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kubell Research Memo(1):好調な業績を背景に通期業績予想を修正

*12:01JST kubell Research Memo(1):好調な業績を背景に通期業績予想を修正
■要約

1. 会社概要
kubell(クベル)<4448>は、国内最大級のビジネスチャットサービス「Chatwork」の提供や、業務のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を推進し、中小企業の生産性向上を支援する業務プロセス代行サービス「タクシタ」をはじめとするBPaaS(Business Process as a Service)を展開する企業である。同社の強みは、日本国内の労働市場が抱える構造的課題に対し、的確なソリューションを提供している点にある。少子高齢化による労働力不足や中小企業の生産性向上の必要性に対応するため、ITリテラシーが低い企業でも容易に導入・活用できるツール「Chatwork」を中核に据え、多くの中小企業に貢献している。「Chatwork」は日本国内で93.5万社(2025年6月末時点)の導入実績を持ち、特に中小企業層に向けたサービスの提供により競合との差別化に成功している。さらに、BPaaSという新しいクラウドサービスモデルを推進しており、業務プロセスをクラウド上でアウトソーシングすることで、中小企業のDXを支援している。これにより、DXが進みづらいIT未熟層であるマジョリティ市場に対しても、導入しやすい形で提供していることが大きな強みである。

2. 業績動向
2025年12月期中間期(2025年1月〜6月)の連結業績は、売上高4,532百万円(前年同期比13.4%増)、営業利益146百万円(同437.9%増)、経常利益132百万円(同705.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益14百万円の損失(前年同期は24百万円の利益)となった。EBITDAは578百万円(同84.7%増)と大幅な増益を達成しており、期初の通期業績予想で想定した進捗を上回るペースを記録している。全社的な費用対効果の改善が着実に成果を生み出した結果であり、収益性の向上が鮮明に表れている。売上高については、セキュリティ事業廃止後も引き続き堅調に推移している。特に、Chatwork課金IDの純増数は価格改定後に一時的な伸び鈍化が見られたものの、前年同期比9.0ポイント増と回復基調が続いており、プラットフォームの利用基盤拡大に再び勢いが戻ってきている。利益率改善と安定的な売上成長の双方が同時に進行している点は評価が高く、今後の収益モデルの強靭性を裏付ける結果であると弊社では見ている。2025年12月期は中期経営計画の2年目に当たるが、EBITDA及び営業利益の双方で大幅増を達成しており、非常に順調なペースで進捗していると弊社では見ている。

3. 2025年12月期の業績予想
同社は、通期の業績見通しの確度が高まったことを受け、通期業績予想を成長率での開示から具体的な金額レンジでの開示に修正した。修正後の2025年12月期の業績予想は、売上高9,571~9,826百万円(前期比13.0~16.0%増)、EBITDA1,005~1,300百万円(同17.3~51.7%増)、営業利益120~414百万円(同23.9~328.2%増)、経常利益100~395百万円(同33.5~424.0%増)、親会社株主に帰属する当期純損益は236百万円の損失~41百万円の利益(前期は1,172百万円の損失)としている。売上高はBPaaS事業の力強い成長を背景に着実な成長を見込み、EBITDAは前回予想からレンジを引き上げた予想としている。営業利益についても大幅な増加を見込んでおり、コスト構造の改善と成長分野へのリソース集中が功を奏している。営業利益の増加幅の大きさは、事業ポートフォリオの最適化とBPaaSの収益貢献度の高さを裏付けるものであり、中期的な収益拡大の持続性を強く示すシグナルであると弊社では見ている。各事業における重点施策としては、Chatwork事業では、各KPIの詳細開示からも読み取れるように、課金ID数やARPUを着実に伸ばす施策が講じられている。セールスマーケティング部門も筋肉質な組織となってきており、さらなる成長の加速が期待される。BPaaS事業は今後さらに成長へ向かうフェーズにあり、人員も増加する見通しである。同事業の売上高は、全社売上高に占める割合が大きくなるほど、業務効率の向上や利益率の改善、ほかのサービスとの連携による相乗効果が生まれやすくなるという特性があり、その結果として、事業全体の成長スピードが一段と高まる構造になっている。

■Key Points
・国内最大級のビジネスチャットサービス「Chatwork」や、業務プロセス代行サービス「Chatwork アシスタント」をはじめとするBPaaS事業により中小企業の生産性向上を支援
・2025年12月期中間期の業績は、EBITDAは前年同期比84.7%増の大幅増を記録。期初業績予想に対して57.8%と非常に好調な進捗
・2025年12月期の業績予想は具体的な金額レンジに修正、「Chatwork」のさらなる普及とBPaaS事業への積極的な投資を成長ドライバーとして、営業利益・EBITDAは大幅増を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)



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