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日本ヒューム Research Memo(4):新技術・新製品開発を推進

*13:04JST 日本ヒューム Research Memo(4):新技術・新製品開発を推進
■日本ヒューム<5262>の事業概要

4. 戦略分野の新技術・新製品
(1) 新中掘り工法
同社が強みとする中掘り工法では、テノックス<1905>と共同開発した既成コンクリート杭高支持力中掘り拡大根固め工法「CP-X工法」(商標登録出願中)が(財)ベターリビングより認証(技術評定)を取得し、2025年1月より販売開始した。業界トップクラスの鉛直支持力性能で、建設残土やCO2排出量の削減、さらに工期の大幅短縮を実現する。

(2) ICT施工管理システム「Pile-ViMSys(R)」
2021年7月に開発した「Pile-ViMSys(R)」は、既成コンクリート杭工事においてICTを活用し、杭打機に据え付けられている施工管理装置「アースガイド」と専用タブレット「i-Pile-ViMSys」を無線でつなぎ、掘削深度などの施工状況をリアルタイムに遠隔から確認・承認できるICT施工管理システムである。地図機能(杭伏図)の追加など機能・操作性向上を進めており、2024年11月には国土交通省の「建設機械施工の自動化・遠隔化技術に係る現場検証」の実施者として同社が選定され、「Pile-ViMSys(R)」の現場検証を実施した。また「Pile-ViMSys(R)」と連動する電子黒板アプリケーション「ViMSys Camera(ヴィムシスカメラ)(R)」についても、プレキャスト工事へ適用拡大するためPCウェル現場での試験運用を見込んでいる。今後もICT施工管理システムの普及に努め、生産性向上のほか工事現場の安全性向上や働き方改革にも取り組む。

(3) 3Dプリンターの活用
同社は工場の省人化・省力化を図る3Dプリンティング技術の活用にも取り組んでおり、この技術を用いて製造した製品の納入実績が増加基調となっている。2024年12月には大林組<1802>との「ロボットアームを活用したプレキャストコンクリート製品の自動化製造技術の共同研究開発」の一環として、国土交通省中部地方整備局発注工事(新丸山ダム本体建設第1期工事)の仮設備において、3Dプリンターで製作した埋設型枠を利用し、コーナー部分のプレキャスト擁壁を製造・納入した。3Dプリンターの活用により、鋼製型枠の製作期間短縮及び製作費圧縮を実現した。今後も3Dプリンターを活用して様々な形状の製品や大型製品を製造し、プレキャスト事業のソリューション実現を推進する。

(4) 低炭素型高機能コンクリート「e-CON(R)」
低炭素型高機能コンクリート「e-CON(R)」は2019年に東京都下水道サービス(株)と共同開発した環境配慮型素材である。高炉スラグやフライアッシュといったリサイクル材を有効活用し、通常のコンクリートに比べてCO2を約8割削減できるため環境面で優れているほか、耐塩害性能や耐酸性能もトップクラスであるため長寿命化も実現できる。対応可能製品はヒューム管、セグメント、マンホール、ボックスカルバート、壁高欄など幅広く、カーボンニュートラル時代の新しいコンクリート製品として需要拡大が期待されている。国土交通省の令和4年度横浜港新本牧護岸(防波)A築造工事において生物共生型港湾構造物として採用された後、2024年9月に日本初のセメントレスプレキャスト製品用コンクリートとして(財)土木研究センターより建設技術審査証明を取得、2025年1月にe-CON協会を設立した。今後も建設技術審査証明範囲の拡大を進め、様々な現場(港湾、上・下水道、道路、河川等)での採用を目指す。


公共工事は国土強靭化関連で需要堅調

5. リスク要因と課題・対策
コンクリート二次製品の需要は建設投資(民間建築工事、公共工事)の影響を受け、競争激化、原材料価格変動、現場人手不足による工事進捗遅れなどもリスク要因となる。需要面では、一般的に民間建築工事は景気変動の影響を受ける可能性があるが、公共工事は防災・減災対策や社会インフラ老朽化対策など国土強靭化関連で需要が堅調に推移することが予想される。競合の面では、同社は競争力の一段の強化に向けた技術力・品質力の向上や新技術・新製品の開発を推進している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)



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