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ワイエイシイHD:装置依存から脱却、毛髪解析と免疫測定装置で次の成長ステージへ

*10:11JST ワイエイシイHD:装置依存から脱却、毛髪解析と免疫測定装置で次の成長ステージへ
ワイエイシイホールディングス<6298>は、半導体製造装置を中心とするメカトロニクス分野を主力とし、環境・社会インフラ、医療・ヘルスケアへと事業領域を拡張してきた装置メーカーだ。現在は12社の事業会社を束ねる持株会社で、ニッチ分野に特化した装置開発力と顧客仕様対応力を強みに、安定収益と成長投資の両立している。主力顧客は半導体メーカー、電力・インフラ事業者、医療機器メーカーで、受注生産型ビジネスを基本とする。

2026年3月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高128.5億円(前年同期比13.8%増)、営業利益7.7億円(同28.5%増)と増収増益を確保した。特に環境・社会インフラ関連事業が大きく伸長し、業績を牽引した。中国向けディスプレー関連装置において、国営企業の新規設備立ち上げに伴う図面売却が発生したことに加え、その後の装置製作や保守・メンテナンスまで含めた継続取引につながる構造が形成されつつある。単発収益にとどまらず、中期的な関係構築が見込まれる点は評価できる。

一方、半導体・メカトロニクス関連事業は微減収・減益となった。主因はEV向け投資の後倒しであり、業界全体の設備投資抑制の影響を受けた。ただし、データセンター向けパワー半導体分野は堅調で、想定以上の下振れは回避されている。半導体前工程用クリーンコンベアや電子部品用テーピング装置は引き続き安定需要があり、市況回復局面では業績の反発余地を残す。

医療・ヘルスケア関連事業は売上・利益ともに微増にとどまったが、足元は将来成長に向けた先行投資フェーズと位置付けられる。人工透析機関連装置では旧型から新型への切り替え期にあり、一時的に受注・生産が鈍化しているものの、生産体制が整えば
回復が見込まれる。加えて、毛髪解析を用いた自閉スペクトラム症(ASD)解析サービスや、高感度光デジタル免疫測定装置「KI★ZA★SHI」の開発など、データ活用型の新規ビジネスが立ち上がっており、装置販売にとどまらないサービス収益モデルの構築を進めている点が注目される。

通期見通しについて、2026年3月期の連結売上高300.0億円(前期比30.2%増)、営業利益20.0億円(同47.6%増)を据え置いている。中間期時点の進捗率は売上で約43%、営業利益で約39%。特に第4四半期に売上計上が集中する下期偏重の収益構造を踏まえれば、計画達成の実現性は一定程度高いと考えられる。環境・社会インフラ関連事業は引き続き堅調が見込まれ、半導体分野も市況回復局面では上振れ余地がある。

中期経営計画(2024~2026年度)では、2026年度に売上高360億円、営業利益36億円、営業利益率10%を目標に掲げている。成長戦略の柱は、1.既存事業の拡大、2.医療・ヘルスケア分野の育成、3.量産新製品の創出、4.M&Aの活用である。さらに長期ビジョンとして2030年に売上高1,000億円規模の企業を目指しており、医療・バイオ分野が将来的な収益ドライバーになるとの位置付けが明確だ。

株主還元については、配当方針を累進配当へ変更し、2026年3月期の年間配当は40円を予定している。加えて、上限10億円・140万株の自己株式取得を実施しており、成長投資と株主還元のバランスを意識した姿勢がうかがえる。

総じて同社は、半導体という景気変動を受けやすい事業を中核に持ちながらも、環境・インフラ、医療・ヘルスケアといった中長期テーマ型事業を育成し、ポートフォリオの安定化と成長性の両立を図っている点が特徴的だ。短期的には市況影響を受ける局面も想定されるが、中期的には新規事業の収益化進展と利益率改善が、株価評価を左右する重要なポイントとなろう。





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2026/01/22 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

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