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アトラG Research Memo(5):2024年12月期は玩具販売事業の不採算店の閉店コストが響き、利益低迷
2025/05/19 14:05
*14:05JST アトラG Research Memo(5):2024年12月期は玩具販売事業の不採算店の閉店コストが響き、利益低迷
■アトラグループ<6029>の業績動向
1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の連結業績は、売上高が前期比5.9%減の4,234百万円、営業利益が同88.9%減の5百万円、経常利益が同98.4%減の0百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が36百万円(前期は53百万円の利益)となり、期初に発表した業績予想である売上高4,783百万円、営業利益120百万円、経常利益110百万円、親会社株主に帰属する当期純利益80百万円に対しては、すべてにおいて下振れての着地となった。
事業セグメント別売上高は、鍼灸接骨院支援事業が前期比10.7%減の2,448百万円、うちほねつぎチェーンは同9.1%減の482百万円、機材、消耗品販売は同17.5%減の662百万円、アトラ請求サービスは同4.5%増の544百万円、HONEY-STYLEは同19.5%減の76百万円、介護支援は同11.3%減の499百万円、その他は同20.7%減の182百万円であり、玩具販売事業は同1.8%増の1,786百万円であった。
売上高は会社計画比で548百万円未達となったが、その主な要因は、機材、消耗品販売におけるセミナー集客の計画未達、自社新商材の製造遅延などに伴う販売数低迷、玩具販売事業の不採算店舗の閉店影響(2024年12月期は4店舗を閉店)などである。利益面については、広告宣伝費の効果検証の実施によるコスト効率化を図り、販管費率が前期比横ばいだったものの、連結売上高の減収効果、玩具販売事業の不採算店舗の閉店に伴う減損損失計上、相対的に収益性が高い機材、消耗品販売の減収に伴う売上ミックスの悪化などにより、営業利益は同88.9%減、会社計画比では114百万円未達で着地した。
自己資本比率、ネットキャッシュが改善、業績回復による財務指標の改善が期待される
2. 財務状況
2024年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比458百万円減少の4,114百万円であり、うち流動資産は同343百万円減少の2,734百万円、固定資産は同114百万円減少の1,379百万円となった。主な減少要因を見ると、流動資産では現金及び預金が90百万円、売掛金が113百万円減少した。固定資産では、建物及び構築物が53百万円、ソフトウェアが31百万円減少した。
負債合計は前期末比447百万円減少の2,677百万円であり、うち流動負債は同253百万円減少の1,460百万円、固定負債は同194百万円減少の1,217百万円となった。主な減少要因を見ると、流動負債では買掛金が177百万円、1年内返済予定の長期借入金が74百万円減少した。固定負債では、長期借入金が181百万円減少した。
純資産合計は前期末比10百万円減少の1,436百万円となった。主な変動要因を見ると、譲渡制限付株式報酬による新株発行により、資本金及び資本準備金がそれぞれ9百万円増加したものの、利益剰余金は親会社株主に帰属する当期純損失の計上により36百万円減少した。
主な財務指標を見ると、自己資本比率は有利子負債の減少などにより34.9%と前期末比3.3ポイント改善した。流動比率は同7.6ポイント改善の187.2%、ネットキャッシュ(現金及び預金から有利子負債を減算して算出)はマイナスが続いているものの、2022年12月期末が672百万円のマイナスに対して2023年12月期末が395万円のマイナス、2024年12月期末は229百万円と着実に改善している。2025年12月期は親会社株主に帰属する当期純損益が黒字転換する計画となっており、本業の業績回復とともに財務指標の段階的な改善が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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■アトラグループ<6029>の業績動向
1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の連結業績は、売上高が前期比5.9%減の4,234百万円、営業利益が同88.9%減の5百万円、経常利益が同98.4%減の0百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が36百万円(前期は53百万円の利益)となり、期初に発表した業績予想である売上高4,783百万円、営業利益120百万円、経常利益110百万円、親会社株主に帰属する当期純利益80百万円に対しては、すべてにおいて下振れての着地となった。
事業セグメント別売上高は、鍼灸接骨院支援事業が前期比10.7%減の2,448百万円、うちほねつぎチェーンは同9.1%減の482百万円、機材、消耗品販売は同17.5%減の662百万円、アトラ請求サービスは同4.5%増の544百万円、HONEY-STYLEは同19.5%減の76百万円、介護支援は同11.3%減の499百万円、その他は同20.7%減の182百万円であり、玩具販売事業は同1.8%増の1,786百万円であった。
売上高は会社計画比で548百万円未達となったが、その主な要因は、機材、消耗品販売におけるセミナー集客の計画未達、自社新商材の製造遅延などに伴う販売数低迷、玩具販売事業の不採算店舗の閉店影響(2024年12月期は4店舗を閉店)などである。利益面については、広告宣伝費の効果検証の実施によるコスト効率化を図り、販管費率が前期比横ばいだったものの、連結売上高の減収効果、玩具販売事業の不採算店舗の閉店に伴う減損損失計上、相対的に収益性が高い機材、消耗品販売の減収に伴う売上ミックスの悪化などにより、営業利益は同88.9%減、会社計画比では114百万円未達で着地した。
自己資本比率、ネットキャッシュが改善、業績回復による財務指標の改善が期待される
2. 財務状況
2024年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比458百万円減少の4,114百万円であり、うち流動資産は同343百万円減少の2,734百万円、固定資産は同114百万円減少の1,379百万円となった。主な減少要因を見ると、流動資産では現金及び預金が90百万円、売掛金が113百万円減少した。固定資産では、建物及び構築物が53百万円、ソフトウェアが31百万円減少した。
負債合計は前期末比447百万円減少の2,677百万円であり、うち流動負債は同253百万円減少の1,460百万円、固定負債は同194百万円減少の1,217百万円となった。主な減少要因を見ると、流動負債では買掛金が177百万円、1年内返済予定の長期借入金が74百万円減少した。固定負債では、長期借入金が181百万円減少した。
純資産合計は前期末比10百万円減少の1,436百万円となった。主な変動要因を見ると、譲渡制限付株式報酬による新株発行により、資本金及び資本準備金がそれぞれ9百万円増加したものの、利益剰余金は親会社株主に帰属する当期純損失の計上により36百万円減少した。
主な財務指標を見ると、自己資本比率は有利子負債の減少などにより34.9%と前期末比3.3ポイント改善した。流動比率は同7.6ポイント改善の187.2%、ネットキャッシュ(現金及び預金から有利子負債を減算して算出)はマイナスが続いているものの、2022年12月期末が672百万円のマイナスに対して2023年12月期末が395万円のマイナス、2024年12月期末は229百万円と着実に改善している。2025年12月期は親会社株主に帰属する当期純損益が黒字転換する計画となっており、本業の業績回復とともに財務指標の段階的な改善が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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