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ナック---24年3月期は減収なるもクリクラ事業は増収増益を果たす
2024/05/23 09:29
*09:29JST ナック---24年3月期は減収なるもクリクラ事業は増収増益を果たす
ナック<9788>は15日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比3.7%減の549.66億円、営業利益が同12.6%減の28.23億円、経常利益が同10.1%減の29.16億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.0%減の18.02億円となった。
クリクラ事業の売上高は前期比3.4%増の152.39億円、営業利益は同5.3%増の17.04億円となった。直営部門では、前期比で顧客件数は増加し、解約率は改善傾向にある。また、猛暑となった夏季の水の需要増加や消費促進施策により1顧客当たりの消費量が増加したことに加え、前年度実施したクリクラボトルの値上げの影響で顧客単価が増加した。さらに、新たに販売開始した小型の浄水型ウォーターサーバー「putio(プティオ)」の顧客獲得も順調に進んだ。次亜塩素酸水溶液「ZiACO(ジアコ)」においては、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した影響で、ウイルス対策として利用していた顧客の解約が増加した。結果、ジアコの売上高減少をクリクラボトルや副商材の売上高増加、浄水型ウォーターサーバーの顧客獲得が順調に推移したことが補い、直営部門全体の売上高は前期比で増加した。 加盟店部門では、前年と比較した顧客件数は減少しているものの、加盟店へのサーバー販売数が増加したことに加え、前年度に実施した値上げの影響でボトル売上が増加した。
レンタル事業の売上高は同6.7%減の174.63億円、営業利益は同22.3%減の15.93億円となった。主力のダスキン事業では、ダストコントロール部門において、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い既存顧客の解約率は減少しているものの、コロナ禍に衛生管理の観点で利用者が増加していた空気清浄機の新規顧客が減少し、売上高が減少した。一方、家事代行や害虫駆除、花と庭木の管理といった包括的な役務サービスを提供するケアサービス部門、介護用品や福祉用具のレンタル・販売を行うヘルスレント部門において、引き続き事業数を増やしたことに伴い、ケアサービス部門でのエアコン清掃や家事代行等の受注が増加したこともあり、ダスキン事業全体の売上高は前期比で増加した。害虫駆除器「with」を主力とするウィズ事業では、主要顧客である飲食店への納品率が向上したことに加え、新規顧客獲得を目的とした販促活動の強化により、売上高は前期比で同水準(微増)となった。法人向け定期清掃サービスを提供するアーネストでは、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した影響で、前年度売上に貢献していた厚生労働省が実施する水際対策の支援事業の受注が減少し、売上高は前期比で大幅に減少した。なお、2023年6月に賃貸物件等の原状回復工事を中核事業とするキャンズを子会社化し、第2四半期連結会計期間より損益計上している。
建築コンサルティング事業の売上高は同8.3%減の61.94億円、営業利益は同33.8%減の5.60億円となった。コンサルティング部門では、建築原価の高騰による戸建て受注数の減少、及びコロナ対策融資の返済開始に伴うキャッシュフローの悪化により、引き続き顧客である地場工務店の経営改善に関する投資意欲は低下した。また当連結会計年度は、前年の第4四半期に販売を開始した、IT導入支援を目的とした補助金対象商品の販売を強化したが、地場工務店の経営状況の悪化に伴い販売数が減少し、売上高は前期比で減少した。2023年4月1日にエースホームがナックスマートエネルギーを吸収合併し社名変更したナックハウスパートナーでは、省エネ関連部資材の施工及び販売を手がけるスマートエネルギー事業(旧ナックスマートネルギー)において、半導体不足に起因する商品供給遅延が収束し供給量が安定化したこと、及び材工売上高が伸長した一方で、材工請負へのシフトにより卸売上高が減少し、売上高は前期比で同水準(微減)となった。住宅ネットワーク事業(旧エースホーム)では、加盟店の受注減少により、売上高は前期比で減少した。
住宅事業の売上高は同6.1%減の94.48億円、営業利益は0.27億円(前期は1.81億円の損失)となった。ジェイウッドでは、1棟あたりの販売価格の見直しを行ったが、建売住宅の販売が停滞したことで、売上高は前期比で同水準(微減)となった。損益面では、ケイディアイにおいて、在庫の不良化を回避するため販売価格の調整を図り、完成在庫を中心に早期販売を行ったことで売上総利益率が下がり、営業利益が大幅に減少した。一方でジェイウッドでは、1棟あたりの販売価格の見直しにより売上総利益率が改善したことで営業損失が大幅に縮小し、住宅事業全体は、損失計上だった前期から利益計上となった。
美容・健康事業の売上高は同2.1%減の66.84億円、営業利益は24.9%増の2.98億円となった。化粧品・健康食品の通販を主力とする株式会社JIMOSは、香りを訴求するタイプの化粧品のマーケットが拡大したことで、香りで始めるスキンケアを提唱する「SINN PURETÉ(シンピュルテ)」が伸長した。また、美容液ファンデーションを主軸とする「MACCHIA LABEL(マキアレイベル)」での新規顧客獲得が好調だったことに加え、看板商品である「薬用クリアエステヴェール」の上位版である「薬用クリアエステヴェールEX」の販売が順調に推移した。さらに、原料資材高騰及び物流費用の上昇を商品価格に反映し各ブランド値上げをしたことで、売上高は前期比で増加した。栄養補助食品の販売を手掛けるベルエアーでは、会員数減少により売上高は前期比で減少した。化粧品・健康食品・医薬品等の通販を行うアップセールでは、EC販売の価格競争が激化したことによる販売量の減少や、医薬品販売において競合商品が複数販売され、新規顧客獲得効率が悪化したことにより売上高は前期比で大幅に減少した。化粧品受託製造を主力とするトレミーでは、化粧品市場の回復に伴う既存顧客からの受注増加に加え、大手販売先からの新規受注やインバウンド需要による受注があり、売上高は前期比で増加した。
2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比18.3%増の650.00億円、営業利益が同23.9%増の35.00億円、経常利益が同20.0%増の35.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同22.1%増の22.00億円を見込んでいる。
<SI>
ナック<9788>は15日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比3.7%減の549.66億円、営業利益が同12.6%減の28.23億円、経常利益が同10.1%減の29.16億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.0%減の18.02億円となった。
クリクラ事業の売上高は前期比3.4%増の152.39億円、営業利益は同5.3%増の17.04億円となった。直営部門では、前期比で顧客件数は増加し、解約率は改善傾向にある。また、猛暑となった夏季の水の需要増加や消費促進施策により1顧客当たりの消費量が増加したことに加え、前年度実施したクリクラボトルの値上げの影響で顧客単価が増加した。さらに、新たに販売開始した小型の浄水型ウォーターサーバー「putio(プティオ)」の顧客獲得も順調に進んだ。次亜塩素酸水溶液「ZiACO(ジアコ)」においては、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した影響で、ウイルス対策として利用していた顧客の解約が増加した。結果、ジアコの売上高減少をクリクラボトルや副商材の売上高増加、浄水型ウォーターサーバーの顧客獲得が順調に推移したことが補い、直営部門全体の売上高は前期比で増加した。 加盟店部門では、前年と比較した顧客件数は減少しているものの、加盟店へのサーバー販売数が増加したことに加え、前年度に実施した値上げの影響でボトル売上が増加した。
レンタル事業の売上高は同6.7%減の174.63億円、営業利益は同22.3%減の15.93億円となった。主力のダスキン事業では、ダストコントロール部門において、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い既存顧客の解約率は減少しているものの、コロナ禍に衛生管理の観点で利用者が増加していた空気清浄機の新規顧客が減少し、売上高が減少した。一方、家事代行や害虫駆除、花と庭木の管理といった包括的な役務サービスを提供するケアサービス部門、介護用品や福祉用具のレンタル・販売を行うヘルスレント部門において、引き続き事業数を増やしたことに伴い、ケアサービス部門でのエアコン清掃や家事代行等の受注が増加したこともあり、ダスキン事業全体の売上高は前期比で増加した。害虫駆除器「with」を主力とするウィズ事業では、主要顧客である飲食店への納品率が向上したことに加え、新規顧客獲得を目的とした販促活動の強化により、売上高は前期比で同水準(微増)となった。法人向け定期清掃サービスを提供するアーネストでは、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した影響で、前年度売上に貢献していた厚生労働省が実施する水際対策の支援事業の受注が減少し、売上高は前期比で大幅に減少した。なお、2023年6月に賃貸物件等の原状回復工事を中核事業とするキャンズを子会社化し、第2四半期連結会計期間より損益計上している。
建築コンサルティング事業の売上高は同8.3%減の61.94億円、営業利益は同33.8%減の5.60億円となった。コンサルティング部門では、建築原価の高騰による戸建て受注数の減少、及びコロナ対策融資の返済開始に伴うキャッシュフローの悪化により、引き続き顧客である地場工務店の経営改善に関する投資意欲は低下した。また当連結会計年度は、前年の第4四半期に販売を開始した、IT導入支援を目的とした補助金対象商品の販売を強化したが、地場工務店の経営状況の悪化に伴い販売数が減少し、売上高は前期比で減少した。2023年4月1日にエースホームがナックスマートエネルギーを吸収合併し社名変更したナックハウスパートナーでは、省エネ関連部資材の施工及び販売を手がけるスマートエネルギー事業(旧ナックスマートネルギー)において、半導体不足に起因する商品供給遅延が収束し供給量が安定化したこと、及び材工売上高が伸長した一方で、材工請負へのシフトにより卸売上高が減少し、売上高は前期比で同水準(微減)となった。住宅ネットワーク事業(旧エースホーム)では、加盟店の受注減少により、売上高は前期比で減少した。
住宅事業の売上高は同6.1%減の94.48億円、営業利益は0.27億円(前期は1.81億円の損失)となった。ジェイウッドでは、1棟あたりの販売価格の見直しを行ったが、建売住宅の販売が停滞したことで、売上高は前期比で同水準(微減)となった。損益面では、ケイディアイにおいて、在庫の不良化を回避するため販売価格の調整を図り、完成在庫を中心に早期販売を行ったことで売上総利益率が下がり、営業利益が大幅に減少した。一方でジェイウッドでは、1棟あたりの販売価格の見直しにより売上総利益率が改善したことで営業損失が大幅に縮小し、住宅事業全体は、損失計上だった前期から利益計上となった。
美容・健康事業の売上高は同2.1%減の66.84億円、営業利益は24.9%増の2.98億円となった。化粧品・健康食品の通販を主力とする株式会社JIMOSは、香りを訴求するタイプの化粧品のマーケットが拡大したことで、香りで始めるスキンケアを提唱する「SINN PURETÉ(シンピュルテ)」が伸長した。また、美容液ファンデーションを主軸とする「MACCHIA LABEL(マキアレイベル)」での新規顧客獲得が好調だったことに加え、看板商品である「薬用クリアエステヴェール」の上位版である「薬用クリアエステヴェールEX」の販売が順調に推移した。さらに、原料資材高騰及び物流費用の上昇を商品価格に反映し各ブランド値上げをしたことで、売上高は前期比で増加した。栄養補助食品の販売を手掛けるベルエアーでは、会員数減少により売上高は前期比で減少した。化粧品・健康食品・医薬品等の通販を行うアップセールでは、EC販売の価格競争が激化したことによる販売量の減少や、医薬品販売において競合商品が複数販売され、新規顧客獲得効率が悪化したことにより売上高は前期比で大幅に減少した。化粧品受託製造を主力とするトレミーでは、化粧品市場の回復に伴う既存顧客からの受注増加に加え、大手販売先からの新規受注やインバウンド需要による受注があり、売上高は前期比で増加した。
2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比18.3%増の650.00億円、営業利益が同23.9%増の35.00億円、経常利益が同20.0%増の35.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同22.1%増の22.00億円を見込んでいる。
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