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ナガイレーベ Research Memo(5):2024年8月期の営業利益は前期比13.0%減
2024/11/07 11:05
*11:05JST ナガイレーベ Research Memo(5):2024年8月期の営業利益は前期比13.0%減
■ナガイレーベン<7447>の業績動向
1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%減の16,412百万円、営業利益が同13.0%減の4,004百万円、経常利益が同12.8%減の4,074百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.5%減の2,822百万円となり、中間期時点の予想を下回った。
市場環境としては、前期からのインフレの影響に加えてコロナ補助金の廃止、患者数の減少により全体的に厳しいものがあった。春の診療報酬・介護報酬ともにプラス改訂ではあったが人件費への配分が多く、実質的なプラス寄与は少なく、多くの医療機関では依然として厳しい経営環境が続いた。そのため同社製品を含む消耗品の購入先送り(更新物件の期ずれ)が見られ、同社の売上高は減収となった。
利益面では売上総利益率は前期比1.1ポイント低下し42.8%となった。この結果、売上総利益は同6.9%減の7,028百万円となった。売上総利益の増減要因は、減収による338百万円減、利益率低下による181百万円減であった。さらに売上総利益率低下の要因分析を行うと、為替(円安)の影響で300百万円減(前期131.5円/米ドルに対して、146.0円/米ドル)、海外生産比率の上昇(前期は53.2%に対して、54.0%)による効果で100百万円増、加工賃の上昇による影響で75百万円減、原材料の上昇による影響で170百万円減となった。一方で、2023年2月から製品の価格改定を進めたことによる効果で260百万円の増益となった。
販管費は前期比2.8%増の3,024百万円となったが、主に人件費の増加77百万円、寄付の増加11百万円などによる。設備投資額は、279百万円(建物関連110百万円、IT設備29百万円、物流設備121百万円、生産設備18百万円等)となり、減価償却費は266百万円(前期272百万円)となった。
(1) アイテム別、市場別売上高
コア市場の売上高は前期比6.4%減の11,640百万円となった。低価格品における更新案件の値上げ交渉に時間を要し、大量の期ずれが発生したが、高機能商品での更新はほぼ前年並みで順調に推移した。
アイテム別では、ヘルスケアウェアが前期比6.2%減の8,815百万円、ドクターウェアが同6.5%減の2,354百万円、ユーティリティウェア・他が同10.4%減の470百万円となった。
周辺市場の売上高は、前期比0.0%の4,508百万円となった。患者ウェアが下期に回復傾向となり通年では前期並みとなった。アイテム別では、注力している患者ウェアが同1.0%増の2,967百万円、手術ウェアが同1.9%減の1,540百万円となった。
一方で海外市場は、売上規模は小さいものの前期比12.5%増の263百万円と順調に推移した。
(2) 商品別売上高
商品別売上高は、ハイエンド商品が前期比8.6%減の1,269百万円となった。環境変化の影響が大きい市場のため大幅減収となったが、新ブランド「MACKINTOSH PHILOSOPHY」の年間展開による市場浸透で冷え込んでいる市場を活性化しつつある。高付加価値商品では「EARTH SONG」シリーズの市場浸透は順調に進んだが、期ずれの影響により同0.7%減の9,840百万円となった。付加価値商品では、市場環境悪化の影響を受けて大量の期ずれ案件が発生し、同9.5%減の4,675百万円と大幅減収となった。量販品は、営業活動をあまり積極的に行っていないこともあり同12.8%減の627百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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■ナガイレーベン<7447>の業績動向
1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%減の16,412百万円、営業利益が同13.0%減の4,004百万円、経常利益が同12.8%減の4,074百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.5%減の2,822百万円となり、中間期時点の予想を下回った。
市場環境としては、前期からのインフレの影響に加えてコロナ補助金の廃止、患者数の減少により全体的に厳しいものがあった。春の診療報酬・介護報酬ともにプラス改訂ではあったが人件費への配分が多く、実質的なプラス寄与は少なく、多くの医療機関では依然として厳しい経営環境が続いた。そのため同社製品を含む消耗品の購入先送り(更新物件の期ずれ)が見られ、同社の売上高は減収となった。
利益面では売上総利益率は前期比1.1ポイント低下し42.8%となった。この結果、売上総利益は同6.9%減の7,028百万円となった。売上総利益の増減要因は、減収による338百万円減、利益率低下による181百万円減であった。さらに売上総利益率低下の要因分析を行うと、為替(円安)の影響で300百万円減(前期131.5円/米ドルに対して、146.0円/米ドル)、海外生産比率の上昇(前期は53.2%に対して、54.0%)による効果で100百万円増、加工賃の上昇による影響で75百万円減、原材料の上昇による影響で170百万円減となった。一方で、2023年2月から製品の価格改定を進めたことによる効果で260百万円の増益となった。
販管費は前期比2.8%増の3,024百万円となったが、主に人件費の増加77百万円、寄付の増加11百万円などによる。設備投資額は、279百万円(建物関連110百万円、IT設備29百万円、物流設備121百万円、生産設備18百万円等)となり、減価償却費は266百万円(前期272百万円)となった。
(1) アイテム別、市場別売上高
コア市場の売上高は前期比6.4%減の11,640百万円となった。低価格品における更新案件の値上げ交渉に時間を要し、大量の期ずれが発生したが、高機能商品での更新はほぼ前年並みで順調に推移した。
アイテム別では、ヘルスケアウェアが前期比6.2%減の8,815百万円、ドクターウェアが同6.5%減の2,354百万円、ユーティリティウェア・他が同10.4%減の470百万円となった。
周辺市場の売上高は、前期比0.0%の4,508百万円となった。患者ウェアが下期に回復傾向となり通年では前期並みとなった。アイテム別では、注力している患者ウェアが同1.0%増の2,967百万円、手術ウェアが同1.9%減の1,540百万円となった。
一方で海外市場は、売上規模は小さいものの前期比12.5%増の263百万円と順調に推移した。
(2) 商品別売上高
商品別売上高は、ハイエンド商品が前期比8.6%減の1,269百万円となった。環境変化の影響が大きい市場のため大幅減収となったが、新ブランド「MACKINTOSH PHILOSOPHY」の年間展開による市場浸透で冷え込んでいる市場を活性化しつつある。高付加価値商品では「EARTH SONG」シリーズの市場浸透は順調に進んだが、期ずれの影響により同0.7%減の9,840百万円となった。付加価値商品では、市場環境悪化の影響を受けて大量の期ずれ案件が発生し、同9.5%減の4,675百万円と大幅減収となった。量販品は、営業活動をあまり積極的に行っていないこともあり同12.8%減の627百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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