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三井松島HD Research Memo(3):M&Aにより収益基盤の多様化・安定化を推進中

*12:03JST 三井松島HD Research Memo(3):M&Aにより収益基盤の多様化・安定化を推進中
■三井松島ホールディングス<1518>の事業内容

同社の祖業であった石炭事業について、豪州における既存鉱区の終掘に伴い、エネルギー事業のうち石炭の生産及び販売分野を2024年3月期で終了したが、これまでに実行したM&Aにより事業ポートフォリオの多様化が進んだことから、事業の実態をより適切に示すために報告セグメントを2025年3月期より変更している。従来「生活関連事業」として一括していた領域については、その事業内容の特性に応じて「生活消費財」及び「産業用製品」の2つのセグメントに分けた。また、「エネルギー事業」のなかに含めていた「再生可能エネルギー分野」及び「その他の事業」、さらに2024年7月1日に株式を取得したエム・アール・エフについては、「金融その他」セグメントに区分することとした。加えて、これまで各報告セグメントに配分せず、セグメント利益の調整項目として処理していた全社費用についても、今後は各セグメントの利益に按分して計上する方針とした。

1. 生活消費財
(1) 日本ストロー
2014年2月に株式取得した日本ストローは、大手乳業・飲料メーカー等に向けて伸縮ストロー等の製造販売を行っているほか、プラスチック製品・包装資材をはじめとする飲食用資材の仕入れ販売を行っている。

日本ストローは1983年に伸縮ストローを開発して以来、業界の先駆者として独自の技術・ノウハウを蓄積し、ストローの国内リーディングカンパニーとしての地位を確立している。国内伸縮ストローの市場シェアは第1位である。大手乳業・飲料メーカーなど優良顧客からの高い信頼と評価による安定的な取引基盤を構築し、安定した業績を挙げている。

2021年に海洋生分解性プラスチック伸縮ストローを商品化(世界初)した。2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行され、環境対応素材ストロー(バイオマスプラスチック、海洋生分解性プラスチックが主流)への移行が加速しており、コンビニエンスストア・大手コーヒーチェーンへの販売やスムージー系飲料での使用など、販売先と用途が拡大している状況だ。優良顧客基盤を有する日本ストローは今後も、既存のプラスチックストローからの切り替えを促進しつつ、技術優位性を生かしてさらなるシェアのアップ、単価・収益性のアップに注力する方針である。

市場環境の見通しは良好だ。消費者庁が実施した「令和6年度消費生活意識調査」によると、エシカル消費※に関する認知度は令和元年度の12.2%から27.4%まで上昇している。また、エシカル消費について説明した後、興味の度合いについて聞いたところ「非常に興味がある」「ある程度興味がある」と回答した割合は44.9%であった。エシカル消費に関する消費者の興味・関心が高まるなかで、環境対応素材ストローに対するニーズも好調に推移するものと弊社は見ている。

※ 消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと。

(2) 明光商会
2019年4月に株式取得した明光商会は、シュレッダーを中心とする事務用設備の製造・販売・保守を行っている。1960年に日本初のシュレッダー製造販売を開始して以来、独自の技術・ノウハウを蓄積し、シュレッダーのリーディングカンパニーとしての地位を確立している。国内オフィス用シュレッダーの市場シェアは第1位である。代表的な製品としては、用途に応じたラインナップが豊富な「MSシュレッダー」のほか、全国の自治体等への導入実績を持つ受付順番案内システム「MSボイスコール」などがある。また、営業・サービス拠点が日本全国をカバーしていることも強みとなっている。

総務省「令和2年版情報通信白書」によると、日本企業がパーソナルデータの収集にあたって最も重視する点として「収集するデータのセキュリティの確保」と回答する割合が高まっている(2017年の15.7%に対して2020年は28.7%)ことからも、情報セキュリティに対する意識が高まっていることが窺える。明光商会のシュレッダーには、細断サイズが10mm2以下と世界最小の商品もあり、昨今のセキュリティ対策に対応できていると言える。

(3) ケイエムテイ
2020年4月に株式取得したケイエムテイは、予防医学に基づいた高品質プレミアムペットフードの企画・販売を行っている。ヒューマングレードの原材料を使用し、添加物・着色料・副産物不使用などペットの健康に配慮した商品を展開している。全国のペットブリーダーや動物病院からも高い支持を得ており、高品質な健康プレミアムペットフード市場において強いブランド力と高いシェアを有している。

市場環境については、底堅く推移すると弊社では見ている。2人以上世帯のペットフードへの支出額は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の2021年に7,787円と前年比微減(375円減)となったものの、2022年には増加傾向に回帰し、2024年は前年比1.7%増の9,957円と伸びている。また、ホームセンターにおけるペット・ペット用品の販売額は2022年に前年から減少したものの、2023年には増加に転じるなど安定して推移している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)



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