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ユニリタ Research Memo(1):2025年3月期は減収減益。パートナーとの連携を強化し巻き返しを目指す

*13:01JST ユニリタ Research Memo(1):2025年3月期は減収減益。パートナーとの連携を強化し巻き返しを目指す
■要約

1. 会社概要
ユニリタ<3800>は、金融や製造をはじめ、幅広い業種向けにデータ活用とシステム運用に関する製品・サービス開発と販売、周辺システム開発、コンサルテーション事業を手掛けている。ITの役割が「守り」(業務効率化やコスト削減など)から「攻め」(ビジネスの競争優位性を実現する手段)へ変化するなか、「サービスマネジメント」と「データマネジメント」領域における強みを生かし、デジタル変革(DX)に取り組む企業の業務課題を直接解決するソリューション提供力を発揮してきた。最近では、「サービスシフト」の経営方針の下、クラウド活用による自社サービス提供を特徴とする継続課金型収益モデルへの移行やデジタル技術を活用した社会課題解決(働き方改革や地方創生、一次産業活性化)ビジネスなどに取り組み、ビジネスモデルの変革を進めてきた。

3ヶ年の中期経営計画が2025年3月期にスタートし、初年度が経過した。「Re.Connect 2026」という基本方針の下、ビジョンとして掲げる「共感をカタチにし、ユニークを創造するユニリタグループへ」の実現に向け、「サービス提供型事業の拡大」「新たな価値提供モデルの確立」「事業プロセスの変革」の3つの事業戦略をさらに推進する方針だ。また、人的資本投資の加速を含め、持続的な成長に向けたサステナビリティ基盤をさらに強化し、グループの経営資源とITソリューション力を生かした事業活動を通じて、事業会社としての経済的価値と社会課題解決による社会的価値の双方を実現する考えだ。2025年6月には社名変更から10年という節目を迎え、あらためて同社グループのパーパス(存在意義)を「利他で紡ぐ経済をつくる」と制定し公表した。

2. 2025年3月期決算の概要
2025年3月期の業績は、売上高は前期比2.5%減の11,687百万円、営業利益は同17.8%減の840百万円と期初予想を下回る減収減益となった。売上高は、旺盛なマイグレーション需要を捉えた自動化事業の伸長などにより「プロダクトサービス」が好調に推移したものの、「クラウドサービス」における新規受注の出遅れや「プロフェッショナルサービス」のSI事業における既存パートナーからの受注減により減収となった。損益面でも、減収による収益の下押しに加え、「クラウドサービス」における原価率アップや生成AI活用などの研究開発費の増加、社会課題やデータサイエンス分野への積極投資などにより減益となった。

3. 2026年3月期の業績予想
2026年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比7.0%増の12,500百万円、営業利益を同24.9%増の1,050百万円と増収増益を見込んでいる。売上高は、引き続き「プロダクトサービス」が好調に推移するとともに、前期に伸び悩んだ「クラウドサービス」のテコ入れに取り組む。また、「プロフェッショナルサービス」についても、良好な受注環境を背景にコンサルティングやアウトソーシングが好調を維持するほか、既存パートナーからの受注が縮小したSI事業においては高付加価値領域へのシフトを進める考えだ。損益面では、戦略的投資を継続しながらも、利益率の高い「プロダクトサービス」の伸びや「クラウドサービス」の黒字化、「プロフェッショナルサービス」の付加価値向上により大幅な増益を目指す。

4. 中期経営計画の方向性
中期経営計画では、コアコンピタンスを「サービスマネジメント」と「データマネジメント」に再定義したうえで、コンサルティングを起点とするグループ一体となった新たな価値提供モデルの確立を目指している。特に、クラウド成長領域への投資を継続し、協業パートナーとの連携を含む価値共創の推進により、各クラウドカテゴリーのスケールアップの実現を目指す。2025年3月期の「クラウドサービス」の遅れを踏まえ数値目標を引き下げたが、今後の方向性に大きな変更はない。最終年度2027年3月期の目標として、売上高132.5億円、営業利益11.5億円、ROE7.4%を掲げており、利益成長に伴う増配にも意欲的である。

■Key Points
・2025年3月期はクラウドサービスの新規獲得が伸び悩み、計画を下回る減収減益
・「プロダクトサービス」は、マイグーション需要やDXに伴うIT投資意欲を背景に受注環境が良好であり、引き合い件数は順調に拡大
・2026年3月期は戦略的パートナーとの連携を強化し、増収増益を見込む
・中期経営計画を減額修正。2027年3月期は売上高132.5億円、営業利益11.5億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)




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