データに基づいた売場展開や棚割、メニューなどをきめ細かく提案するほか、展示会や店頭を使ったプロモーション活動も積極的に展開している。こうした直接取引やプロモーション活動によって小売との深い信頼関係を築いており、小売店頭における販売力は同社の強みとなっている。一方、同社は発祥の地である築地に直営店「築地総本店」を構え、商品を消費者に直接販売することで消費者ニーズに接し、商品開発に生かしている。また、プロモーション面では、TVCMや店頭催事をメインに、時代に合わせてオンラインショップを通じた販売や、ブランドサイトなどホームページやSNSによる訴求も活用しており、「The SURIMI」や「SURIMI BAR」、キャラクター蒲鉾、正月セット商品などのヒットにつなげている。
(4) 紀文ブランド
こうした強みを背景に同社は、安全安心を優先しつつニーズの強い多彩な製品を市場に投入し、長い間スリミ製品で全国シェアNo.1、中華惣菜などでトップシェアグループを続けてきた。この結果、消費者や取引先の信頼を獲得し、「紀文」といえばスリミ製品、スリミ製品といえば「紀文」を想起する確かなブランドを構築した。
(5) 海外拠点とネットワーク
同社は海外で、40年以上にわたって拠点とネットワークを構築してきた。このため、水産物や農産物などグローバルワイドな原材料調達力が身につき、安定量の確保という点で大きな強みとなっている。また、現地の人的・物的ネットワークも強みで、こうしたネットワークを生かして、販売ルートや販売チャネルの開拓、味や機能性など現地ニーズにあった競争力のある高付加価値製品の開発につなげている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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■紀文食品<2933>の事業概要
2. 同社の強み
同社には、フルラインのスリミ製品の企画・開発力、安全に確実に全国に配送するチルド物流、小売から信頼の厚い販売力、長年培ってきた紀文ブランド、グローバルワイドな海外拠点とネットワークといった、競合他社には真似できない強みがある。
(1) 商品企画・開発力
同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想によって、スリミ製品のフルライン化や中華惣菜などの商品化を進めてきた。なかでも特徴的なのが、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発である。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画も特徴的である。この結果、すり身加工技術と豆乳で培った加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特徴の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズを竹輪に年輪のように三層構造で巻き込むことで独自の味わいと食感を生んだ「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などの定番商品を世の中に投入してきた。また、若者をターゲットに、スタイリッシュにカニカマを楽しむ「The SURIMI」や、様々なシーンで手軽にプロテインを摂取できる「SURIMI BAR」といった人気商品も送り出している。
なお、仕入れや製造は、同社創業者の「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との精神が礎になっており、現在でもスリミ製品のフルラインや惣菜商品を含めた豊富なアイテム数、国内外に構築した様々な調達ルート、同社独自の設備による短時間・高品質・高鮮度の製造技術など随所に受け継がれている。2024年にマルハニチロ(現 Umios)<1333>と提携した効果は大きく、すり身原料の50%以上を仕入れるなど、安定した品質と量の確保につながっている。販売面でも、スリミ製品の新たな魅力を引き出す「すりみのちから」というプロダクトメッセージをベースに、米国でマルハニチロ(現 Umios)から調達する差別化されたすり身を製品化し、同社販路だけでなく米国に拠点を持つマルハニチロ(現 Umios)の販路も生かして強化しているところである。
(2) チルド物流
全国をつなぐチルド物流システムも創業者の精神を礎に構築されている。1972年に日本初の低温物流センターを開設して以来、独自技術によって集荷・仕分け・ピッキング・配送の全工程でチルド温度帯管理を可能にし、現在では全国22の物流拠点を中心にチルド物流ネットワークを構築した。チルド物流は設備投資負担が大きく、しかも約60年にわたる運用ノウハウが同社に蓄積されているため、他社には容易に真似できない大きな強みとなっている。このため、大手コンビニエンスストアなど小売から多大な信頼を獲得しただけでなく、ライバル企業を含めて多くの食品メーカーが顧客となっており、外販先顧客数は500社に達している。
(3) 販売力
同社小売部門の販売先は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど大手小売で約7割を占める。このため同社は、小売との直接取引を非常に重視しており、データに基づいた売場展開や棚割、メニューなどをきめ細かく提案するほか、展示会や店頭を使ったプロモーション活動も積極的に展開している。こうした直接取引やプロモーション活動によって小売との深い信頼関係を築いており、小売店頭における販売力は同社の強みとなっている。一方、同社は発祥の地である築地に直営店「築地総本店」を構え、商品を消費者に直接販売することで消費者ニーズに接し、商品開発に生かしている。また、プロモーション面では、TVCMや店頭催事をメインに、時代に合わせてオンラインショップを通じた販売や、ブランドサイトなどホームページやSNSによる訴求も活用しており、「The SURIMI」や「SURIMI BAR」、キャラクター蒲鉾、正月セット商品などのヒットにつなげている。
(4) 紀文ブランド
こうした強みを背景に同社は、安全安心を優先しつつニーズの強い多彩な製品を市場に投入し、長い間スリミ製品で全国シェアNo.1、中華惣菜などでトップシェアグループを続けてきた。この結果、消費者や取引先の信頼を獲得し、「紀文」といえばスリミ製品、スリミ製品といえば「紀文」を想起する確かなブランドを構築した。
(5) 海外拠点とネットワーク
同社は海外で、40年以上にわたって拠点とネットワークを構築してきた。このため、水産物や農産物などグローバルワイドな原材料調達力が身につき、安定量の確保という点で大きな強みとなっている。また、現地の人的・物的ネットワークも強みで、こうしたネットワークを生かして、販売ルートや販売チャネルの開拓、味や機能性など現地ニーズにあった競争力のある高付加価値製品の開発につなげている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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