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極東貿易 Research Memo(5):2026年3月期も、3事業セグメントの“高業績そろい踏み”が継続する見通し

*11:05JST 極東貿易 Research Memo(5):2026年3月期も、3事業セグメントの“高業績そろい踏み”が継続する見通し
■極東貿易<8093>の今後の見通し

1. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高は前期比7.6%増の57,000百万円、営業利益は同11.7%減の1,800百万円、経常利益は同16.8%減の2,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同57.0%減の1,600百万円を見込んでいる。米国関税政策が主な事業リスクとして織り込まれており、同社の一部商材(自動車部品用樹脂・塗料など)は米国への直接輸出だけでなく、米中貿易を経由した間接的な影響も見込まれる。同事業は自動車業界サプライチェーン下の部品メーカーとの取り引きであるため、受注への影響を精緻に見積もることは困難であるが、現時点では営業利益へのマイナス影響額は約300百万円程度と見込んでいる。3事業セグメントとも“高業績そろい踏み”となった前期に引き続き、2024年下期にグループ入りした三幸商会とウエルストンの業績が2026年3月期通期に本格的に寄与することから、業績は今後も順調に推移すると見込まれる。

2. 事業セグメント別見通し
(1) 産業設備関連部門
売上高は前期比5.0%減の14,000百万円、セグメント利益は同34.5%減の680百万円と見込む。これは、前期に想定を上回る好業績を達成したことによる一時的な反動が来ると予想しているためである。産業インフラ関連事業では、国内基幹産業(鉄鋼・化学)向け機器・設備事業は安定した受注が予想され、海外プラント向け機器事業も堅調に推移する見通しである。また、地震・振動機器事業も引き続き売上伸長が見込まれ、資源・計測関連事業では、洋上風力発電向け鳥類調査レーダーシステムや自動車向け計測・検査装置の新規受注が見込まれる。同社の祖業である基幹産業(鉄鋼・化学)向け機器・設備事業が再生・復活を遂げ、また、成長分野である洋上風力発電や海洋資源掘削、防災対策といった領域での有望な新規商材(海中監視/作業用水中ロボット、風況調査/洋上風況観測用ブイ、海洋資源開発機器など)を数多く保有しており、事業再成長の可能性を秘めている。

(2) 産業素材関連部門
売上高は前期比38.9%増の27,000百万円、セグメント利益は同290.1%増の550百万円となり、収益は4倍増になる見込みだ。この大幅な利益増は、三幸商会のグループイン効果が2026年3月期より本格的に現れ、また、前期に計上されたM&A関連費用がなくなることによるものである。機能素材関連事業においては、主力の自動車部品向け樹脂・塗料が米国市場を中心に底堅く推移する見通しである。成長分野の炭素繊維副資材は、航空機業界の復調を背景に堅調に推移すると見ている。炭素繊維の海外市場(特に北米・中国)は日本市場の数十倍の規模であり、現在主力の航空機市場から新市場(EV、風車ブレード、液体水素貯蔵用タンクなど)へと拡大しており、高い成長が期待される。同社では、国内及び欧米市場をターゲットに事業を積極的に展開し、2026年3月期以降の売上貢献を見込んでいる。また、生活・環境関連事業においては、食品向け資材などの需要回復により、業績が改善する見込みである。

(3) 機械部品関連部門
売上高は前期比6.4%増の20,000百万円、セグメント利益は同1.4%増の870百万円となり、増収増益の見込みである。精密ファスナー関連事業においては、産業機械向けは中国の景気低迷による影響が懸念されるものの、車両向けは米国及び東南アジア向けを中心に堅調に推移すると見ている。今後はインドの拠点を活用した市場開拓を強化する方針である。また、連結子会社化したウエルストンの船舶補修部品事業が通期で業績に寄与する。特殊スプリング関連事業では、構造改革後の施策として、コンストン(定荷重ばね)の拡販が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水 啓司)



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