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グロービング Research Memo(3):顧客内部に入り込むコンサルティングとAIツール活用の高生産性が特徴(1)
2025/03/03 11:03
*11:03JST グロービング Research Memo(3):顧客内部に入り込むコンサルティングとAIツール活用の高生産性が特徴(1)
■グロービング<277A>の事業概要
1. 事業別概要
同社が展開しているコンサルティング事業とクラウドプロダクト事業の概要は以下のとおり。
(1) コンサルティング事業
経営戦略、新規事業の立ち上げ、M&A戦略、DX・デジタル戦略の構想策定及び実行支援に関するコンサルティングサービスを提供している。同事業の特徴は、「外部視点を持ったインサイダー(内部)」としてクライアント企業の内部に入り込み、変革を推進することであり、CxO(Chief x Officerの略で、xの部分にはそれぞれ担当する業務が入り、最高○○責任者を指す)、プロジェクトリーダーなどとプロジェクトを推進する。「外部視点を持ったインサイダー」とは、コンサルタントとしての客観性や論理性は高い目線で担保しつつ、顧客の内部事情・カルチャーも踏まえて経営幹部に伴走し、プロジェクトを推進、同時に顧客企業の自律を促す役割を果たすことを意味する。
一般的なコンサルティングファームは事業責任者などの派遣を伴わず、外部視点からスキルやノウハウを保有するコンサルタントが顧客に助言することにより対価を得るビジネスモデルである。それに対し、同社は他社と比較して顧客内部に入り込み、判走しながら変革を支援している(同社はこれを「従来型コンサルティング」と呼称する)。そして、顧客との信頼関係の深耕が一定程度進んだところで、同社はクライアントの変革ニーズに応じたノウハウ・人材などを提供し(出向などを含む)、顧客から提供された人材(社員)・資金などを基にプロジェクトチームを作り、共同で事業変革、新規事業、プロダクト・サービスなどを共創する役割を果たす。同社はこのコンサルティング形式を「JI型コンサルティング」と呼ぶ。同社のコンサルタントが事業責任者などの立場で事業を推進し、事業パートナーとして伴走しながら成果を創出する。
また、同社はAIツールの活用などにより、人の頭数に頼らない生産性向上を実現している。自社内にAI・デジタルツールなどの活用による業務効率化の専門チーム「GLB Intelligence(グロービング・インテリジェンス)」を配置しており、AIツールの開発や活用を進めている。若手コンサルタントの工数の多くを占める議事録の作成やリサーチなどの業務の生産性向上を目的としたツールを開発し、AIが同業務を代替することにより、業務効率を継続的に改善し、コンサルタントの頭数に比例しない事業拡大を実行している。
(2) クラウドプロダクト事業
クラウドプロダクト事業は、コンサルティング事業で蓄積した汎用性の高いノウハウをシステム化し、SaaS型のプロダクトを提供している。
一般的なコンサルティングサービスにおいては、コンサルティングファーム側には支援業務を通して膨大なノウハウが蓄積され、ほかの顧客に対しても再使用、横展開することが可能となる一方で、顧客側のノウハウの蓄積は限定的であり、新しい取り組みを行う際に自走することが難しく、再度コンサルティングファームの支援が必要になるという課題がある。そこで、同社は従来エンタープライズ向けに高価格で提供していたノウハウを幅広い顧客に提供するため、同事業の研究開発を開始した。
まずは経営インパクトの大きい領域を対象として、企業の営業生産性の向上に資する「セールススイート」、及び外部支出の最適化を図る「スペンドインテリジェンススイート」の2製品の開発を進めている。「セールススイート」では、売上明細データを取り込むだけで、全社・部署・担当者ごとの営業実績を分析、フォローすべき顧客・アプローチのタイミングなどを提示し、「セールススイート」を活用した場合の事業ポテンシャルを予測、可視化する。「スペンドインテリジェンススイート」では、同社がこれまで培ってきたノウハウに基づく分析及びコスト削減手法を実装しており、サプライヤーの自動選定、金額交渉シナリオの生成、サプライヤー情報の自動収集・評価、不正の検知など業務効率化を実現できる。同事業はまだ開始してから日が浅く、先行投資段階にあるが、将来的にはコンサルティング事業と同事業を掛け合わせることにより、より高付加価値な顧客支援の実現を目指している。
2. 売上高構成比
2024年5月期の業界別売上高の構成比は、化学が29%、サービスが25%、自動車製造が18%、その他製造が15%、金融が4%、不動産が3%であった。主要顧客は、本田技研工業<7267>、三井化学<4183>、パーソルクロステクノロジー(パーソルホールディングス<2181>の連結子会社)、MTG<7806>である。
売上高上位5社の売上高構成比は53.7%、同上位10社では70.3%であり、特定顧客への依存度が高い状態にあるが、各顧客において複数部署で複数のプロジェクトを受注することにより、特定案件の想定外の短期間での終了や規模縮小などに伴う業績変動リスクを分散している。また、経験豊富なシニアクラスのコンサルタントが中心となり、これまでの業務経験やリレーションなどを生かして新規顧客開拓を積極的に進めており、顧客基盤の拡大・強化に努めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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■グロービング<277A>の事業概要
1. 事業別概要
同社が展開しているコンサルティング事業とクラウドプロダクト事業の概要は以下のとおり。
(1) コンサルティング事業
経営戦略、新規事業の立ち上げ、M&A戦略、DX・デジタル戦略の構想策定及び実行支援に関するコンサルティングサービスを提供している。同事業の特徴は、「外部視点を持ったインサイダー(内部)」としてクライアント企業の内部に入り込み、変革を推進することであり、CxO(Chief x Officerの略で、xの部分にはそれぞれ担当する業務が入り、最高○○責任者を指す)、プロジェクトリーダーなどとプロジェクトを推進する。「外部視点を持ったインサイダー」とは、コンサルタントとしての客観性や論理性は高い目線で担保しつつ、顧客の内部事情・カルチャーも踏まえて経営幹部に伴走し、プロジェクトを推進、同時に顧客企業の自律を促す役割を果たすことを意味する。
一般的なコンサルティングファームは事業責任者などの派遣を伴わず、外部視点からスキルやノウハウを保有するコンサルタントが顧客に助言することにより対価を得るビジネスモデルである。それに対し、同社は他社と比較して顧客内部に入り込み、判走しながら変革を支援している(同社はこれを「従来型コンサルティング」と呼称する)。そして、顧客との信頼関係の深耕が一定程度進んだところで、同社はクライアントの変革ニーズに応じたノウハウ・人材などを提供し(出向などを含む)、顧客から提供された人材(社員)・資金などを基にプロジェクトチームを作り、共同で事業変革、新規事業、プロダクト・サービスなどを共創する役割を果たす。同社はこのコンサルティング形式を「JI型コンサルティング」と呼ぶ。同社のコンサルタントが事業責任者などの立場で事業を推進し、事業パートナーとして伴走しながら成果を創出する。
また、同社はAIツールの活用などにより、人の頭数に頼らない生産性向上を実現している。自社内にAI・デジタルツールなどの活用による業務効率化の専門チーム「GLB Intelligence(グロービング・インテリジェンス)」を配置しており、AIツールの開発や活用を進めている。若手コンサルタントの工数の多くを占める議事録の作成やリサーチなどの業務の生産性向上を目的としたツールを開発し、AIが同業務を代替することにより、業務効率を継続的に改善し、コンサルタントの頭数に比例しない事業拡大を実行している。
(2) クラウドプロダクト事業
クラウドプロダクト事業は、コンサルティング事業で蓄積した汎用性の高いノウハウをシステム化し、SaaS型のプロダクトを提供している。
一般的なコンサルティングサービスにおいては、コンサルティングファーム側には支援業務を通して膨大なノウハウが蓄積され、ほかの顧客に対しても再使用、横展開することが可能となる一方で、顧客側のノウハウの蓄積は限定的であり、新しい取り組みを行う際に自走することが難しく、再度コンサルティングファームの支援が必要になるという課題がある。そこで、同社は従来エンタープライズ向けに高価格で提供していたノウハウを幅広い顧客に提供するため、同事業の研究開発を開始した。
まずは経営インパクトの大きい領域を対象として、企業の営業生産性の向上に資する「セールススイート」、及び外部支出の最適化を図る「スペンドインテリジェンススイート」の2製品の開発を進めている。「セールススイート」では、売上明細データを取り込むだけで、全社・部署・担当者ごとの営業実績を分析、フォローすべき顧客・アプローチのタイミングなどを提示し、「セールススイート」を活用した場合の事業ポテンシャルを予測、可視化する。「スペンドインテリジェンススイート」では、同社がこれまで培ってきたノウハウに基づく分析及びコスト削減手法を実装しており、サプライヤーの自動選定、金額交渉シナリオの生成、サプライヤー情報の自動収集・評価、不正の検知など業務効率化を実現できる。同事業はまだ開始してから日が浅く、先行投資段階にあるが、将来的にはコンサルティング事業と同事業を掛け合わせることにより、より高付加価値な顧客支援の実現を目指している。
2. 売上高構成比
2024年5月期の業界別売上高の構成比は、化学が29%、サービスが25%、自動車製造が18%、その他製造が15%、金融が4%、不動産が3%であった。主要顧客は、本田技研工業<7267>、三井化学<4183>、パーソルクロステクノロジー(パーソルホールディングス<2181>の連結子会社)、MTG<7806>である。
売上高上位5社の売上高構成比は53.7%、同上位10社では70.3%であり、特定顧客への依存度が高い状態にあるが、各顧客において複数部署で複数のプロジェクトを受注することにより、特定案件の想定外の短期間での終了や規模縮小などに伴う業績変動リスクを分散している。また、経験豊富なシニアクラスのコンサルタントが中心となり、これまでの業務経験やリレーションなどを生かして新規顧客開拓を積極的に進めており、顧客基盤の拡大・強化に努めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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