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クリレスHD Research Memo(4):ポートフォリオの見直しに向けて、国内外で2件のM&Aを実現

*13:04JST クリレスHD Research Memo(4):ポートフォリオの見直しに向けて、国内外で2件のM&Aを実現
■主な活動実績

1. 国内外におけるM&Aの実行
クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>は、アフターコロナを見据えたポートフォリオの見直しに取り組んでいるが、その一環として国内外で2件のM&Aを実現することができた。2件ともに、中期経営計画のキーワードである「日常」「定番」「地域密着」に合致するうえ、安定した収益基盤を有する案件と評価できる。

(1) ベーカリーレストラン「Wildflower」(米国)
2024年9月3日付けで、米国アリゾナ州で展開しているベーカリーレストラン「Wildflower」の事業を取得した※。州都フェニックスを中心に16店舗を展開し、30年以上地域に根付いた日常使いのベーカリーレストランとして支持されている。同社は、北米におけるM&Aを通じた事業基盤拡大を成長戦略の重要な柱と位置付けており、2019年にはカリフォルニア州を中心にイタリアンレストラン「Il Fornaio」(18店舗)の事業取得を行っているが、本件はそれに続くものであり、北米での事業展開を加速するところに狙いがある。

※ 直近の業績(2023年度)は、売上高が43.9百万USドル(約62億円)、営業利益が2.8百万USドル(約4億円)。事業譲受代金は28.2百万USドル(約40.9億円)となっている。

(2) 北海道を代表するラーメン店「えびそば一幻」
2024年10月1日付けで、北海道を代表するラーメン店「えびそば一幻」を運営する(株)一幻フードカンパニーの株式を取得した※。甘えびの旨味と風味を凝縮した独自性の高いスープを特徴とし、唯一無二の存在として高い評価を得ており、札幌総本店のほか、新千歳空港、東京都内、台湾、香港の国内外において合計10店舗(国内5店舗、海外5店舗)を展開するとともに、お土産用のラーメンやカップラーメンの販売等も手掛けている。日常食である麺業態事業のさらなる深化、ネクストコアブランドの育成によるブランドフォートフォリオの強化、グループ内フランチャイズ等によるシナジーの創出などに狙いがある。

※ 直近の業績(2024年4月期)は、売上高が約10億円、営業利益約2億円。取得価額は現時点で未確定。

2. グループ連邦経営のさらなる進化
(1) グループ横断的な組織再編の実行
2024年6月1日付けで、連結子会社の(株)クリエイト・ダイニングと(株)LG&EWを合併した。ダイニング事業領域におけるナレッジ集約による専門性強化と人財の流動化の促進などに狙いがある。本件により、コアブランドである「TANTO TANTO」「AWkitchen」「Mr.FARMER」「やさい家めい」は専門ブランドカテゴリーからCRカテゴリーへ組み替えられている。

(2) コントラクト事業の集約
2024年9月1日には、グループ内のコントラクト(受託運営)事業を(株)クリエイト・レストランツに集約した(総店舗数は116店舗)。コントラクト事業における知見・ノウハウ等の専門性強化やクリエイト・レストランツが持つネットワーク及び商品開発力との連携、人財配置の効率化などに狙いがある。本件により、ゴルフ場内レストランやレジャー施設内レストラン等に加えて、2024年1月に締結したJA全農との包括業務提携に基づき、「みのりみのる」ブランド等の店舗運営受託を一層加速していく考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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