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新興市場見通し:バイオ関連内での循環物色は活況だが、投資家心理の改善はタイミー次第か
2024/07/27 14:52
*14:52JST 新興市場見通し:バイオ関連内での循環物色は活況だが、投資家心理の改善はタイミー次第か
■米国市場でのハイテク株下落や為替の円高進行を受けて投資家マインドが悪化
今週の新興市場は大幅下落。同時期の騰落率は、日経平均が-5.98%だったのに対して、グロース市場指数は-4.50%、グロース市場250指数は-4.86%ときつい下げとなった。プライム市場同様、米国市場でのハイテク株下落や為替の円高進行を受けて投資家マインドが悪化。急騰していたバイオ株などを中心に売り圧力が強まる展開となった。週末グロース市場に上場したタイミー<215A>の初値は公開価格を27.6%上回る1850円となったが、ほぼ初値天井となり陰線を残したことから、下落への警戒感が高まる上場初日となった。
時価総額上位銘柄では、終末こそ反発したが、ispace<9348>が上場来安値を更新。トライト<9164>も上場来安値水準でのもみ合いとなった。一方、円高メリットが意識されてアドベンチャー<6030>が1月以来の水準まで買われた。公募増資を発表した後売られていたGENDA<9166>がしっかり。その他の銘柄では、セルシード<7776>が週末こそストップ高となったが、一時7月18日の年初来高値1160円比では3分の1水準まで売り込まれた。一方、株式分割や株主優待制度導入が材料視されてAIAIグループ<6557>が急騰。モダリス<4883>がバイオプロセスサミットでのMDL-101に関する発表を手掛かりに買い優勢となった。
■投資家心理の改善はタイミー次第か、IPOは3社
来週の新興市場は、急落に対する反発を期待したいところだが、投資家心理の改善はタイミー次第か。初値こそ公募価格を上回るなど大型株としては上々のスタートをきったが、ほぼ安値引けとなったことで不安は残る。米系証券大手による投資判断「買い」、目標株価2200円でのカバレッジ開始が材料視されるか注目だ。週末のグロース市場の売買代金の3分の1を同社が占めただけに、影響力は大きい。
一方、グロース市場250指数は、200日移動平均線を下放れた後、下向きの75日移動平均線も下抜けた。下向きの75日移動平均線が上値抵抗として意識されると、右肩下がりの地合いが継続することとなることから、早々に上回っておきたいところだ。
物色の対象は引き続きバイオ銘柄となろう。セルシードは週末ストップ高となるなど相変わらず荒っぽい動きだが、材料が出たサンバイオ<4592>が素直にストップ高したほか、シンバイオ製薬<4582>も反応していることからバイオセクター内での循環物色は良好だ。時価総額が大きい主力株は二極化しつつある。GENDAなど好業績銘柄には資金が集まる一方、ispaceは材料が出ても物色が続かない。QPS研究所<5595>も売り優勢となっており、宇宙関連銘柄は総じて動意に欠ける状況が続きそうだ。
なお、来週は7月29日にドローン等の開発を手掛けるLiberaware<218A>、30日に再生医療等製品の研究や開発を手掛けるHeartseed<219A>がそれぞれグロースへ、31日にマーケティング支援を手掛けるFaber Company<220A>がスタンダードへ上場する。Heartseed上場がバイオ関連銘柄の刺激材料となる可能性もあろう。
<FA>
■米国市場でのハイテク株下落や為替の円高進行を受けて投資家マインドが悪化
今週の新興市場は大幅下落。同時期の騰落率は、日経平均が-5.98%だったのに対して、グロース市場指数は-4.50%、グロース市場250指数は-4.86%ときつい下げとなった。プライム市場同様、米国市場でのハイテク株下落や為替の円高進行を受けて投資家マインドが悪化。急騰していたバイオ株などを中心に売り圧力が強まる展開となった。週末グロース市場に上場したタイミー<215A>の初値は公開価格を27.6%上回る1850円となったが、ほぼ初値天井となり陰線を残したことから、下落への警戒感が高まる上場初日となった。
時価総額上位銘柄では、終末こそ反発したが、ispace<9348>が上場来安値を更新。トライト<9164>も上場来安値水準でのもみ合いとなった。一方、円高メリットが意識されてアドベンチャー<6030>が1月以来の水準まで買われた。公募増資を発表した後売られていたGENDA<9166>がしっかり。その他の銘柄では、セルシード<7776>が週末こそストップ高となったが、一時7月18日の年初来高値1160円比では3分の1水準まで売り込まれた。一方、株式分割や株主優待制度導入が材料視されてAIAIグループ<6557>が急騰。モダリス<4883>がバイオプロセスサミットでのMDL-101に関する発表を手掛かりに買い優勢となった。
■投資家心理の改善はタイミー次第か、IPOは3社
来週の新興市場は、急落に対する反発を期待したいところだが、投資家心理の改善はタイミー次第か。初値こそ公募価格を上回るなど大型株としては上々のスタートをきったが、ほぼ安値引けとなったことで不安は残る。米系証券大手による投資判断「買い」、目標株価2200円でのカバレッジ開始が材料視されるか注目だ。週末のグロース市場の売買代金の3分の1を同社が占めただけに、影響力は大きい。
一方、グロース市場250指数は、200日移動平均線を下放れた後、下向きの75日移動平均線も下抜けた。下向きの75日移動平均線が上値抵抗として意識されると、右肩下がりの地合いが継続することとなることから、早々に上回っておきたいところだ。
物色の対象は引き続きバイオ銘柄となろう。セルシードは週末ストップ高となるなど相変わらず荒っぽい動きだが、材料が出たサンバイオ<4592>が素直にストップ高したほか、シンバイオ製薬<4582>も反応していることからバイオセクター内での循環物色は良好だ。時価総額が大きい主力株は二極化しつつある。GENDAなど好業績銘柄には資金が集まる一方、ispaceは材料が出ても物色が続かない。QPS研究所<5595>も売り優勢となっており、宇宙関連銘柄は総じて動意に欠ける状況が続きそうだ。
なお、来週は7月29日にドローン等の開発を手掛けるLiberaware<218A>、30日に再生医療等製品の研究や開発を手掛けるHeartseed<219A>がそれぞれグロースへ、31日にマーケティング支援を手掛けるFaber Company<220A>がスタンダードへ上場する。Heartseed上場がバイオ関連銘柄の刺激材料となる可能性もあろう。
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