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澁澤倉庫 Research Memo(5):2026年3月期は減益予想、新規拠点稼働率を保守的に見込むも利益拡大余地あり

*14:05JST 澁澤倉庫 Research Memo(5):2026年3月期は減益予想、新規拠点稼働率を保守的に見込むも利益拡大余地あり
■業績動向

2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の業績見通しについて、澁澤倉庫<9304>は営業収益79,000百万円(前期比0.5%増)、営業利益4,200百万円(同10.0%減)、経常利益5,100百万円(同8.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,100百万円(同3.9%増)と見込んでいる。なお、親会社株主に帰属する当期純利益のみ増益となるのは、物流施設の移転に伴う特別利益や政策保有株式売却益を想定しているためである。

日本経済は、雇用・所得環境の改善や企業業績の持ち直しを背景に、緩やかな回復基調が続くことが見込まれている。一方で、資源価格の変動や物価の上昇、人手不足などが経済活動を下押しする要因として依然懸念され、米国の保護主義的な通商政策による国際貿易の不透明感や景気鈍化への警戒が高まっている。こうした懸念が輸出入需要やサプライチェーン全体に影響を及ぼす可能性があり、今後の動向を慎重に注視していく必要が生じている。

こうした環境において、同社は引き続き各種施策による営業収益の拡大に加え、業務効率化による採算性の向上を重点施策として展開する方針である。これにより、物流事業では倉庫・陸上運送業務の好調な継続、新規業務の通期寄与、本牧倉庫などの前期に新設した拠点の稼働率向上により、営業収益の増加を見込む。しかし、前期に新設した拠点がフル稼働するまでのタイムラグに加え、システムやDX関連の先行投資費用、人件費や作業費の増加、一部顧客の自営化による契約失注、環境負荷低減を目的とした不動産テナントビルにおけるLED照明切り替えにかかる先行経費などによる減益が見込まれるため、営業利益は2ケタ減益を見込んでいる。

セグメント別では、物流事業は微増収減益、不動産事業は減収2ケタ減益と予想している。物流業界では、国内景気後退への懸念、物価上昇による内需の減速、労働力不足などに伴う物流コストの増加など、厳しい環境が続くことが想定されている。こうしたなか、物流事業は2025年3月期に稼働した本牧倉庫や大阪の危険品倉庫、増床した松戸倉庫、医療機器や食品の倉庫業務が通期で寄与するほか、栃木県の危険品倉庫が新たな拠点として寄与するため、増収を見込む。しかし、2025年3月期及び2026年3月期に新設した拠点の稼働率、倉庫業務や陸上運送業務の人件費増に対する価格転嫁をやや保守的に見積もったため、減益を予想している。不動産事業では、オフィスビルを中心に稼働状況は安定的に推移することが見込まれる。しかし、コロナ禍終息後に増加した大型テナントビルの請負工事が一巡したこと、LED化工事のESG経費や一部賃料の改定などが重なり、2ケタ減益を予想している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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