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米国株式市場見通し:FOMC後の出尽くし感台頭に警戒も

*16:24JST 米国株式市場見通し:FOMC後の出尽くし感台頭に警戒も
12月9-10日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目イベントとなるが、ウィリアムズNY連銀総裁の利下げ支持発言以降ここまで、0.25%の追加利下げ決定は十分に織り込まれているとみられ、出尽くし感の有無がポイントとなる。先々の利下げ継続期待が高まるかが、そのカギを握りそうだが、現状では、いったん利下げ打ち止めとのムードが強まっていくものとみられる。パウエルFRB議長会見では、従来通りの見解が繰り返される可能性が高く、追加利下げへの示唆は得られない公算が大きい。また、今回は経済見通しでドットチャートなども公表されるが、26年に利下げ1回、27年に1回とのこれまでの利下げ回数見通しも変更されない可能性が高いだろう。新たにFRB議長に就任する見通しのハセット国家経済会議委員長のもとでは、積極的な緩和策が打ち出されるとの期待も高いだろうが、パウエル現議長の任期は5月までであり、当面は利下げ期待が再燃しにくくなろう。AI関連などハイテク株の今後の株価上昇を抑制させていこう。

その他注目ポイントとしては、半導体企業ブロードコムの決算発表が11日に行われる。関連企業への波及効果が想定されるが、年間上昇率は68%に達しており、エヌビディアの36%などをはるかに凌駕している。決算期待値に対するハードルは高いようにみられる。一方、今週も複数の小売企業が好決算を発表しており、年末商戦への期待感などは高まっていく方向だろう。堅調な個人消費関連銘柄などへの資金流入は強まる余地があると考える。ほか、会社側で否定コメントをリリースしているが、今週伝わったマイクロソフトのAIツール需要見通し下方修正報道が今後のAI投資マインドに影響を与える可能性や、トランプ政権が公表した「国家安全保障戦略」を受けての米中関係の変化の可能性などにも注目しておきたい。

経済指標は、9日に10月JOLTS求人件数、10日に11月財政収支、11日に9月貿易収支、新規失業保険申請件数などが発表予定。なお、9日から10日にかけてFOMCが開催され、10日にパウエルFRB議長の会見が予定されている。

主要企業の決算発表は、8日にトール・ブラザーズ、9日にゲームストップ、10日にアドビ、オラクル、シノプシス、11日にブロードコム、ルルレモン・アスレティカ、コストコ・ホールセールなどが予定されている。




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