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ヨコレイ Research Memo(1):成長に向けた先行投資期間が続く。食品販売事業が収益性改善のカギ

*11:01JST ヨコレイ Research Memo(1):成長に向けた先行投資期間が続く。食品販売事業が収益性改善のカギ
■要約

横浜冷凍<2874>は、冷蔵倉庫事業と食品販売事業の2つの柱で事業を展開している。冷蔵倉庫事業では国内に53拠点、タイに5拠点の冷蔵倉庫を構えており(2024年9月末時点)、業界トップクラスの収容能力と、自然対流による冷却方式をはじめとした高度な冷蔵技術、保管システムを強みとしている。物流センターの拠点数と売上高が連動する特徴があるが、近年、収容能力の上限までほぼ使用されているため、売上高拡大には拠点を増やすことが課題であり、足元で解消に向けて拠点拡大に向けた大規模な投資を実施している。食品販売事業も事業活動はグローバルに展開されており、東南アジア、南米、北欧など世界各地から高品質の食品を直接調達し、国内外に販売している。また、国内においては主要漁港に事業所を展開、買参権を有し、自社にて凍結生産を行っており、早くから事業を通じて持続可能な社会の実現への貢献にも注力してきた。

1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の連結業績は、売上高で前期比2.6%減の122,282百万円、営業利益で同29.5%増の4,647百万円、経常利益で同16.3%増の4,808百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が3,933百万円(前期は10,731百万円の損失)となった。冷蔵倉庫事業は高い在庫水準が続いており、保管料収入、荷役料収入も大きく増収となり、大幅増益で着地した。期中に3拠点が竣工し、立ち上げに伴う費用や償却負担、物価上昇やコスト増加などの利益押し下げ要因が発生したものの、料金改定交渉やDX推進による生産性向上に努めるなど、同社の企業努力でマイナス要因を跳ね返した格好である。

2. 2025年9月期の業績見通し
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比3.9%増の127,000百万円、営業利益で同8.6%減の4,250百万円、経常利益で同13.7%減の4,150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同28.8%減の2,800百万円と増収減益の見通しだ。売上高に関しては、冷蔵倉庫事業、食品販売事業ともに前期の実績を上回るが、新・中期経営計画第II期「繋ぐ力」の目標達成に向けた先行投資により利益は減益を見込んでいる。

3. 中長期の取り組み
同社は長期ビジョンとして「ヨコレイ事業ビジョン2030」「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」を公表している。同ビジョンの下で、中長期的な視点で持続可能な社会の発展に事業活動を通じて貢献するとともに、業績の拡大と企業価値の向上も実現していく。具体的には連結ベースの定量目標として、2030年9月期に売上高1,700億円、営業利益100億円、EBITDA170億円以上の達成を目指す。ビジョン達成に向けて2024年9月期からは新・中期経営計画II期「繋ぐ力」がスタートした。2026年9月期までに、売上高1,500億円、営業利益65億円、EBITDA130億円、ROE5%以上、自己資本比率40%台の維持を目指す。

■Key Points
・2024年9月期は企業努力で収益性が大幅に改善
・2025年9月期は増収減益の見通し。成長に向けた先行投資の年度と位置付け
・持続可能な事業活動を通じて中長期の成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)



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