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マイクロアド Research Memo(8):2025年9月期は上方修正、営業利益は前期を上回る成長を見込む

*14:08JST マイクロアド Research Memo(8):2025年9月期は上方修正、営業利益は前期を上回る成長を見込む
■マイクロアド<9553>の今後の見通し

2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比9.4%増の15,004百万円、のれん償却費と株式報酬費を考慮した調整後営業利益が同37.1%増の514百万円、営業利益で同%10.7%増の340百万円、経常利益で同23.8%増の364百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同89.2%減の30百万円を見込んでいる。2025年9月期中間期時点における順調な進捗を受け、同社では通期業績予想の上方修正を行った。特に、生産性向上施策の効果が顕著に表れた結果、売上総利益・営業利益・経常利益に至るまでの各段階利益が従来の予想を上回る見通しとなったことが主な修正理由である。一方で、売上高については、過去の実績や予見可能性を踏まえた保守的な判断から据え置かれている。また、ログリーの投資有価証券に対する約149百万円の減損処理が実施されたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益の見通しは従来から変更されていない。

売上面では「UNIVERSE」とインバウンドが好調な海外向けコンサルティングをけん引役に、2024年9月期を上回る成長を見込んでいる。利益面は、人員を拡充したことによるコスト増、MADSの非連結化や生産性向上施策として実施する子会社清算などに伴うコスト、前期に買収したUNCOVER TRUTHののれん償却費の影響を受ける見通しだ。

同社は2025年9月期を2026年9月期以降の安定的な売上成長に向け、新規サービスの立ち上げや生産性の向上によるコストの見直しなどの基盤強化に注力する方針である。今後の成長イメージについては、新サービスの立ち上げとコスト構造の見直しによる生産性の向上を推進しながら売上・利益の伸びを加速する方針だ。コスト構造の見直しと生産性の向上については、中国開発子会社の清算やグループ内での人員の最適化を図るほか、システム関連の原価を低減する追加施策も検討している。既存事業の着実な成長に加え、新規サービスによる売上拡大と生産性の向上により、2〜3期後には売上高で200億〜220億円、営業利益で15億円の目標を掲げている。

(1) データプロダクト
データプロダクトでは、売上高で前期比7.2%増の7,320百万円、売上総利益で同8.9%増の2,450百万円を見込んでいる。

a) 「UNIVERSE」
データプロダクトサービスでは自社のデータプラットフォーム「UNIVERSE」を中心に、さまざまなマーケティングプロダクトを提供している。同サービスの販売戦略は、「代理店経由の大手顧客」「直販の大手顧客」「中小顧客」の3つの顧客属性に分類し、それぞれ戦略設計を打ち出している。2025年9月期中間期までを振り返ると、「代理店経由の大手顧客」「中小顧客」に関しては売上が前年同期比で拡大しているものの、「直販の大手顧客」については一部の顧客による広告予算の縮小が影響し、売上は前年同期比で減少している。この減少傾向は下期にも継続する見通しである。一方で、同社は生産性の向上を目指した施策に注力しており、海外子会社の清算による原価の見直しなどにより、売上総利益率も改善を続ける見通しである。

b) 「デジタルサイネージ」
「デジタルサイネージ」は2024年11月にMADSを非連結化し、2025年9月期第1四半期のみ売上高・利益を取り込む。同社はこの落ち込みを「UNIVERSE」や「海外コンサルティングサービス」の成長、「UNIVERSE」に関連する各種新規サービスの立ち上げによって補うとしている。

(2) コンサルティング
コンサルティングでは、売上高で前期比11.5%増の7,670百万円、売上総利益で同5.5%増の1,930百万円を見込んでいる。

a) 「メディア向けコンサルティング」
「メディア向けコンサルティング」では提携メディア数が減少していることなどを受け、売上高・売上総利益ともに減少することを見込んでいたが、足元の地道なサービス改善の積み重ねが奏功し、従来予想を上回っている。

b) 「海外コンサルティングサービス」
「海外コンサルティングサービス」は「UNIVERSE」とともに業績の拡大をけん引する見通しだ。訪日観光客の増加に伴うインバウンドマーケティング需要の拡大が見られ、IPmixerによる新規事業である商品の販売が好調に推移したことも通期を通じて追い風となるだろう。2024年9月期に関しては、新サービスの投入に対してインバウンドの回復が想定よりも遅かったことから業績拡大スピードが想定を下回ったものの、2025年9月期に関しては各種新規サービスが旺盛なインバウンド需要をしっかりと取り込み、業績は順調に伸びていくものと弊社は見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)



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