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フィード・ワン Research Memo(4):主力の畜産飼料事業では各機能を強化し、市場シェア15%を獲得(1)

*11:34JST フィード・ワン Research Memo(4):主力の畜産飼料事業では各機能を強化し、市場シェア15%を獲得(1)
■フィード・ワン<2060>の事業概要

同社の事業セグメントは、畜産飼料事業、水産飼料事業、食品事業の3つである。セグメント別の事業内容と強みは以下のとおり。

1. 畜産飼料事業
畜産飼料事業では、配合飼料の原料調達から製造・開発・販売までのプロセスをほぼ一貫して手掛けており、各プロセスにおいて強みを有する。

(1) 原料調達
【強み1:三井物産グループとしての世界的調達ネットワーク】
同社の売上高に占める原価の比率は約8割に上る。畜産飼料における原料の約半分はとうもろこしが占め、小麦等のその他穀物、大豆油かすが続く。とうもろこしは主産地が米国やブラジルであり、相場の変動はもちろん、為替や海上運賃の影響を大きく受ける。調達においては三井物産グループであることで適切なタイミングや価格で十分な量が確保できるというメリットがある。ちなみに、2026年3月期中間期は、主原料であるとうもろこしのシカゴ相場が作付面積の拡大と豊作の見込みにより値を下げた影響で、同社畜産飼料販売価格も前年同期比で低下した。

(2) 製造
【強み2:生産基盤の強化による製品の安定供給とスケール】
畜産飼料事業は、北海道から九州まで配置された全国13ヶ所の生産工場で地域の需要を賄っており、地産地消の体制が整っている。年間約370万トンの販売数量は市場シェア15%にあたり、JA全農に次いで2位、民間企業では2位を引き離しての1位である。畜種別の販売数量構成比では、牛、豚、鶏が各30%超とバランスが良く、ある畜種で伝染病(例えば、鳥インフルエンザ)が発生した場合でも、他の畜種である程度カバーできるといったメリットがある。配合飼料の製造は典型的な装置産業であり、大規模な設備によるスケールメリットが効きやすく、生産性の高い施設が有利となる。同社の製造設備には築50年超の工場もあり老朽化対策が課題となっており、2020年に最新鋭の北九州畜産工場を開設するなどの積極的な投資を進めている。販売数量が相対的に多い同社は、より低コストでの生産ができるという優位性がある。

(3) 製品開発・研究開発
【強み3:特許技術を搭載した製品ラインナップ】
同社は研究所を3拠点有するなど研究開発体制が整っており、差別化された製品をリリースしてきた歴史がある。搾乳のDX化に合わせた搾乳ロボット専用飼料である「ファイブギアドロップ」や育種改良が進んだ豚の課題に対応した「ノリノリポーク」など市場の変化に応じた製品をリリースしており、多くの特許も取得している。10年以上前から暑熱対策飼料にも力を入れており、昨今の酷暑下における顧客のニーズに対応することで販売数量を伸ばしている。

(4) 営業・価格
【強み4:全国に販売拠点を配置し顧客ニーズをきめ細かく把握できる体制を整備】
【強み5:乳牛ゲノム解析や生乳脂肪酸組成分析による最新技術を活用した顧客サービス】

同社製品の顧客は、養鶏や養豚、養牛を営む農家である。営業活動は、特約店のスタッフが行う場合もあるが、基本的には各支店の同社スタッフが行う。同社が得意とするのは提案営業・コンサルティング営業であり、畜種ごとに専門性を持ったスタッフが顧客のニーズに合致した製品を提案できる体制が整っている。研究所との連携も密で、研究所の技術スタッフが同行することも多いという。乳牛ゲノム解析や生乳脂肪酸組成分析による最新技術を活用した配合飼料コンサルティングは手厚い顧客サービスの典型事例である。販売価格に関しては、畜産飼料業界では四半期ごとに価格改定が行われ、タイムラグはあるものの原料価格の変動が販売価格に反映されることになる。なお、2026年3月期中間期の減収は、暑熱や疾病による飼養頭羽数の減少及び採算管理の徹底などによる販売数量の減少が主な要因である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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