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西松建設:収益改善プランにより既存事業強化と積極投資で持続的成長へ

*09:44JST 西松建設:収益改善プランにより既存事業強化と積極投資で持続的成長へ
西松建設<1820>は、総合建設事業を展開しており、道路やダムなどの公共土木工事に強みを持つ。民間を主体とする建築分野、さらには海外事業や不動産開発も手掛ける。

国内土木は大部分を官公庁案件が占め、ダムやトンネル、シールド工事に強みを有する。売上構成比の5割強を占める国内建築は、スーパーゼネコンに比べ後発ながら、物流施設や大学、マンションの実績が多く、公共分野ではごみ処理施設などに注力している。国際部門は香港やシンガポールでの大型工事実績を持ち、近年はフィリピンやバングラデシュのODA案件にも取り組んでいる。不動産では2023年9月に私募リートを立ち上げ、保有資産をリートに移すことで循環型再投資の不動産ビジネスを構築している。また、地域環境ソリューション事業では、再生可能エネルギー事業やまちづくり事業を足掛かりに地域密着を図り、地域のソリューション事業の共創を目指している。

2026年3月期第1四半期は売上高829億円(前年同期比1.5%減)、営業利益30億円(同35.2%減)と減収減益となった。減益要因は、不動産販売の減少や土木の高採算工事の出来高の減少による採算性の低下である。一方、国内建築は収益改善プランが順調に進捗し、利益率の改善がみられた。

通期見通しでは、売上高4,200億円(前期比14.5%増)、営業利益250億円(同18.5%増)と増収増益を計画している。上期の進捗は低調に映るが、過去実績に基づく売上高・売上総利益の伸びや建築事業の収益改善プランの順調な進捗、不動産販売の下期寄りの計画から計画達成可能性は高い。

中期経営計画(2023~2025年度)は今期が最終年度であり、当初計画を上方修正している。売上高は3,700億円から4,200億円に、営業利益は220億円から250億円にそれぞれ上乗せ。成長投資は総額1,200億円を目標とし、GXまちづくりに400億円、アセットバリューアッドに700億円(投資:1,100億円、回収400億円)、人財・DXに100億円を充てる計画。再生可能エネルギー事業の進捗は限定的だが、建設コスト高騰の中でも投資を進めている。国内建築や国際土木における収益改善プランを推進し、既存事業の安定成長を図ると同時に、再生可能エネルギーやアセット開発などの投資を強化し、収益基盤の多角化と成長加速を目指している。

株主還元については、年間配当220円の継続を予定し、配当方針を「配当性向70%」から「DOE5%程度」へ変更。これにより景気変動の影響を受けにくい安定的な還元が可能となった。配当利回りは4%超と高水準で、準大手ゼネコンの中でも株主還元に積極的である。

同社は官公庁案件に支えられた安定基盤に加え、収益改善と不動産循環モデルで成長を模索している。短期的には不動産販売の減少や土木の高採算工事の出来高の減少による減益圧力があるが、中計最終年度の通期目標達成に向け自信を示している。長期的には国土強靭化政策やアジア展開、GX関連投資が追い風となることが期待できる。



<HM>



 
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2025/11/26 15:30 現在

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