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ティア Research Memo(1):2025年9月期業績はM&A推進で成長率加速、さらなる上振れの余地も
2025/06/16 14:31
*14:31JST ティア Research Memo(1):2025年9月期業績はM&A推進で成長率加速、さらなる上振れの余地も
■要約
ティア<2485>は、葬儀会館「ティア」を中部・関西・首都圏で直営及びFC展開している。「葬儀価格の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」をスローガンに、「徹底した人財教育によるサービスの向上」を実践することで成長を続けてきた。2023年11月に葬儀運営会社2社((株)八光殿(大阪府)、(株)東海典礼(愛知県))をグループ化したほか、周辺領域へとサービスを拡大するなど攻めの経営に舵を切っており、トータル・ライフ・デザイン(以下、TLD)企業としてさらなる飛躍を目指している。
1. 2025年9月期中間期の業績概要
2025年9月期中間期(2024年10月~2025年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比26.8%増の11,589百万円、経常利益で同98.7%増の1,575百万円と大幅増収増益となり、期初計画(売上高10,890百万円、経常利益900百万円)に対しても上回って着地した。葬儀件数の増加及び葬儀単価の上昇による直営店の増収に加えて、TLD事業※の拡大並びに2024年9月期第2四半期から連結対象に加わったグループ会社2社の業績がフルで寄与した。グループ会社2社では1,542百万円の増収、285百万円の増益要因となった。中間期末の店舗数は前期末6店舗増の208店舗となった。
※ 「樹木葬の販売」「宗教者紹介サービス」「相続・不動産支援サービス等」。
2. 2025年9月期の業績見通し
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比16.8%増の22,000百万円、経常利益で同38.3%増の1,720百万円を見込む。期初計画(売上高21,340百万円、経常利益1,445百万円)に対して、中間期の業績上振れ分と下期の補正予算対応分347百万円(追加の広告宣伝費、人件費等)を加味した計画値となっている。ただ、下期の葬儀単価前提が873千円と第2四半期の890千円に対して保守的な設定となっているほか、葬儀件数についても2025年4月は当初想定を上回る伸びが続いている。グループ会社2社とのシナジーも期待できることから、通期業績はもう一段の上振れ余地があると弊社では見ている。なお、店舗数については前期末比20店舗増の222店舗を計画している。
3. 中期経営計画の進捗状況
2027年9月期までの3ヶ年の中期経営計画では重点施策として、1) ティアグループによる計画的な出店と既存エリアにおける営業促進の拡充、2) TLD領域の拡大及びグループ間連携の強化、3) 計画に則した人財確保・育成とエンゲージメントの向上、4) 上場会社グループとしての体制構築と潜在的なM&Aニーズの掘り起こしの4点に取り組んでいる。各エリアで継続的に出店し、2027年9月期末のグループ店舗数は前期末比66店舗増の268店舗(うち、FCは31店舗増の101店舗)を目指す。最終年度の業績目標は売上高で22,720百万円、経常利益で1,650百万円を掲げていたが、経常利益に関しては2期前倒しで達成する公算が大きい。今後もM&Aを活用した「市場エリアの拡大」とTLD事業の育成による「事業領域の拡大」という2つの成長エンジンによる収益成長が順調に進めば、業績拡大ペースも一段と加速していくものと予想される。なお、株主還元策については安定配当として1株当たり年間20.0円の配当を続けているが、2026年9月期以降は業績状況も加味した配当性向基準や株主優待制度の導入などを検討する可能性がある。
■Key Points
・2025年9月期中間期は直営及びTLD事業が好調、M&A効果もあり大幅増収増益
・2025年9月期は上方修正するも、葬儀件数及び葬儀単価は想定を上回る推移が続く
・重点施策の順調な進捗により次回の中期経営計画では業績目標が一段高くなる可能性
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
■要約
ティア<2485>は、葬儀会館「ティア」を中部・関西・首都圏で直営及びFC展開している。「葬儀価格の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」をスローガンに、「徹底した人財教育によるサービスの向上」を実践することで成長を続けてきた。2023年11月に葬儀運営会社2社((株)八光殿(大阪府)、(株)東海典礼(愛知県))をグループ化したほか、周辺領域へとサービスを拡大するなど攻めの経営に舵を切っており、トータル・ライフ・デザイン(以下、TLD)企業としてさらなる飛躍を目指している。
1. 2025年9月期中間期の業績概要
2025年9月期中間期(2024年10月~2025年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比26.8%増の11,589百万円、経常利益で同98.7%増の1,575百万円と大幅増収増益となり、期初計画(売上高10,890百万円、経常利益900百万円)に対しても上回って着地した。葬儀件数の増加及び葬儀単価の上昇による直営店の増収に加えて、TLD事業※の拡大並びに2024年9月期第2四半期から連結対象に加わったグループ会社2社の業績がフルで寄与した。グループ会社2社では1,542百万円の増収、285百万円の増益要因となった。中間期末の店舗数は前期末6店舗増の208店舗となった。
※ 「樹木葬の販売」「宗教者紹介サービス」「相続・不動産支援サービス等」。
2. 2025年9月期の業績見通し
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比16.8%増の22,000百万円、経常利益で同38.3%増の1,720百万円を見込む。期初計画(売上高21,340百万円、経常利益1,445百万円)に対して、中間期の業績上振れ分と下期の補正予算対応分347百万円(追加の広告宣伝費、人件費等)を加味した計画値となっている。ただ、下期の葬儀単価前提が873千円と第2四半期の890千円に対して保守的な設定となっているほか、葬儀件数についても2025年4月は当初想定を上回る伸びが続いている。グループ会社2社とのシナジーも期待できることから、通期業績はもう一段の上振れ余地があると弊社では見ている。なお、店舗数については前期末比20店舗増の222店舗を計画している。
3. 中期経営計画の進捗状況
2027年9月期までの3ヶ年の中期経営計画では重点施策として、1) ティアグループによる計画的な出店と既存エリアにおける営業促進の拡充、2) TLD領域の拡大及びグループ間連携の強化、3) 計画に則した人財確保・育成とエンゲージメントの向上、4) 上場会社グループとしての体制構築と潜在的なM&Aニーズの掘り起こしの4点に取り組んでいる。各エリアで継続的に出店し、2027年9月期末のグループ店舗数は前期末比66店舗増の268店舗(うち、FCは31店舗増の101店舗)を目指す。最終年度の業績目標は売上高で22,720百万円、経常利益で1,650百万円を掲げていたが、経常利益に関しては2期前倒しで達成する公算が大きい。今後もM&Aを活用した「市場エリアの拡大」とTLD事業の育成による「事業領域の拡大」という2つの成長エンジンによる収益成長が順調に進めば、業績拡大ペースも一段と加速していくものと予想される。なお、株主還元策については安定配当として1株当たり年間20.0円の配当を続けているが、2026年9月期以降は業績状況も加味した配当性向基準や株主優待制度の導入などを検討する可能性がある。
■Key Points
・2025年9月期中間期は直営及びTLD事業が好調、M&A効果もあり大幅増収増益
・2025年9月期は上方修正するも、葬儀件数及び葬儀単価は想定を上回る推移が続く
・重点施策の順調な進捗により次回の中期経営計画では業績目標が一段高くなる可能性
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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