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NANO MRNA Research Memo(6):従来の戦略からの転換と新たな収益源により、事業の安定化と成長目指す
2025/07/15 15:06
*15:06JST NANO MRNA Research Memo(6):従来の戦略からの転換と新たな収益源により、事業の安定化と成長目指す
■NANO MRNA<4571>の成長戦略とビジネスモデル
4. 開発戦略の見直し及び収益モデルの再構築
同社はこれまで、新たなmRNA医薬について、臨床開発段階に入る前に製薬企業へのライセンスアウトを行う方針を掲げてきた。しかし、感染症予防ワクチンとは異なるmRNA治療薬の開発を進めるなかで、特にCMCにおける課題が極めて大きいことが明らかとなり、mRNA医薬の事業化には、一定水準以上の技術を保有するパートナーとの協力体制構築が必要であることを再認識した。
このため、同社は今後の研究開発戦略を次のとおり見直した。既に開発段階にあるRNA医薬の開発を積極的に推進するとともに、がん領域へ再注力しながら核酸医薬DDSプラットフォームを活用する方針である。RNA医薬の創出については、非臨床段階で多数のライセンスアウトを目指す従来型の方針から転換する。今後は、有望な先端創薬技術を保有する企業やアカデミアと共同して新たな領域でのプロジェクトを創出し、一部については初期臨床試験段階(他社との提携または自社主導)まで自社で進めるなど、より柔軟で実行可能性の高い戦略へと移行する考えである。
収益モデルについては、これまで以上に臨床開発に向けた医薬品候補に関するアセットを充実させて製薬企業へ導出することとし、各案件の成功確度を重視する方針に転換する。非臨床段階での導出が困難なケースも想定し、初期臨床試験段階までの開発継続も視野に入れる。導出時のアセットには、特許/ノウハウ(CMC・非臨床)/Dossier(規制当局への提出書類一式)を含むIPに加え、核酸、ポリマー原薬及びこれらからなる製剤などの物質が含まれる。
また、新たな収益源として、2024年顧客からのニーズにこたえる形でmRNA医薬の受託研究型事業を新たに開始した。この事業では、製薬企業やアカデミアからの依頼を受け、mRNA設計から非臨床・臨床開発に至るプロセス全体の研究開発を請け負う。1案件当たりの想定収益は、数千万から数億円程度を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
<HN>
■NANO MRNA<4571>の成長戦略とビジネスモデル
4. 開発戦略の見直し及び収益モデルの再構築
同社はこれまで、新たなmRNA医薬について、臨床開発段階に入る前に製薬企業へのライセンスアウトを行う方針を掲げてきた。しかし、感染症予防ワクチンとは異なるmRNA治療薬の開発を進めるなかで、特にCMCにおける課題が極めて大きいことが明らかとなり、mRNA医薬の事業化には、一定水準以上の技術を保有するパートナーとの協力体制構築が必要であることを再認識した。
このため、同社は今後の研究開発戦略を次のとおり見直した。既に開発段階にあるRNA医薬の開発を積極的に推進するとともに、がん領域へ再注力しながら核酸医薬DDSプラットフォームを活用する方針である。RNA医薬の創出については、非臨床段階で多数のライセンスアウトを目指す従来型の方針から転換する。今後は、有望な先端創薬技術を保有する企業やアカデミアと共同して新たな領域でのプロジェクトを創出し、一部については初期臨床試験段階(他社との提携または自社主導)まで自社で進めるなど、より柔軟で実行可能性の高い戦略へと移行する考えである。
収益モデルについては、これまで以上に臨床開発に向けた医薬品候補に関するアセットを充実させて製薬企業へ導出することとし、各案件の成功確度を重視する方針に転換する。非臨床段階での導出が困難なケースも想定し、初期臨床試験段階までの開発継続も視野に入れる。導出時のアセットには、特許/ノウハウ(CMC・非臨床)/Dossier(規制当局への提出書類一式)を含むIPに加え、核酸、ポリマー原薬及びこれらからなる製剤などの物質が含まれる。
また、新たな収益源として、2024年顧客からのニーズにこたえる形でmRNA医薬の受託研究型事業を新たに開始した。この事業では、製薬企業やアカデミアからの依頼を受け、mRNA設計から非臨床・臨床開発に至るプロセス全体の研究開発を請け負う。1案件当たりの想定収益は、数千万から数億円程度を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
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