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シュッピン Research Memo(1):2025年3月期は売上高・営業利益は過去最高を連続更新

*12:31JST シュッピン Research Memo(1):2025年3月期は売上高・営業利益は過去最高を連続更新
■要約

シュッピン<3179>はカメラや高級腕時計など「価値あるもの」に特化したEC(eコマース)企業である。中古品と新品のそれぞれのニーズの違いや商品特性の違いを生かし、中古品と新品が相互に作用し合いながら会員基盤の拡大や業績の伸びを実現してきた。最近では独自のEC買取やOne to Oneマーケティング※1、CGM※2の活用などにも取り組み、プラットフォーム型事業モデルとして進化を続けている。この数年間を振り返ると、コロナ禍が店舗売上に影響を及ぼしたほか、戦略的な在庫投資に取り組んできた「時計事業」は世界的な価格相場の下落を受けて落ち込む局面もあった。しかし、主軸である「カメラ事業」はAI活用による新たな機能の導入※3などによりECを軸に順調に業績を伸ばし、事業モデルの進化という点においては着実にステージを上げてきた。「EC小売企業から変革し、最先端テクノロジーを駆使し続けるEIC※4企業になること」を目指し、リバリューとテクノロジーの掛け合わせをさらに進化させる方向性を掲げている。

※1 顧客の購買履歴や行動履歴を読み取り、顧客一人ひとりに合わせたマーケティングを展開すること。
※2 Consumer Generated Mediaの略。掲示板や口コミサイトなど一般ユーザーが参加してコンテンツができるメディアのこと。
※3 AIMD(AI技術を用いたマーチャンダイジングシステム)や、AIコンテンツレコメンド(同社が作成し保有している大量のコンテンツ記事をAIが顧客の嗜好性を分析して配信)など。
※4 Electronic Intelligent Commerceの略。EC(Electronic Commerce)にIntelligenceを掛け合わせた同社オリジナルの標語。

1. 2025年3月期の業績
2025年3月期の業績は、売上高が前期比7.8%増の52,658百万円、営業利益が同1.6%増の3,396百万円と増収増益となり、過去最高業績を連続更新した。主軸の「カメラ事業」がECを軸に順調に拡大し、業績全体の伸びをけん引した。「時計事業」は2024年7月まで好調であったものの、8月以降は円高基調に伴うインバウンド減少や短期的な為替変動による影響を受けて軟調に転じた。利益面では、システム強化による運営費や売上高連動に伴う支払手数料などにより販管費が増加したものの、増収による収益の底上げで営業増益を確保した。活動面では、動画コンテンツスタジオの新設やポイントプログラムのバリューアップなど、長期目線での戦略資施策に取り組んだ。

2. 2026年3月期の業績予想
2026年3月期の業績については、売上高を前期比4.3%増の54,940百万円、営業利益を同0.6%増の3,417百万円と増収増益基調が継続する見通しである。売上高は引き続き「カメラ事業」がECを軸に伸長する想定である。「時計事業」は市場動向や為替の影響を受けやすいことを踏まえ、保守的な計画としている。利益面では、ベースアップと人員強化に伴う人件費増などにより販管費が増加するものの、「カメラ事業」の拡大による収益の押し上げにより吸収し、営業増益を確保する。配当性向の引き上げも公表し、5期連続の増配を予定している。

3. 今後の成長戦略
同社は毎年向こう3ヶ年の中期経営計画を更新しており、2025年5月にも新たな中期経営計画を公表した。引き続き「カメラ事業」のEC売上が2ケタ成長を維持し業績の伸びをけん引する計画である。一方、市況の影響を受けやすい「時計事業」はいったん保守的に見込むも、2027年3月期から回復に転じ、2本目の柱として軌道に乗せる見通しである。また、基幹システム及びデータウェアハウスへの投資を進め、今後の成長基盤を強化する方針だ。最終年度となる2028年3月期の目標値は売上高69,016百万円(3期の年平均成長率9.4%)、営業利益4,415百万円(営業利益率6.4%)としている。

■Key Points
・2025年3月期は「カメラ事業」がECを軸に順調に拡大し、売上高・営業利益は過去最高を更新
・「時計事業」は2024年8月以降の円高基調の影響などにより低調に推移
・2026年3月期も増収増益基調が継続する見通し。配当性向の引き上げを公表
・中期経営計画では「カメラ事業」のEC売上が2ケタ成長を維持し業績の伸びをけん引するほか、将来を見据えたシステム投資などにも取り組む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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