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新晃工業 Research Memo(6):新しい成長ストーリーと資本コスト経営に基づく経営を目指す

*14:46JST 新晃工業 Research Memo(6):新しい成長ストーリーと資本コスト経営に基づく経営を目指す
■中期経営計画

1. 新中期経営計画「move.2027」
新晃工業<6458>は、新しい成長ストーリーの推進と資本コスト経営に基づく高度な経営を目指し、2025年3月期を初年度とする新中期経営計画「move.2027」(2025年3月期~2027年3月期)を策定した。SIMAプロジェクトによって構築中の新たな製販体制を土台に、既存市場におけるさらなる収益性の向上と新市場への挑戦を進める計画で、「空気で未来を拓く」長期ビジョンの中でバリューチェーンをアップデートする加速ステージとして位置付けた。また、同社は既に1倍を大きく超えているが、PBRが低迷する上場企業に対する東京証券取引所の「資本コストや株価を意識した経営」の要請を受け、目標とする経営指標を従来の連結営業利益からROEに切り替えるなど、資本コストや資本収益性をより強く意識した経営にもシフトした。これにより、企業価値の向上に向け、収益を拡大する一方、株主還元の強化や大胆な資本構成の見直し、積極投資などを具体的に進めることとなった。

そのため成長戦略として事業戦略、財務戦略、非財務戦略を展開、事業戦略では、水AHUのバリューチェーンを生かした成長領域の拡大と既存事業の深耕による利益成長を実現し、財務戦略では、利益の拡大と資本の見直しによるROEの向上及び市場との対話強化による株主資本コストの低減などを背景に企業価値の向上を図る。非財務戦略では、ESG戦略を軸に、予測される気候変動リスクを緩和し事業機会を獲得するとともに、人的資本経営によって誰もが幸せになる環境を構築、コーポレート・ガバナンスの実効性を強化する方針である。これにより、2027年3月期に売上高600億円、営業利益100億円、ROE10%以上、自己資本比率60%目安、配当性向50%、DOE下限3.5%、5年間の自己株式取得上限100億円(上限5,000千株)、戦略投資3年間合計135億円(M&A投資枠30億円を含む)を目指すこととなった。なお、後述するように足元が好調のため、新中期経営計画は売上高でデータセンター15億円、空調設備工事メンテナンス18億円など既に40億円が上方修正されており、営業利益もつれて14億円上方修正されている(売上高と営業利益以外の修正はない)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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