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デリカフHD Research Memo(4):2026年3月期は前下期からの流れを引き継ぎ大幅増益となる見通し

*14:04JST デリカフHD Research Memo(4):2026年3月期は前下期からの流れを引き継ぎ大幅増益となる見通し
■デリカフーズホールディングス<3392>の今後の見通し

1. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.8%増の61,000百万円、営業利益で同73.8%増の1,400百万円、経常利益で同69.6%増の1,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同80.8%増の980百万円と5期連続増収、営業利益、経常利益は2期振りに過去最高を更新する見通しだ。

主力市場である外食業界の月次売上動向を見ると、インバウンド需要の拡大や値上げ効果もあって、2025年に入ってからも拡大基調が続いており、3月は前年同月比7.0%増と48カ月連続でプラス成長となった。4月以降についても伸び率こそ鈍化する可能性はあるが、安定成長が続くものと弊社では見ており、売上計画は十分に達成可能な水準だろう。

利益計画については、天候不順が収益に与える影響を抑制すべく、仕入・在庫の厳格管理、調達面の強化に取り組み、仕入率の安定的なコントロールの実現を図る。具体的な取り組みとして取扱量の多い主要4品目(レタス、キャベツ、トマト、白菜)について、2025年6月から本部集中購買を開始した。従来は各事業拠点の購買担当者が仕入量などを決めていたが、担当者のスキルによって仕入・在庫管理に差があり、市況高騰時などは対応が上手くいかず仕入率の悪化につながっていた。本部で集中購買することでこうしたリスクを軽減することが可能となる。同社では段階的に集中購買の比率を引き上げ、最大7割程度まで本部集中購買する予定だ。各拠点に配置していた購買担当者は、他商材の仕入れや在庫管理などをより精緻に行う。そのほか、生産面の効率化や業務の無駄を省く全社的な運動に取り組み大幅増益を達成する考えだ。天候不順等による市況高騰が事業リスクになることに変わりないが、従来よりも軽減し仕入率の安定化を図る。前下期の経常利益が売価是正効果もあって大きく回復したが、2026年3月期第1四半期も売価是正の効果が続いていることから、計画達成の可能性は十分にあると弊社では見ている。

また、2024年12月に業務提携を発表した(株)フレッシュ青果との協業も、収益性の向上に寄与する取り組みとして期待される。フレッシュ青果は関東以西に21拠点を展開し、各地のローカルチェーンや中小外食企業(約1万店舗)にホール野菜を中心に青果物の卸販売を行う企業で、売上規模は179億円(2024年2月期)と同社の3割程度の規模である。業務提携の内容として、両社が保有する物流ネットワークや仕入先となる契約農家など調達ルートを活用した原料調達の協業、農産物・カット野菜などの相互販売、未進出エリアへの共同展開、鮮度保持・食品加工技術等の共同開発及びノウハウを共有する計画である。まずは、同社が抱えている中小外食企業の顧客を、フレッシュ生鮮に紹介する。同社は大手外食企業からの引き合いが年々拡大しているが、これらの需要すべてに応えるだけのリソースが不足し、1~2年ほど前からは採算性の観点から顧客の絞り込みを進めていた。今回の提携によって、中小規模の顧客の一部をフレッシュ青果に紹介できれば、顧客管理や受発注管理などの業務負担が軽減され生産性が向上することが見込まれる。また、単に顧客をフレッシュ野菜に紹介するだけでは同社のメリットが少ないため、顧客紹介とあわせてカット野菜を仕入れてもらい、同社はカット野菜の販売で利益を稼ぐ考えだ。

物流事業は、「2024年問題」を追い風にグループ内外の売上が拡大し、増収増益基調が続く見通しだ。デザイナーフーズでは、グループ内の連携を強化し、新たな保存技術の実用化に向けた開発を進めるほか、長年蓄積してきた栄養価分析データを活用した新商品開発支援などのコンサルティングサービスに注力する方針だ。また、前期に組織化したデリカフーズの食品事業部でも、付加価値の高い青果物加工品を自社または他社との共同開発で進める。冷凍野菜については、価格の安い輸入品との競争は避け、付加価値の高い有機野菜の冷凍商品をOEMで製造販売しており、当面はOEMで少しずつ実績を積み上げる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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