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ヤマノHD Research Memo(1):成長戦略と構造改革を加速し、時価総額100億円へ向けた施策を着実に推進

*11:31JST ヤマノHD Research Memo(1):成長戦略と構造改革を加速し、時価総額100億円へ向けた施策を着実に推進
■要約

ヤマノホールディングス<7571>は、美容家・実業家・教育者である山野愛子(やまのあいこ)氏が創設したヤマノグループの一角を占める企業である。山野愛子氏は「美道五原則(髪・顔・装い・精神美・健康美)」を理念に、日本の近代美容の礎を築いた人物として知られる。ヤマノグループには、山野美容芸術短期大学、山野美容専門学校、山野日本語学校、(株)ヤマノビューティメイトグループなどが属し、これまでに累計約24万人の卒業生を輩出するなど、教育と実業が連動した独自の体制を構築している。

1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高7,161百万円(前年同期比4.6%増)、EBITDAは184百万円(同271.1%増)、営業利益は100百万円(前年同期は5百万円の損失)、経常利益は69百万円(同13百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益は13百万円(同63百万円の損失)となり、黒字転換を達成した。EBITDAは大きく伸長し、のれん償却や取得関連費用を吸収しつつ、実質的な収益力の回復が確認された。2025年4月及び6月に実行した2件の事業承継型M&Aに伴い、67百万円の取得関連費用が発生したものの、これをこなしたうえでの黒字化であり、業績の質は改善基調にあると評価できる。2026年3月期から導入した「ニューバリューセグメント」「コアバリューセグメント」の新区分も、中間期段階から役割分担が業績に表れ始めている。

2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高14,400百万円(前期比3.1%増)、EBITDA640百万円(同73.9%増)、営業利益500百万円(同95.3%増)、経常利益450百万円(同90.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円(同665.1%増)と期初予想を据え置き、増収・大幅な増益を見込んでいる。中間期時点では、取得関連費用や先行投資を吸収しつつ営業利益段階から黒字転換を果たしており、通期計画に対する進捗はおおむね順調である。下期にかけては、コアバリューセグメントにおける業務改善効果の本格化、ニューバリューセグメントにおけるPMI進展による収益改善が見込まれており、通期予想達成の確度は高いと判断される。総じて、2026年3月期は、同社が掲げる「事業ポートフォリオ最適化」と「成長軌道への移行」が、数値面にも表れ始めた転換期に位置付けられる。

3. 中長期の成長戦略
同社の成長戦略は、2030年ビジョン「従業員が投資したくなる会社へ」の実現に向けて、2段階の中期経営計画として構築されている点に特徴がある。2025年3月期から2027年3月期までを「つなげる」をテーマとする第1フェーズ、2028年3月期から2030年3月期までを「ひろげる」をテーマとする第2フェーズと位置付け、基盤構築から成長加速へと段階的に進む戦略である。第1フェーズでは、「中期経営計画—Tsunageru2027」において「人財」「事業」「資本」の3つの側面から経営基盤を強化し、人的資本を起点とする好循環の確立を目指している。重点取り組み事項としては、「事業ポートフォリオの最適化」「人的資本をより活かす経営」「資本コストや株価を意識した経営」が挙げられる。既に成果が表れている項目も多く、打ち手は着実に進んでいる。定量目標としては、2027年3月期に既存事業で売上高145億円、EBITDA4億円を計画し、M&Aによる上積みも含めた利益成長を目指す。また、策定時にPBR目標を2.5倍以上としていたが早々に達成しており、今後は時価総額100億円到達を目指す。

4. 株主還元策
同社の株主還元は、配当にも一定の配慮を示しつつ、成長投資とのバランスを重視する姿勢に特徴がある。配当実績は業績に応じて柔軟に対応しており、形式的な配当政策よりも、収益力や投資余力を重視している点がうかがえる。2026年3月期については1.5円の配当を予定している。もっとも、同社が株主還元において第一義としているのは、配当そのものではなく、業績向上を通じた企業価値の拡大である。中期経営計画では、事業ポートフォリオの最適化、人的資本への投資、事業承継型M&Aの推進を着実に実行することで、時価総額100億円超の達成を重要なマイルストーンとして掲げている。収益性改善が計画どおり進展すれば、株価上昇を通じた株主価値の向上が期待できるため、今後の進捗に注目したい。

■Key Points
・ニューバリューセグメントとコアバリューセグメントによる「両利きの経営」を実践
・2026年3月期中間期は増収、M&Aをこなしたうえで黒字転換
・2026年3月期は増収、大幅な増益を見込む。通期予想達成の確度は高い
・2027年3月期に既存事業で売上高145億円、EBITDA4億円を計画。PBR目標2.5倍以上は既に達成
・配当に配慮しつつ成長投資を推進し、時価総額100億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)



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