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戸田工業 Research Memo(1):2026年3月期中間期は構造改革が進展し営業黒字を達成

*12:01JST 戸田工業 Research Memo(1):2026年3月期中間期は構造改革が進展し営業黒字を達成
■要約

戸田工業<4100>は、磁器の絵付け、歴史的建造物などに欠かせない顔料である弁柄の製造業として1823(文政6)年に創業、2023年11月に創業200周年を迎えた老舗化学素材メーカーである。酸化鉄で培った独自の技術と情熱で微粒子の可能性を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、一世を風靡したオーディオ・ビデオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、自動車や家電などで使用されるモーターやセンサー用磁石材料、スマートフォンで多用される積層セラミックコンデンサー(以下、MLCC)向け誘電体材料、電気自動車(以下、EV)向けリチウムイオン電池(以下、LIB)用材料などで事業を拡大してきた。現在、機能性顔料事業(着色顔料・トナー用材料、触媒)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料、ハイドロタルサイト)の2事業を展開している。

1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比1.4%減の14,309百万円、営業利益は599百万円(前年同期は営業損失267百万円)、経常利益は18百万円(前年同期は経常損失266百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は108百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失879百万円)となった。営業利益については、原価低減、販管費削減、解散及び清算を決定したカナダの連結子会社、戸田アドバンストマテリアルズInc.(以下、TAM)の改善などにより黒字転換している。一方、EV需要の低迷の影響からLIB用材料を営んでいる持分法適用関連会社の収益が減少したため、持分法による投資損失を計上しており、経常利益及び中間純損失の下押し要因となった。

2. 2026年3月期通期の業績見通し
2026年3月期通期の連結業績について、売上高は前年比10.0%減の28,500百万円、営業利益1,000百万円(前期は648百万円の損失)、経常損失300百万円(同1,411百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失700百万円(同3,563百万円の損失)を見込んでいる。なお、期初予想5月から経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益を下方修正している。主因となったLIB用材料を営む持分法適用関連会社の収益は、EV需要の低迷により上期同様に低調に推移し、前期から持分法による投資損益を9億円、押し下げる見通しだ。

3. 中期経営計画
同社はパーパス「微粒子の可能性を、世界の可能性に変えていく。」を掲げ、2024年6月に中期経営計画「Vision2026」(2025年3月期〜2027年3月期)を策定、2030年度のありたい姿の実現に向け、事業ポートフォリオマネジメントの強化を打ち出した。具体的には、成長事業、収益基盤事業、次世代事業、再生・転換事業に区分を整理し、合理化の推進と構造改革を進めている。これまでの進捗状況として、再生・転換事業はペーパーレス、DXの影響からトナー事業などが縮減し、LIB関連はEV普及が鈍化するなど外部環境の影響から、当初計画に対して乖離がある。一方で、2026年度3月期中間期までの実績からわかるように、連結及び単体の両方で営業黒字化を達成しており合理化については着実な進捗が確認できる。

■Key Points
・創業200周年を誇る老舗の化学素材メーカー
・近年はポートフォリオマネジメントの観点から構造改革を推進
・今期は営業黒字を達成見込みであり、合理化・再成長が期待される
・電子素材(磁石、誘電体)、環境分野などが成長分野

(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)



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