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サトー:自動認識ソリューションのグローバルリーダー、売上・利益ともに過去最高を更新し次なる成長ステージへ

*13:26JST サトー:自動認識ソリューションのグローバルリーダー、売上・利益ともに過去最高を更新し次なる成長ステージへ
サトー<6287>は、自動認識ソリューションのグローバルリーダーであり、バーコードやRFIDなどの自動認識技術を使い、プリンター、ラベル、ソフトウェア等を組み合わせたトータルソリューションを提供する企業である。主力製品であるラベルプリンターやラベルは、小売、製造、物流、医療、食品といった多様な産業の現場で活用されており、「人・モノ」に情報をひも付けること(=情報をタギングすること)で顧客の現場最適化に貢献している。
同社の特徴は、製品単体の販売にとどまらず、顧客の業務プロセスに深く入り込み、タギングに必要な商材・サービスを組み合わせて提供する総合的でワンストップな「現場起点のソリューションプロバイダー」である。顧客のバリューチェーン全体への関与によって、単なるサプライヤーではなく、業務改革のパートナーとしての存在感を高めている。特に近年は、IoTやDXの潮流を背景に、タギングによるデータ連携・可視化の高度化、RFIDソリューションの拡販に注力しており、リアルタイムトレーサビリティや在庫最適化といった経営課題の解決にも資する技術力を発揮している。海外事業についても、アジア・オセアニア・欧州・米州を中心に展開しており、売上の過半を海外市場が占めるグローバル企業である。
さらに、同社のソリューションは社会課題解決にも有用であり、医療分野でバーコードやRFIDによる患者認証、食品分野ではフードロス削減などへの貢献が評価されている。こうした事業の社会的意義と成長性の両立こそが、同社の競争優位の源泉である。また、同社の沿革を振り返ると各時代の環境に応じて自社の内部資源を変革し続けてきたことがわかる。
また、戦時中の竹材加工機械の製造から始まった同社の歴史はその後の時代の環境変化に応じて提供する製品を変化させ続けてきている。60年代にハンドラベラー(値段などの情報のタギング)、80年代にバーコードプリンター(バーコードなどを用いた情報のタギング)、2000年代にITシステムとの連携(自動認識技術を用いたタギングのソリューション)、そして現在はユニークIDによるトレーサビリティの高度化を進めている。社是である「あくなき創造」のもと、変化を喜び挑戦し続ける組織文化を持っていることが同社の最大の強みである。

同社の2025年3月期における連結売上高は154,807百万円(前期比7.9%増)と増収を確保した。営業利益は12,341百万円(同18.9%増)、経常利益は11,144百万円(同24.4%増)と二桁の増益を達成し、親会社株主に帰属する当期純利益は7,151百万円(同2倍増)と大幅な増益となり、売上・営業利益ともに過去最高を更新した。これは日本事業・海外事業ともに収益性の改善が奏功した結果であり、日本事業では物流DX需要に対応したメカトロ機器の販売増加や、価格改定による単価改善が寄与した。海外事業では、アジア・オセアニア地域の牽引やプライマリーラベル製品の需要堅調が業績を押し上げた。また、賃金のベースアップも実施しながら販管費率を0.9ポイント削減するなど、管理部門のマネジメントの秀逸さも際立っている。財務面では、総資産が139,757百万円、純資産が80,237百万円となり、自己資本比率も54.8%へ上昇した。また、年間配当額は一株当たり75円としており前期から2円増配した。2026年3月期の業績予想については、売上高161,000百万円(前期比4.0%増)、営業利益12,500百万円(同1.3%増)、経常利益12,100百万円(同8.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円(同7.7%増)を見込んでいる。配当は一株当たり年間76円を予定しており連続増配を予定している。なお、同社は上場以来一度も減配したことがない。株主重視姿勢も際立っている。

同社は、2030年ビジョンとして「Perfect and Unique Tagging(PUT)を活用し、あらゆるものが情報化され、社会のうごきが最適化されている未来の実現に貢献すること」を掲げている。PUTとは、より高精度で唯一無二の情報を、人手を介さず自動的に取得・活用していく高度なタギングを指す。最終年度となるFY2030には、売上高2,000億円、営業利益210億円(営業利益率10.5%)、ROIC10%以上を目標としている。従来型ビジネスの深化に加え、新領域への展開を通じて成長を加速させる構えである。とくに、「血液SCM(医療用血液のサプライチェーン管理)」、「静脈物流(モノの回収・再資源化)」などに注力し、売上高の拡大と利益成長を図る。
血液SCM領域では、献血から輸血までの全プロセスにおいて、ユニークIDとトレーサビリティの高度化を図り、医療の安全性と効率性を支えるソリューションを提供。高速かつ高精度に多数のアイテムを同時に読み取ることができるRFID(無線ICタグ)の独自の技術であるPJM RFID(Phase Jitter Modulation RFID)を活用し、グローバルでの導入案件が拡大している。一方、静脈物流では、循環型経済への移行を見据え、廃棄物回収から再資源化までの工程をデジタル化する、トレーサビリティシステムを開発。再生材の安定供給と品質確保を支援する。
これらの取り組みを支えるべく、画像認識、センサー、位置測位、クラウド技術等の技術をM&Aや提携による獲得を目指しており、新事業の創出と既存事業の価値向上を両立させている。中計全体を通じて、サステナビリティ経営の深化、経営基盤の強化、資本効率の向上にも注力し、持続的な成長を実現する体制を構築する方針である。



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