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ラキール Research Memo(6):「技術的負債」を「技術的資産」に変える

*12:06JST ラキール Research Memo(6):「技術的負債」を「技術的資産」に変える
■事業内容

3. マイクロサービスとしてのLaKeel DX
2010年頃、様々な業種・業態にわたって、資産を所有せずに利用料(サブスクリプション)だけを支払ってサービスを享受するシェアリングエコノミーが広がった。企業のシステム運用も、従来は各企業が自社データセンター内に所有する多数のサーバーを利用していたが、Amazon.comやMicrosoft、Googleといった大手クラウド事業者のサービスにコンピュータの運用を乗せ換える動き(シェアリング)が加速し、コンピュータを所有する企業が大きく減少することとなった。この結果、シェアリングのなかで社内の技術者不足が進んだこともあって、大手クラウドサービスの技術を熟知していないためサービス上で思うようなシステムの開発・改変ができない、クラウドベンダーを大手の1社に絞ると効率的だが依存するとサービス内容の変更によって簡単に経済合理性が崩れる――という問題が生じた。

こうした問題を解決したのが、マイクロサービスの技法を活用したラキール<4074>のLaKeel DXである。これまでの企業のシステム開発では、自社または大手ベンダーがシステム全体をひとつずつ手作りで構築した自社固有のシステムを「技術的負債」として自社所有していたが、LaKeel DXを利用することで、ファイル管理、検索、マスタ連携といった機能を部品化し「技術的資産」として蓄積し、そのなかから適切に選択した部品を、Amazon.comやMicrosoft、Googleなど様々な事業者が提供するクラウド上で自在に組み合わせ、必要な業務機能を有するシステムをローコードで開発できるようになった(特許番号 第6850859号及び第7017660号)。もちろん、ユーザー企業がLaKeel DX上で独自の機能部品を開発できるため、LaKeel DXを利用することで、複雑化したレガシーシステムが抱えてきた「技術的負債」をビジネスとともにシステムが成長し続ける「技術的資産」へ変換できるようになった。その結果、ユーザー企業は大手クラウド事業者固有の技術に縛られることなく、機能部品を自在に組み合わせることでDXを推進できるようになった。また、大手クラウド事業者の乗り換えが容易になったことで状況に応じて最適なクラウドを選択し、安価なコンピュータリソースや安全な環境など有利なサービスを享受できるようになった。こうしたメリットが評価されたことで、LaKeel DXに対する認識が大手企業を中心に広まることとなった。


サブスクリプション型レベニューモデルを重視
4. サービスの収益モデル
プロダクトサービスの製品サービスには、サービスの提供を開始した時点で受領し一時的な収益となるライセンス型レベニューモデル、及び使用した期間に応じてサービスの対価を受領し継続的な収益となるサブスクリプション型レベニューモデルがある。LaKeel DXとLaKeel Appsの収入は契約時のライセンスとその後のサブスクリプションにより構成される(LaKeel Messengerはライセンス収入のみ)が、なかでも同社は継続的に収益が積み上がるサブスクリプション型レベニューモデルを重視している。このため、積み上がりに必要な製品ラインナップを拡充して、新規ユーザー数を拡大する一方、チャーンレート(解約率)を1%前後と非常に低い水準に維持して既存ユーザーを維持し、ARPU(1ユーザー当たりの売上高)の引き上げを進めている。この結果、LaKeel製品のサブスクリプション型レベニューモデルは順調に成長しており、製品サービス売上高の3分の2程度を占めるようになった。コンサルティングサービスでは、DXコンサルティング、データアナリティクスはともに、サービスの提供時に対価を受領するフロービジネスとなっている。現状、LaKeel DXの拡大に伴い、DXコンサルティングの売上高が大きく伸長している。プロフェッショナルサービスは、新規ユーザー向けのシステム開発案件はフロービジネス、既存ユーザー向けのシステム開発案件と保守案件は販売後もユーザーから継続的に収益が発生するリカーリング型レベニューモデルとなっている。現状、リカーリング型レベニューモデルがプロフェッショナルサービス売上高の大半を占め、安定収益の確保に貢献している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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