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大幸薬品 Research Memo(2):2024年12月期は増収増益。営業・経常利益予想を上方修正
2024/09/13 11:02
*11:02JST 大幸薬品 Research Memo(2):2024年12月期は増収増益。営業・経常利益予想を上方修正
■大幸薬品<4574>の今後の見通し
2024年12月期は、売上高で6,800百万円(前期比11.1%増)、営業利益で550百万円(前期は1,005百万円の損失)、経常利益で590百万円(同1,248百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で550百万円(同3,611百万円の損失)を見込んでいる。計画は特別利益の計上のほか、上期の好業績に加え為替影響や各種コスト低減の状況を踏まえて、2024年3月に親会社株主に帰属する当期純利益を期初の350百万円から200百万円増、2024年8月に営業利益は410百万円から140百万円増、経常利益は360百万円から230百万円増と、それぞれ上方修正した。
医薬品事業の売上高は6,194百万円(前期比19.5%増)を見込む。国内では、これまで整備を進めてきた生産体制強化策を実行に移し、市場への安定供給を行う計画である。コロナ禍前の需要を超えて推移する良好な市場動向に加え、他社製品欠品の影響やインバウンド関連需要の回復もプラス要因となる。さらに2024年5月に実施した出荷価格改定は消費者や流通にも受け入れられ、適正利益確保の見通しが立った。海外では上期の香港に続き、中国や台湾へも供給体制を整えて順次旺盛な需要に対応する。
感染管理事業の売上高は前期比35.5%減の600百万円を予想する。「クレベリン」の主成分である二酸化塩素の有効性や安全性に関するエビデンス強化によって信頼回復への取り組みは継続するものの、除菌市場は売上予測が難しい状況が続いていることから広告宣伝費等のコストコントロールを強化し、収益性の改善を目指す。「クレベリン」の需要が高まる冬季は、コロナ禍を経て除菌意識が大幅に上がった受験生の家族にフォーカスしたマーケティングを予定している。
全社売上高予想に対する第2四半期進捗率は42.1%(前年同期は31.5%)と、もともと下期偏重の傾向があるなかで、進捗は順調である。
売上総利益は、感染管理事業で継続的に発生していた棚卸資産評価損等は発生しないという想定が立ち、売上総利益率は改善する見込みである。販管費は、過去数年間の構造改革によるスリム化の推進を引き続き行い、コストコントロールの強化に努める。
営業利益は、期初予想は410百万円だったが、為替影響や各種コスト低減の状況を反映し550百万円に上方修正した。弊社では、医薬品事業の供給体制の強化策が成果を上げていること、国内医薬品の価格改定の効果が下期に反映されること、感染管理事業での「クレベリン」売上底打ちと新マーケティング展開、という点から修正計画を上回る可能性が高いと考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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■大幸薬品<4574>の今後の見通し
2024年12月期は、売上高で6,800百万円(前期比11.1%増)、営業利益で550百万円(前期は1,005百万円の損失)、経常利益で590百万円(同1,248百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で550百万円(同3,611百万円の損失)を見込んでいる。計画は特別利益の計上のほか、上期の好業績に加え為替影響や各種コスト低減の状況を踏まえて、2024年3月に親会社株主に帰属する当期純利益を期初の350百万円から200百万円増、2024年8月に営業利益は410百万円から140百万円増、経常利益は360百万円から230百万円増と、それぞれ上方修正した。
医薬品事業の売上高は6,194百万円(前期比19.5%増)を見込む。国内では、これまで整備を進めてきた生産体制強化策を実行に移し、市場への安定供給を行う計画である。コロナ禍前の需要を超えて推移する良好な市場動向に加え、他社製品欠品の影響やインバウンド関連需要の回復もプラス要因となる。さらに2024年5月に実施した出荷価格改定は消費者や流通にも受け入れられ、適正利益確保の見通しが立った。海外では上期の香港に続き、中国や台湾へも供給体制を整えて順次旺盛な需要に対応する。
感染管理事業の売上高は前期比35.5%減の600百万円を予想する。「クレベリン」の主成分である二酸化塩素の有効性や安全性に関するエビデンス強化によって信頼回復への取り組みは継続するものの、除菌市場は売上予測が難しい状況が続いていることから広告宣伝費等のコストコントロールを強化し、収益性の改善を目指す。「クレベリン」の需要が高まる冬季は、コロナ禍を経て除菌意識が大幅に上がった受験生の家族にフォーカスしたマーケティングを予定している。
全社売上高予想に対する第2四半期進捗率は42.1%(前年同期は31.5%)と、もともと下期偏重の傾向があるなかで、進捗は順調である。
売上総利益は、感染管理事業で継続的に発生していた棚卸資産評価損等は発生しないという想定が立ち、売上総利益率は改善する見込みである。販管費は、過去数年間の構造改革によるスリム化の推進を引き続き行い、コストコントロールの強化に努める。
営業利益は、期初予想は410百万円だったが、為替影響や各種コスト低減の状況を反映し550百万円に上方修正した。弊社では、医薬品事業の供給体制の強化策が成果を上げていること、国内医薬品の価格改定の効果が下期に反映されること、感染管理事業での「クレベリン」売上底打ちと新マーケティング展開、という点から修正計画を上回る可能性が高いと考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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