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セレコーポレーション Research Memo(7):選択と集中による絞り込みで、差別化による付加価値を提供(2)
2025/05/29 14:07
*14:07JST セレコーポレーション Research Memo(7):選択と集中による絞り込みで、差別化による付加価値を提供(2)
■セレコーポレーション<5078>の今後の見通し
(2) 賃貸開発事業
売上高は6,731百万円(前期比44.4%増)、セグメント利益は995百万円(同40.8%増)を見込んでいる。賃貸開発事業は、用地選定基準の厳格な順守と取引先との連携強化という二軸の方針を採っている。特に「駅徒歩6分以内」「角地」「城南・城西エリア」「200m2以上」といった厳選された基準に基づく用地選定がなされており、2025年2月期は供給7物件のすべてが駅徒歩6分以内の角地であり、角地割合は2024年2月期の71.4%から100%へと向上しており、立地の優位性が一層強化された。これにより、セグメント利益率は14.8%から15.2%へと改善されており、高収益性を維持しつつ供給数を拡大する戦略が奏功している。また、仕入先との連携では情報入手からの回答スピード向上や組成基準の浸透が進み、販売業者とは完成現場の見学会を通じて商品の理解を深めることで、販売体制の一体運営が実現されつつある。
(3) 賃貸経営事業
売上高は10,418百万円(前期比4.0%増)、セグメント利益は1,113百万円(同2.0%減)を見込んでいる。賃貸経営事業では、自社管理受託の増加を目指し、「セレレントパートナーズ」や「セレ メンテナンスパートナーズ」との協業を強化している。また、オーナー資産の長寿化に向けた長期延長保証やリノベーション事業の推進にも取り組んでいる。カンパニー別の重点施策については以下のとおりである。
a) プロパティコミュニティカンパニー
プロパティコミュニティカンパニーにおいては、建築受注と管理受託の一体的な提案によって、顧客との初期接点から管理への導線を確保しており、受託件数の着実な積み上げを実現している。また、リテナント(再入居)時における賃料アップ相当額をオーナーに還元することで、顧客ロイヤルティを高めると同時に、リピート受注を促進する仕組みを確立している点は、同社のオーナー中心主義を象徴する施策である。
リーシング面では、「セレ リーシングパートナーズ」との協業が強化されており、物件の特性を的確に把握したうえでの定期的な研修体制を構築している。また、AI査定システムの活用により、タイムリーかつ適正な賃料設定が可能となり、市場動向を反映した差別化が実現されている。一方、修繕分野では、「セレ メンテナンスパートナーズ」との協業強化によって、業務フローと業者体制の見直しが進められ、対応スピードの向上に寄与している。原価高騰への対応としては、販売単価や仕入れルートの最適化によって、収益性の確保も並行して進められている点が特徴である。
b) リフォームカンパニー
リフォームカンパニーにおいては、オーナー資産の長寿化を軸とした取り組みが拡大されている。特に20年目再延長保証工事の実施や、10年目延長保証工事の受注率向上といった施策は、管理資産のライフサイクル全体を見据えたものであり、オーナーにとっての資産保全メリットが明確である。
さらに、原価削減策として、一括発注から分離施工発注への切り替えによる施工単価の低減を促進するため、施工体制の見直しを進めている。また、太陽光発電+蓄電池の設置提案も開始されており、余剰売電期間が終了した物件や住居併用建物に対して自己使用による光熱費削減の訴求が進んでいる。
リノベーション事業では、構造体や築年数に応じた最適なメニュー化が図られており、施工体制の強化と併せて、今後の受注増加が期待される。これら一連の取り組みは、単なる原状回復に留まらず、資産価値向上と収益力強化を目指した高付加価値型のリフォーム戦略として評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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■セレコーポレーション<5078>の今後の見通し
(2) 賃貸開発事業
売上高は6,731百万円(前期比44.4%増)、セグメント利益は995百万円(同40.8%増)を見込んでいる。賃貸開発事業は、用地選定基準の厳格な順守と取引先との連携強化という二軸の方針を採っている。特に「駅徒歩6分以内」「角地」「城南・城西エリア」「200m2以上」といった厳選された基準に基づく用地選定がなされており、2025年2月期は供給7物件のすべてが駅徒歩6分以内の角地であり、角地割合は2024年2月期の71.4%から100%へと向上しており、立地の優位性が一層強化された。これにより、セグメント利益率は14.8%から15.2%へと改善されており、高収益性を維持しつつ供給数を拡大する戦略が奏功している。また、仕入先との連携では情報入手からの回答スピード向上や組成基準の浸透が進み、販売業者とは完成現場の見学会を通じて商品の理解を深めることで、販売体制の一体運営が実現されつつある。
(3) 賃貸経営事業
売上高は10,418百万円(前期比4.0%増)、セグメント利益は1,113百万円(同2.0%減)を見込んでいる。賃貸経営事業では、自社管理受託の増加を目指し、「セレレントパートナーズ」や「セレ メンテナンスパートナーズ」との協業を強化している。また、オーナー資産の長寿化に向けた長期延長保証やリノベーション事業の推進にも取り組んでいる。カンパニー別の重点施策については以下のとおりである。
a) プロパティコミュニティカンパニー
プロパティコミュニティカンパニーにおいては、建築受注と管理受託の一体的な提案によって、顧客との初期接点から管理への導線を確保しており、受託件数の着実な積み上げを実現している。また、リテナント(再入居)時における賃料アップ相当額をオーナーに還元することで、顧客ロイヤルティを高めると同時に、リピート受注を促進する仕組みを確立している点は、同社のオーナー中心主義を象徴する施策である。
リーシング面では、「セレ リーシングパートナーズ」との協業が強化されており、物件の特性を的確に把握したうえでの定期的な研修体制を構築している。また、AI査定システムの活用により、タイムリーかつ適正な賃料設定が可能となり、市場動向を反映した差別化が実現されている。一方、修繕分野では、「セレ メンテナンスパートナーズ」との協業強化によって、業務フローと業者体制の見直しが進められ、対応スピードの向上に寄与している。原価高騰への対応としては、販売単価や仕入れルートの最適化によって、収益性の確保も並行して進められている点が特徴である。
b) リフォームカンパニー
リフォームカンパニーにおいては、オーナー資産の長寿化を軸とした取り組みが拡大されている。特に20年目再延長保証工事の実施や、10年目延長保証工事の受注率向上といった施策は、管理資産のライフサイクル全体を見据えたものであり、オーナーにとっての資産保全メリットが明確である。
さらに、原価削減策として、一括発注から分離施工発注への切り替えによる施工単価の低減を促進するため、施工体制の見直しを進めている。また、太陽光発電+蓄電池の設置提案も開始されており、余剰売電期間が終了した物件や住居併用建物に対して自己使用による光熱費削減の訴求が進んでいる。
リノベーション事業では、構造体や築年数に応じた最適なメニュー化が図られており、施工体制の強化と併せて、今後の受注増加が期待される。これら一連の取り組みは、単なる原状回復に留まらず、資産価値向上と収益力強化を目指した高付加価値型のリフォーム戦略として評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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