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坪田ラボ Research Memo(1):眼疾患領域のパイプライン拡充とライセンス契約締結が順調に進む

*14:01JST 坪田ラボ Research Memo(1):眼疾患領域のパイプライン拡充とライセンス契約締結が順調に進む
■要約

坪田ラボ<4890>は、近視進行抑制や脳の活性化に対する効果が期待されるバイオレット光を用いた医療機器の開発並びに医薬品の開発を進める慶應義塾大学発のバイオベンチャーで、2022年6月に東京証券取引所(以下、東証)グロース市場に株式上場した。“VISIONary INNOVATION※で未来をごきげんにする”をミッションとし、「近視、ドライアイ、老眼、脳疾患に画期的なイノベーションを起こす」を目標に掲げている。

※ Vision(眼疾患)、Visionary(先見性を持った)革新的な医療/ヘルスケア製品の開発。

1. 開発パイプラインの状況
主要開発パイプラインである近視進行抑制デバイス「TLG-001」は、国内で実施した臨床試験の結果が2026年春に判明する。良好な結果が得られれば承認申請を行い、ライセンス供与先のジンズホールディングス<3046>から2027年にも販売が開始される見通しだ。同社はロイヤリティ収入を得ることになる。また、2025年3月には中国Beijing Yijie Pharmaceutical Technology Co., LTD.(以下、BYPT)と中国(香港、マニラ、台湾含む)を対象エリアとしたライセンス契約を締結した(契約金総額10.3億円、販売ロイヤリティ除く)。近視進行抑制治療薬として開発を進めている「TLM-003」は、ライセンス供与先のロート製薬<4527>が2025年4月から国内で第2相臨床試験を開始したほか、海外製薬企業と非臨床試験及び臨床試験データの購入に関するライセンス契約を2024年10月に締結した。契約先企業は同データを活用して臨床試験の準備を進めるもようだ。そのほか、2024年10月にロート製薬と革新的な点眼薬に関する知的財産権及び製品化を視野に入れた「独占評価契約」を締結した(1億円)ほか、新規パイプラインとして角結膜障害治療薬「TLN-017」、近視進行抑制治療薬「TLM-023」を追加した。

2. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の業績は売上高で前期比101.5%増の1,357百万円、経常利益で281百万円(前期は636百万円の損失)と4期ぶりに過去最高を更新し、売上高は初めて10億円を突破した。売上高の大半は契約一時金で占められ、ロート製薬のほか海外3社と契約を締結した。費用面では、人員体制を強化(従業員数は前期末比10名増の17名)したことによる人件費の増加や研究開発費の増加(前期比48百万円増の254百万円)があったものの、増収効果に加えて前期に計上した契約損失引当金328百万円※がなくなったことなどが経常利益の大幅増につながった。

※ 「TLG-001」の臨床試験が長期化したことで想定以上に費用が増加する見込みとなったことに伴う引当金。

3. 2026年3月期の業績見通しと今後の展開
2026年3月期の業績は売上高で前期比3.2%増の1,400百万円、経常利益で同21.9%減の220百万円を計画している。引き続きパイプラインの導出契約を進めることで連続増収となる一方で、費用面では研究開発及び知財戦略を強化するため、特許関連費用も含めた研究開発費の増加(前期比296百万円の550百万円)により減益見込みとなるが2期連続で利益を確保する。また、海外での事業展開を加速するため、前期に中国に事務所を開設したのに続き、2025年5月には米国にも開設した。同社は今後もパイプラインの拡充と導出契約を積み上げ、グローバル展開を進めることで成長を目指す。とりわけ、近視進行を抑制する医薬品や医療デバイスについては患者数も世界規模で増え続けており潜在需要が膨大なことから、今後の開発動向が注目される。

■Key Points
・2025年3月期は国内外で4件のライセンス契約を締結
・2025年3月期は売上高、経常利益、当期純利益で過去最高を更新
・2026年3月期も契約一時金の増加により2期連続で利益計上を見込む
・潜在需要の大きい近視進行抑制医薬品・医療デバイスの開発動向に注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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