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システムサポート Research Memo(6):クラウドインテグレーション事業を中心に全事業セグメントで増収に(2)
2024/09/06 11:06
*11:06JST システムサポート Research Memo(6):クラウドインテグレーション事業を中心に全事業セグメントで増収に(2)
■システムサポート<4396>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(3) アウトソーシング事業
アウトソーシング事業の売上高は前期比15.3%増の2,043百万円、営業利益は同37.6%増の287百万円と好調に推移した。データセンター関連では、顧客の利用業務拡大に伴い1社当たり利用料が上昇し、月額利用料等のストック型収益が積み上がった。加えて、データ分析・入力サービスで好採算案件を受注したことから、売上総利益率は同2.2ポイント上昇の33.7%となり、売上総利益も同23.1%増の688百万円となった。
売上高の内訳は、データセンター関連が前期比13.6%増の1,641百万円、データ分析・入力及びニアショア等による運用保守サービスが同22.9%増の402百万円といずれも2ケタ増となった。データセンターサービスについては、顧客側で情報システムの形態をオンプレミス型からデータセンターを活用したプライペートクラウド型に徐々にシフトしており、顧客単価の上昇につながった。また、ニアショアサービスは、SAP ERP製品の保守業務の体制強化により売上増につながった。なお、同事業における月額利用料等のストック型売上高は同8.9%増の1,410百万円となった。
(4) プロダクト事業
プロダクト事業の売上高は前期比10.9%増の769百万円と順調に拡大したが、営業利益は展示会出展や営業活動の強化により販管費が増加したことで同2.8%減の190百万円と若干の減益となった。ただ、売上総利益率はライセンス料等のストック型売上高の構成比上昇や好採算の新規導入案件を獲得した効果もあり、同5.2ポイント上昇の67.1%となり、売上総利益では同20.3%増の516百万円と2ケタ増益となった。
売上高の内訳は、「建て役者」が前期比19.1%増の256百万円、「就業役者」が同28.6%増の90百万円と2ケタ成長となったほか「MOS」が同3.9%増と堅調に推移した。一方で、「SHIFTEE」が同5.1%減の74百万円となった。「建て役者」と「就業役者」の増収は、展示会への出展や代理店施策の取り組みが奏功し、新規顧客の獲得が順調に進んだことによる。「SHIFTEE」については導入時のカスタマイズの減少が減収要因であり、ストック型売上高は着実に積み上がった。なお、ストック型売上高は同12.6%増の446百万円、売上構成比で同0.9ポイント上昇の58.0%となった。
新規プロダクトに関しては、2023年7月にリリースした飲食店向け食材在庫予測システム「Smart Rabbit」を共同開発先の(株)ベイクルーズが運営する飲食店に導入した。飲食店で発注担当者が行っていた業務(店舗在庫の予測、売上予測と前月末在庫から店舗の食材の消費量を予測し発注量を決定)を自動化したシステムであり、顧客が既に利用している受発注システムと連携する※ことで自動発注を実現する。同システムの導入により、発注業務の効率化だけでなく、過剰在庫による食材廃棄や在庫不足による販売機会ロスの減少が期待できる。50店舗以上の多店舗展開をしている企業や複数業態を展開している企業などがターゲットとなる。現在、導入効果を検証しながら機能の改良に取り組んでいる段階で、本格的な拡販活動はしばらく先になると弊社では見ている。
※ BtoBプラットフォーム受発注システム(インフォマート<2492>提供)と標準で連携する。同プラットフォームを利用していないユーザーは別途カスタマイズ(有償)にて対応する。
(5) 海外事業
海外事業の売上高は前期比33.1%増の221百万円、営業利益は同5.6%減の58百万円となった。売上高は北米で実施しているシステムインテグレーションや人材紹介サービス、給与・会計業務のアウトソーシングが好調に推移した。低採算のシステムインテグレーション案件があったため、売上総利益率は同8.6ポイント低下し44.7%となったが、増収効果により売上総利益は同11.6%増の99百万円となった。ただ、売上原価の増加に伴い共通販管費の配賦額が増加したことで営業利益は減益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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■システムサポート<4396>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(3) アウトソーシング事業
アウトソーシング事業の売上高は前期比15.3%増の2,043百万円、営業利益は同37.6%増の287百万円と好調に推移した。データセンター関連では、顧客の利用業務拡大に伴い1社当たり利用料が上昇し、月額利用料等のストック型収益が積み上がった。加えて、データ分析・入力サービスで好採算案件を受注したことから、売上総利益率は同2.2ポイント上昇の33.7%となり、売上総利益も同23.1%増の688百万円となった。
売上高の内訳は、データセンター関連が前期比13.6%増の1,641百万円、データ分析・入力及びニアショア等による運用保守サービスが同22.9%増の402百万円といずれも2ケタ増となった。データセンターサービスについては、顧客側で情報システムの形態をオンプレミス型からデータセンターを活用したプライペートクラウド型に徐々にシフトしており、顧客単価の上昇につながった。また、ニアショアサービスは、SAP ERP製品の保守業務の体制強化により売上増につながった。なお、同事業における月額利用料等のストック型売上高は同8.9%増の1,410百万円となった。
(4) プロダクト事業
プロダクト事業の売上高は前期比10.9%増の769百万円と順調に拡大したが、営業利益は展示会出展や営業活動の強化により販管費が増加したことで同2.8%減の190百万円と若干の減益となった。ただ、売上総利益率はライセンス料等のストック型売上高の構成比上昇や好採算の新規導入案件を獲得した効果もあり、同5.2ポイント上昇の67.1%となり、売上総利益では同20.3%増の516百万円と2ケタ増益となった。
売上高の内訳は、「建て役者」が前期比19.1%増の256百万円、「就業役者」が同28.6%増の90百万円と2ケタ成長となったほか「MOS」が同3.9%増と堅調に推移した。一方で、「SHIFTEE」が同5.1%減の74百万円となった。「建て役者」と「就業役者」の増収は、展示会への出展や代理店施策の取り組みが奏功し、新規顧客の獲得が順調に進んだことによる。「SHIFTEE」については導入時のカスタマイズの減少が減収要因であり、ストック型売上高は着実に積み上がった。なお、ストック型売上高は同12.6%増の446百万円、売上構成比で同0.9ポイント上昇の58.0%となった。
新規プロダクトに関しては、2023年7月にリリースした飲食店向け食材在庫予測システム「Smart Rabbit」を共同開発先の(株)ベイクルーズが運営する飲食店に導入した。飲食店で発注担当者が行っていた業務(店舗在庫の予測、売上予測と前月末在庫から店舗の食材の消費量を予測し発注量を決定)を自動化したシステムであり、顧客が既に利用している受発注システムと連携する※ことで自動発注を実現する。同システムの導入により、発注業務の効率化だけでなく、過剰在庫による食材廃棄や在庫不足による販売機会ロスの減少が期待できる。50店舗以上の多店舗展開をしている企業や複数業態を展開している企業などがターゲットとなる。現在、導入効果を検証しながら機能の改良に取り組んでいる段階で、本格的な拡販活動はしばらく先になると弊社では見ている。
※ BtoBプラットフォーム受発注システム(インフォマート<2492>提供)と標準で連携する。同プラットフォームを利用していないユーザーは別途カスタマイズ(有償)にて対応する。
(5) 海外事業
海外事業の売上高は前期比33.1%増の221百万円、営業利益は同5.6%減の58百万円となった。売上高は北米で実施しているシステムインテグレーションや人材紹介サービス、給与・会計業務のアウトソーシングが好調に推移した。低採算のシステムインテグレーション案件があったため、売上総利益率は同8.6ポイント低下し44.7%となったが、増収効果により売上総利益は同11.6%増の99百万円となった。ただ、売上原価の増加に伴い共通販管費の配賦額が増加したことで営業利益は減益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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