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澁澤倉庫 Research Memo(8):「中期経営計画2026」は順調に推移、初年度の営業利益進捗率39%と余裕含み

*14:08JST 澁澤倉庫 Research Memo(8):「中期経営計画2026」は順調に推移、初年度の営業利益進捗率39%と余裕含み
■中期経営計画

3. 「中期経営計画2026」の進捗
澁澤倉庫<9304>の「中期経営計画2026」初年度の進捗状況は、業績の進捗率が営業収益で45%、営業利益で39%と順調で、余裕含みのスタートとなった。

成長戦略の取り組みとして、収益力の強化では、多品種小ロット商品に対応できるよう、需要変動を吸収可能なロボットと人員を組み合わせたハイブリッドオペレーションモデルを構築した。また、商品特性に合わせた拠点新設においては、自動化オペレーションを導入した千葉北第3倉庫で24時間稼働を実現した。物流ネットワークの拡充では、国内で主に首都圏を中心とする物流センターの増設や、全国3ヶ所の危険品倉庫新設を進めた。これにより2025年3月期は前期比で約60,000平方メートルの倉庫面積を増強した。海外では、アジアにおける自動車部品物流の強化を目的にタイのバンコクに駐在員事務所を開設し、早期の現地法人化を進めることでベトナム、フィリピンとの東南アジアの域内ネットワーク体制を構築する方針である。新規業務の獲得としては、多品種小ロット貨物である化粧品のEC物流、医療器具・キッチン用品・食品などの3PL(外部物流委託)業務を積極的に取り込み、営業収益の拡大につなげた。

不動産ポートフォリオの拡充では、所有資産を賃貸する事業モデルだけでなく、私募ファンドスキームへの出資などの収益基盤の多様化を進めるほか、倉庫物件の仲介・転貸、物流不動産事業、賃貸倉庫への人材派遣、建物管理などテナント向け付加サービスなどを進めている。

ESGへの取り組み強化では、同社保有賃貸施設で再生可能エネルギー化100%を達成したほか、監査等委員会設置会社へ移行するなどガバナンスの強化を進めた。

現時点での主要課題は、新設拠点の早期フル稼働、業域の拡大に向けた新規事業の収益化、DXによる競争優位性の確立である。しかし、新設拠点については、多様な業務にわたる提案営業により着実に稼働率が向上している。業域の拡大においても、商社機能を取り込むことで、同社のコールドチェーンを活用した日本酒や和牛の輸出を推進しているほか、フォークリフトの販売代理店業務や顧客拠点内の荷役請負サービス提供も進展している。DXでは物流荷役機器の作業で蓄積した知財を横展開し、各拠点の機能の底上げを図っている。2026年3月期の減益予想は懸念される点だが、これは保守的な予測を含んでおり、過去と比較して利益水準が高まっていることから、進捗状況は順調と考えて問題ないと判断される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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