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CSSHD Research Memo(3):2025年9月期中間決算、期初予想を上回る増益

*17:33JST CSSHD Research Memo(3):2025年9月期中間決算、期初予想を上回る増益
■CSSホールディングス<2304>の業績動向

1. 2025年9月期第2四半期の業績概要
2025年9月期第2四半期(中間期)におけるわが国経済は、企業収益や個人消費の持ち直しなどにより、景気は緩やかな回復基調で推移した。円安等を背景として、訪日外国人数は過去最多を更新しており、ホテル・観光業界はインバウンド需要が伸長した。一方で原材料価格の上昇、物流費の高騰、円安、人件費の増加など、様々な要因が重なって起きる食材などのコスト高は大きな社会問題となっている。

こうした事業環境のなか、同社グループの2025年9月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比8.2%増の9,886百万円、営業利益で同1.1%増の512百万円、経常利益で同1.9%増の530百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同6.4%減の302百万円となった。同社は期初に保守的に減益を予想していたが、想定を上回る順調な新規受託や観光業界の活況により売上が予想を上回った。さらに、現場の生産性改善努力による稼働率の高まりに伴って売上原価率が低下したことから、売上総利益率も上昇した。売上総利益の増加が販管費の増加を吸収し、営業利益以下の各段階利益は予想を大きく超過して着地した。小幅の増益ではあるが、事業環境の改善や同社の取り組みが反映された決算であったと弊社では評価している。なお、親会社株主に帰属する中間純利益のみが前年同期比で減少したのは、法人税等の増加に伴うものである。

2. 事業セグメント別動向
(1) スチュワード事業
売上高は4,724百万円(前年同期比12.5%増)、営業利益は360百万円(同12.1%増)、営業利益率は7.6%(同増減なし)と、大幅な増収増益で同社全体の好業績をけん引した。

当中間期には9件の新規事業所を開業し、通期の新規開業見通しは16件となった。外資系ラグジュアリーホテルを中心に大型ホテルの開業は引き続いており、品質と安全の維持を第一に、全社一丸となって新規開業ホテルの立ち上げを支えている。これに伴って、今期に新たに受託開始する案件による今期売上予想に対する着地見通しは、中間期において9割程度となり、順調に推移している。

また、SaaS(クラウド上にあるソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービス)導入による従業員エンゲージメント強化やシフト業務・労務関係業務プロセスの再構築など、職場環境や業務フローの改善による事業基盤強化によって収益力を高める取り組みに対して積極的な先行投資を行った。パート・アルバイトについては、引き続きリテンションを支えるコミュニケーションや教育・人材開発及び労働安全衛生に配慮したマネジメントに注力している。

(2) フードサービス事業
売上高は2,141百万円(前年同期比14.1%増)、営業利益は55百万円(同1.1%増)、営業利益率は2.6%(同0.3ポイント低下)となった。営業利益率が低下したのは、主に食材価格が高騰したためである。

当中間期においては、新規事業所8件を開業し、通期の新規開業見通しは15件となった。受託拡大に向けて、福利厚生強化による中途採用推進や特定技能外国人受け入れ準備を進めるとともに、新卒及び中途入社者への衛生教育を強化している。一方、米を筆頭に食材価格が高騰していることをデータで示し、クライアントへの価格転嫁交渉をより説得力が高いものとなるように環境整備を進めている。ホテル朝食等レストラン、従業員食堂等コントラクト、サービス付き高齢者向け住宅給食等ケアフードの3部門の売上構成は、およそ65%:28%:7%程度で推移している。サービス付き高齢者向け住宅給食等ケアフードは、業界全体で伸びていることから第3の柱として育成中だ。

(3) 空間プロデュース事業
売上高は3,027百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は206百万円(同21.5%減)、営業利益率は6.8%(同1.8ポイント低下)となった。

当中間期において、東洋メディアリンクスは、引き続き銀行等金融業界の監視カメラ及びLEDサイネージ更新需要、その他企業・学校等の施設におけるAV・放送設備更新などの売上・収益貢献によって、堅調な業績推移となった。一方で音響特機は、前期に収益性の高い複数の大型案件を納品したことの反動から、対前年同期比の実績は厳しい結果となり、空間プロデュース事業全体の業績に大きく影響した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



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