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D&Mカンパニー Research Memo(1):2025年5月期第1四半期は債権買取サービスが順調に伸長し増収増益

*15:31JST D&Mカンパニー Research Memo(1):2025年5月期第1四半期は債権買取サービスが順調に伸長し増収増益
■要約

D&Mカンパニー<189A>は、医療・介護・障害福祉及びヘルスケアサービス関連事業向け等に経営サポート事業を展開している。診療・介護報酬債権ファクタリング、医療・介護・障害福祉及びヘルスケア関連事業者向けリース等を手掛ける「F&I(ファイナンス&インベストメント)サービス」を主力として、事業・組織・業務改革コンサルティング等を手掛ける「C&Br(コンサルティング&ビジネスリノベーション)サービス」、BPO・人材確保周りを支援する「HR&OS(人材&アウトソーシング)サービス」の3軸で事業を構成している。

1. 2025年5月期第1四半期の業績概要
2024年6月の上場後最初の事業年度となる2025年5月期第1四半期の連結業績は、売上高441百万円(前年同期比44.1%増)、売上総利益209百万円(同14.2%増)、営業利益87百万円(同19.9%増)、経常利益86百万円(同18.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益60百万円(同18.8%増)となった。上場前の前年同期と比較して、売上高は大幅に伸長し、利益面も堅調に推移した。2025年5月期の業績予想に対する進捗率は、売上高で31.8%、売上総利益で24.6%、営業利益で29.1%、経常利益で28.9%、親会社株主に帰属する当期純利益で30.5%となっており、総じて順調に進捗している。売上高については主力のF&Iサービスが前年同期比31.2%増の188百万円を計上したほか、C&Brサービスが同101.2%増の193百万円を計上した。またHR&OSサービスは同10.5%減の59百万円となった。C&Brサービスでは1億円規模の大型医療機器の物販があり売上が伸長した。F&Iサービスについては取引先数増加と並行して、採算性や信用リスクの観点から取組案件を精査し、取捨選択を進めた。その結果、債権買取残高は前期末比で減少したものの、売上総利益率は同2.2ポイント増と改善した。利益面では、売上総利益は、F&Iサービスが増収効果等で同35.5%増と伸びたが、C&Brサービスについては採算性の低い大型物販案件等もあり同10.9%減、売上総利益率は同29.9ポイント低下した。HR&OSサービスの売上総利益は同5.8%減となったが、売上総利益率は同2.9ポイント改善した。費用面では上場時の一時費用の増加もあって販管費が同11.4百万円増加した。

2. 2025年5月期の業績見通し
2025年5月期の連結業績は、売上高1,390百万円(前期比16.9%増)、営業利益301百万円(同7.4%増)、経常利益300百万円(同9.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益197百万円(同11.6%増)を見込んでいる。主力のF&Iサービスは同20.7%増の売上高758百万円を計画しており、全体業績をけん引することが期待される。C&Brサービスについては今後も大型物販案件の計画があり、同25.5%増の売上高396百万円を見込んでいる。HR&OSサービスは人材派遣サービス売上の減少を受け、同4.0%減の売上高235百万円を予想しているが、市場ニーズ拡大が予想される外国人就労支援やアウトソーシングサービスへの注力により補う方針だ。利益面では、C&Brサービスでの物販強化等の影響から売上総利益率は61.4%と同2.1ポイントの低下を見込むが、売上総利益は同13.1%増の853百万円を予想する。販管費については、従業員の採用増に伴う人件費や上場に伴う各管理費用の増加を見込み、合計で同78百万円程度の増加となる結果、営業利益の増加率は同7.4%増を見込む。

3. 成長戦略
成長戦略は2つのフェーズで構成される。まず短期的施策として「フェーズ1」ではファクタリングを中心とするサービスの提供により顧客基盤(プラットフォーム)の拡大を推進する。この顧客基盤を自社の事業プラットフォームと位置付け、ファクタリング以外のC&BrサービスやHR&OSサービスをクロスセルし、顧客単価を高める。「顧客数の増加×顧客単価の増加」により将来に向けた顧客基盤拡大と現在の収益拡大を狙う。続く中長期的施策の「フェーズ2」では、フェーズ1で築いた顧客基盤を活用する。取引で築いた信頼関係に基づき、顧客へコンサルティング等を展開することにより新たなニーズを深掘りしてサービスメニューを拡充し、ソリューションとして提案することで顧客単価のさらなる向上を目指す。

■Key Points
・診療・介護報酬債権等買取サービスを主軸に経営改善等を必要とする医療・介護事業者を支援
・2025年5月期第1四半期は、F&Iサービスに加え大型物販案件が寄与したC&Brサービスが伸長
・2025年には独立行政法人福祉医療機構(WAM)により実施されたコロナ特別融資2兆円強の返済が本格化し、資金ニーズは益々高まると予想される
・将来の継続的な成長に向けて債権等買取サービスをベースに顧客基盤拡大を目指す

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)



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