フィスコニュース


円も茨の道へ【フィスコ・コラム】

*09:00JST 円も茨の道へ【フィスコ・コラム】
年明け以降、ドル・円相場の底堅さが目立ち、心理的節目の160円に差し掛かっています。背景にあるのは、日本の財政悪化懸念による円売り。来る総選挙に向け、高市政権への支持拡大なら円売りは続くとみられるものの、予断を許せず円の方向感は乏しいでしょう。


2026年のドル・円は156円60銭で寄り付き、156円台でもみ合った後に堅調地合いを強めました。高市首相の台湾有事を巡る発言をきっかけに中国との関係が悪化し、昨年末にかけて円売りに振れやすい状況でした。そこへ、高市氏が1月23日に召集される通常国会の冒頭に衆院を解散するとの報道が市場を駆け巡ると、高支持率の現政権が積極財政を進めるとの思惑が株高・円安を招いたのです。


ただ、2月に想定される総選挙は現時点で先読み不能。高市氏自身の人気は高いものの、自民党は宗教団体への政治資金流用の問題をあやふやにしており、政党支持率は低空飛行のまま。内閣支持率と与党第一党の政党支持率の合計が50を下回ると政権が倒れる、とする「青木の法則」に従えば、「高市氏+不人気の自民党」でも単独過半数に押し戻すのではないかとの思惑が広がります。


そうしたシナリオを描く市場は財政出動をにらんで株買いを進め、円売りを急ぎました。その結果が現在の状況です。米国ではトランプ大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の更迭を織り込み、ドル売りに振れやすい展開が今後も進むでしょう。それでも、日中関係の悪化と高市政権の支持拡大への思惑から、円売り地合いは変わらず。円安牽制を受けても、ドル・円は160円を目指す展開です。


ですが、総選挙の先行事例になりそうな直近の選挙をみると、円売りには二の足を踏むかもしれません。歴代の首相を多く生み出した群馬県の前橋市長選で、既婚男性とホテルで密会が報じられた現職の女性候補が大勝。一方、立憲民主党と公明党の合流により、自民党は都市部で苦戦を強いられる見通しです。地方でも政治資金絡みの汚点を払拭できず、高市政権は選挙を境に失速もあり得ます。


円の値動きとは高市氏の政治生命はまさに一蓮托生。円は高市政権への期待を映す鏡である一方、政権基盤の揺らぎが意識されれば円売りも急速に後退しかねません。総選挙を前に、市場は楽観だけでポジションを積み上げにくくなっており、円は方向感を失いやすい局面に入っています。円にとっては、上にも下にも容易に進めない「茨の道」が想定されます。
(吉池 威)
※あくまでも筆者の個人的な見解であり、弊社の見解を代表するものではありません。





<CN>



 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2026/01/15 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   2,556 銘柄
610 銘柄   売り
 
 
 
2914 日本たばこ産業 買い転換
4502 武田薬品工業 売り転換
6201 豊田自動織機 買い転換
4568 第一三共 売り転換
8591 オリックス 売り転換



 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS