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井関農 Research Memo(8):2025年12月期の通期予想を上方修正

*12:08JST 井関農 Research Memo(8):2025年12月期の通期予想を上方修正
■井関農機<6310>の業績動向

3. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期の業績については、売上高が175,500百万円(前期比4.2%増)、営業利益が3,500百万円(同82.3%増)、経常利益が2,600百万円(同64.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,800百万円(前期は3,022百万円の損失)を見込んでいる。中間期業績が好調だったことから、通期見通しを売上高で5,000百万円、営業利益で900百万円、経常利益で800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で500百万円、それぞれ上方修正した。

エリア別の通期売上高予想は、中間期の業況を考慮し、国内が6,500百万円の上方修正により120,000百万円、海外が1,500百万円の下方修正により55,500百万円とした。国内において、「大型」「先端」「畑作」「環境」という成長戦略により引き続き事業強化を図る。このうち「先端」では、最終的にはロボット化がカギとなるが、足元で実需が期待できるアシスト機に注力する。「畑作」では、作業機を軸とし、特に北海道で得意とする輸入大型作業機を本州以南に横展開する。「環境」では、差別化の進んでいる可変施肥田植機やアイガモロボを軸に販売を強化する。また、成長戦略の一環として国内草刈市場の開拓を進め、欧州で好評の乗用草刈機などの景観整備商品を国内市場へ投入していく。

海外は下方修正となったが、欧州とアジアが貢献して通期では前年比増収に転じる見込みだ。欧州ではPTC社の連結を機に、製品販売に加えサービス収入を取り込むとともに、景観整備でプロやコンシューマー向けの潜在的需要を捉えた商材・ラインナップを拡充し売上拡大を図る。また、連結子会社3社をコアとして新たな地域への事業展開を図る一方、在庫の一元管理や効率化などによりサプライチェーン全体の最適化を進め、コスト削減と迅速な商品の供給を進める。米国では、OEM供給先であるAGCO社と連携して新商品の投入など各種施策を強化するとともに、中長期的な視点に立った戦略を検討する。市場は引き続き厳しいが、北米減収の全体業績への影響は軽微と見ている。アジアは、人口が増加するインドネシアで引き続き受注の獲得を推進する。韓国は農業自体が厳しい状況だが、同社の製品が大型高性能機のため影響は小さいと見ている。

同社は、もともと上期偏重のうえ2025年12月期上期の業況が強く、また2025年7月の価格改定の前倒し需要もあったため、上方修正後も2025年12月期の業況をやや厳しく見ていた。しかし、上期の受注残が多かったうえ、新米価格が高水準を維持する見込みとなったため農家の投資意欲は引き続き高い状況にある。加えて、2025年7月の実績が前倒し需要の反動も小さく手応えは順調だったようだ。2026年12月期については、前倒し需要の影響が残ることを慎重に見るべきかもしれないが、米価が引き続き強めに推移していること、2025年12月期上期の受注残の一部が売上として計上されること、プロジェクトZの効果がより大きくなること、北米以外の海外で順調な業況が予想されることから、増収増益、特に米価次第ではプロジェクトZの目標へさらに近づいていくと予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)



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