フィスコニュース


ケンコーマヨ Research Memo(9):ROEは食料品セクター平均を上回るもPBRは1倍割れの水準が続く

*12:09JST ケンコーマヨ Research Memo(9):ROEは食料品セクター平均を上回るもPBRは1倍割れの水準が続く
■「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」

1. 現状分析
ケンコーマヨネーズ<2915>は2020年以降、PBRで1倍を下回る水準が続いており、2025年3月時点では0.7倍と食品業種(プライム企業)の加重平均PBR1.6倍に対して約半分の水準に留まっている。要因として、ROEの水準が低いことが一因と考えられていたが、2025年3月期のROEは8.9%と食料品セクターの中央値である7.0%を上回る水準まで回復しており、株価は直近2期間の収益回復を十分に織り込んでいないものと考えられる。


営業利益率、ROEの向上と株主還元強化によりPBR1倍超の早期達成を目指す
2. 取り組み方針
PBR1倍の達成及び企業価値向上に向けた取り組みとして、営業利益率及びROEの向上、株主還元の強化、並びにIR活動の強化を進める方針だ。

(1) 連結営業利益率6%以上に向けた施策
2025年3月期に5.3%だった連結営業利益率を2036年3月期に6%以上に引き上げることを目標に掲げている。連結営業利益率向上のための施策として事業ポートフォリオの再構築とグローバル展開の加速、新規事業の育成に取り組むほか、事業拠点再編による効率化やDX推進による労働生産性の向上(30%向上)に取り組む。また、現在約1,300アイテムを統廃合して約1,100アイテムまで絞ったことで、既存商品の収益力強化を図る。なかでもサラダ・総菜類は容量サイズも含めて絞り込む余地があると見ており、パッケージも含めて生産効率を考えた商品設計を行うことで収益性を高める。

連結営業利益率の今後の見通しについて、第1フェーズは事業基盤再構築のための先行投資期間となるため横ばい水準で推移すると見ており、こうした投資の効果が顕在化する2030年3月期以降に利益率も上昇傾向に転じるものと同社は見ている。

(2) 資本戦略
2036年3月期にROE8%以上を目標として掲げており、営業利益率の向上と併せて自己資本の圧縮による財務レバレッジの向上にも取り組む。具体的には、政策保有株式を縮減し自己株式の取得を進める。自己株式取得については、第1フェーズで14億円程度を実施する予定であったが、2025年3月期で19億円を実施し、2026年3月期も8億円の取得を予定するなど、当初の計画を上回るペースで取得が進んでいる。2036年3月期までで合計45億円の実施を見込んでいるが、最初の2期間で6割を消化する格好だ。

(3) 株主還元の強化
株主還元についても強化する。業績に左右されない安定配当を実施するため、DOE(株主資本配当率)を基準に配当を実施する方針である。DOEの水準については第1フェーズで1.5%以上、第2フェーズで2.0%以上、第3フェーズで2.5%以上と段階的に切り上げる計画で、中長期的に見れば増配が期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




<HN>



 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2025/07/03 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   1,405 銘柄
1,844 銘柄   売り
 
 
 
7203 トヨタ自動車 買い転換
7974 任天堂 売り転換
8058 三菱商事 買い転換
8766 東京海上H 買い転換
9434 ソフトバンク 売り転換



 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS