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C&GSYS Research Memo(7):中長期事業方針は継続。定量的目標も変えず
2024/09/19 11:07
*11:07JST C&GSYS Research Memo(7):中長期事業方針は継続。定量的目標も変えず
■中長期の成長戦略
C&Gシステムズ<6633>は、2020年の初頭に2025年12月期を最終年度とする中長期事業方針を発表した。その後、コロナ禍の影響を受け足踏み状態となっていたが、現時点ではこの事業方針は変えておらず今後も継続して以下のような施策を進める予定だ。定量的目標である「2018年12月期~2025年12月期のCAGR5%、2025年12月期の経常利益率20%、ROE15%以上」についても変わっていない。
● 中長期事業方針の概要
(1) 基幹収益源の拡張
(2) CAD/CAM適応領域の拡大
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開)
(4) 研究開発の推進
以前は6つの方針を掲げていたが、上記の4つに集約した。この方向性を要約すると次のようになる。
(1) 基幹収益源の拡張
(基幹収益源の拡張)
持続的成長への経営基盤を確立するため、主に以下の3つの施策でこの目標達成を目指す。
a) 保守事業による安定した収益構造の維持・拡張:継続的なバージョンアップによる保守更新率向上
2023年12月期の保守更新率は95.4%であり、少なくともこのレベルは維持する。
b) シェア拡大:OEM強化及び同業他社、生産財メーカーへのCAD/CAMエンジンの提供
2022年10月よりNDES社へのOEM供給を開始した。その他の同業他社にもOEM供給を継続し、新たなOEM先開拓も継続する。
c) 国内+海外戦略強化
海外拠点及び海外技術代理店の拡充(ASEAN地域)
技術サポート/ユーザーカスタマイズの地域完結型事業モデルの構築(その一環としてベトナム・ハノイに2023年2月ベトナムテクニカルセンターを開設)
並行して技術代理店を拡大及び販路拡大に注力
このほか、CAMのマルチプラットフォーム化拡大、積層造形(金属/樹脂)分野の強化に継続して取り組んでいく。
(2) CAD/CAM適応領域の拡大(Parts CAM)
金型加工で培った高精度なCAD/CAM資産を部品加工市場へ投入し、販売を拡大する。既に部品加工市場向けCAMシステム「Parts CAM」を2020年2月から本格販売しているが、今後はCAD/CAM事業領域から部品加工市場、量産市場など金型周辺市場へ拡大する。
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開):「AIQ」
「AIQ(アイク)」を、新たな収益の柱として強化する。「AIQ」は、製造工程管理のデジタル化ニーズに応えるべく、IoTを活用し各種データや工程状況をデジタルデータ化してシステム上で活用するものだ。製造業におけるIoT活用が注目されるなか、「AIQ」は金型・部品製造の生産・工程管理をスマート化する同社独自のソリューションとして注目されている。同社では、金型製造業以外にも市場を拡大する計画だ。
「AIQ」のバージョンV16.1では、量産管理強化による生産計画支援機能を搭載し、インボイス制度への対応も実施した。さらに2023年12月にバージョンV16.2でAIによる類似画像検索機能が追加され、これにより製品画像を生産実績の検索条件として指定することが可能となった。
(4) 研究開発の推進
北九州学研都市内「技術開発交流センター」に研究開発部門を設置したが、目的は同社の事業領域に関連する研究及び独自技術に関する基礎研究/応用研究の推進にある。特に「AI」「IoT」「形状認識」などの3分野の技術と同社の主力製品である「CAM-TOOL」「EXCESS-HYBRID II」「AIQ」との連携を図ることで、ユーザーの「工場稼働の高効率化」「エネルギー省力化」「人材不足解消」「熟練工の技術伝承支援」「高齢化対策」などに貢献することを目指す。
研究の成果としては、2023年12月にリリースした「AIQ」最新バージョンおいて「AIによる類似画像検索」機能を搭載し製品画像を生産実績の検索条件として指定可能としたほか、2024年2月にリリースした「EXCESS-HYBRID II」最新バージョンにて「類似ボディ検索機能」など、具体的な機能として搭載を開始している。
また、AI推進に関連して、2024年4月にリリースした「CAM-TOOL」最新バージョンでは、産学連携での共同研究にて開発したAIによる切削条件算出機能を搭載するなど、同社ではAIを活用した高付加価値機能の既存製品への搭載を順次進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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■中長期の成長戦略
C&Gシステムズ<6633>は、2020年の初頭に2025年12月期を最終年度とする中長期事業方針を発表した。その後、コロナ禍の影響を受け足踏み状態となっていたが、現時点ではこの事業方針は変えておらず今後も継続して以下のような施策を進める予定だ。定量的目標である「2018年12月期~2025年12月期のCAGR5%、2025年12月期の経常利益率20%、ROE15%以上」についても変わっていない。
● 中長期事業方針の概要
(1) 基幹収益源の拡張
(2) CAD/CAM適応領域の拡大
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開)
(4) 研究開発の推進
以前は6つの方針を掲げていたが、上記の4つに集約した。この方向性を要約すると次のようになる。
(1) 基幹収益源の拡張
(基幹収益源の拡張)
持続的成長への経営基盤を確立するため、主に以下の3つの施策でこの目標達成を目指す。
a) 保守事業による安定した収益構造の維持・拡張:継続的なバージョンアップによる保守更新率向上
2023年12月期の保守更新率は95.4%であり、少なくともこのレベルは維持する。
b) シェア拡大:OEM強化及び同業他社、生産財メーカーへのCAD/CAMエンジンの提供
2022年10月よりNDES社へのOEM供給を開始した。その他の同業他社にもOEM供給を継続し、新たなOEM先開拓も継続する。
c) 国内+海外戦略強化
海外拠点及び海外技術代理店の拡充(ASEAN地域)
技術サポート/ユーザーカスタマイズの地域完結型事業モデルの構築(その一環としてベトナム・ハノイに2023年2月ベトナムテクニカルセンターを開設)
並行して技術代理店を拡大及び販路拡大に注力
このほか、CAMのマルチプラットフォーム化拡大、積層造形(金属/樹脂)分野の強化に継続して取り組んでいく。
(2) CAD/CAM適応領域の拡大(Parts CAM)
金型加工で培った高精度なCAD/CAM資産を部品加工市場へ投入し、販売を拡大する。既に部品加工市場向けCAMシステム「Parts CAM」を2020年2月から本格販売しているが、今後はCAD/CAM事業領域から部品加工市場、量産市場など金型周辺市場へ拡大する。
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開):「AIQ」
「AIQ(アイク)」を、新たな収益の柱として強化する。「AIQ」は、製造工程管理のデジタル化ニーズに応えるべく、IoTを活用し各種データや工程状況をデジタルデータ化してシステム上で活用するものだ。製造業におけるIoT活用が注目されるなか、「AIQ」は金型・部品製造の生産・工程管理をスマート化する同社独自のソリューションとして注目されている。同社では、金型製造業以外にも市場を拡大する計画だ。
「AIQ」のバージョンV16.1では、量産管理強化による生産計画支援機能を搭載し、インボイス制度への対応も実施した。さらに2023年12月にバージョンV16.2でAIによる類似画像検索機能が追加され、これにより製品画像を生産実績の検索条件として指定することが可能となった。
(4) 研究開発の推進
北九州学研都市内「技術開発交流センター」に研究開発部門を設置したが、目的は同社の事業領域に関連する研究及び独自技術に関する基礎研究/応用研究の推進にある。特に「AI」「IoT」「形状認識」などの3分野の技術と同社の主力製品である「CAM-TOOL」「EXCESS-HYBRID II」「AIQ」との連携を図ることで、ユーザーの「工場稼働の高効率化」「エネルギー省力化」「人材不足解消」「熟練工の技術伝承支援」「高齢化対策」などに貢献することを目指す。
研究の成果としては、2023年12月にリリースした「AIQ」最新バージョンおいて「AIによる類似画像検索」機能を搭載し製品画像を生産実績の検索条件として指定可能としたほか、2024年2月にリリースした「EXCESS-HYBRID II」最新バージョンにて「類似ボディ検索機能」など、具体的な機能として搭載を開始している。
また、AI推進に関連して、2024年4月にリリースした「CAM-TOOL」最新バージョンでは、産学連携での共同研究にて開発したAIによる切削条件算出機能を搭載するなど、同社ではAIを活用した高付加価値機能の既存製品への搭載を順次進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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