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SOLIZE Research Memo(6):デザイン事業は損失計上も、マニュファクチュアリング事業は利益拡大
2025/09/29 11:06
*11:06JST SOLIZE Research Memo(6):デザイン事業は損失計上も、マニュファクチュアリング事業は利益拡大
■業績動向
2. 事業セグメント別動向
SOLIZE Holdings<5871>のエンジニアリングサービス及びコンサルティングサービスを提供するデザイン事業では、売上高は10,038百万円(前年同期比13.6%増)、セグメント損失は582百万円(前年同期は8百万円の損失)となった。自動車関連企業からの引き合いが多く、設計開発の受託、エンジニア派遣サービス及びソフトウェア開発の受注が拡大したが、新卒者・経験者の積極採用による人件費、持株会社体制移行に伴う費用、M&A関連の費用等が増加した結果、収益に先行して販管費が増加したことで赤字幅が拡大した。ただ、新卒社員は下期から利益貢献する見通しだ。持株会社体制移行に伴う費用は、マニュファクチュアリング事業と按分しているが、事業規模の大きいデザイン事業の負担が大きくなっている。
マニュファクチュアリングサービスを提供するマニュファクチュアリング事業では、売上高は2,188百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益は151百万円(同57.3%増)となった。自動車関連企業で試作サービスや少量量産サービスの提供が拡大し、3Dプリンター販売は保守サービスの材料販売を含めて好調を維持し、生産体制見直しによる合理化を進めて販管費を抑制した。生産体制見直しでは、効率化を図るため横浜工場を閉鎖し、3工場体制から豊田工場と大和工場の2工場体制にしている。
3. 財務状況と経営指標
2025年12月期中間期末の資産合計は、前期末比363百万円減の15,085百万円となった。これは、手元資金によるフューレックスの株式取得等により、無形固定資産に含まれるのれんが1,183百万円増加、その他の無形固定資産が260百万円増加、投資その他の資産が286百万円増加した一方、現金及び預金が2,352百万円減少したことなどによる。
負債合計は前期末比153百万円増の4,124百万円となった。これは、流動負債に含まれる未払金が89百万円増加、契約負債が72百万円増加、買掛金が68百万円増加した一方、未払法人税等が150百万円減少したことなどによる。純資産合計は前期末比517百万円減の10,960百万円となった。これは、親会社株主に帰属する中間純損失の計上、配当により利益剰余金が499百万円減少したことなどによる。
以上の結果、自己資本比率は前期末比1.6ポイント低下し72.7%となったが、2025年3月期にプライム・スタンダード・グロース市場に上場するサービス業平均の5.8%や全産業平均の34.1%を大きく上回る高い安全性を確保している。一方、2024年12月期のROAやROEなどの収益性指標は、減益決算によりサービス業平均及び全産業平均を下回ったが、今後は成長戦略の推進により改善に向かうと弊社では見ている。また、自己資本が厚く、自己資本比率が極めて高いことから、同社のROEは低い水準にとどまるものの、同社では借入金がなく無借金経営を続けている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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■業績動向
2. 事業セグメント別動向
SOLIZE Holdings<5871>のエンジニアリングサービス及びコンサルティングサービスを提供するデザイン事業では、売上高は10,038百万円(前年同期比13.6%増)、セグメント損失は582百万円(前年同期は8百万円の損失)となった。自動車関連企業からの引き合いが多く、設計開発の受託、エンジニア派遣サービス及びソフトウェア開発の受注が拡大したが、新卒者・経験者の積極採用による人件費、持株会社体制移行に伴う費用、M&A関連の費用等が増加した結果、収益に先行して販管費が増加したことで赤字幅が拡大した。ただ、新卒社員は下期から利益貢献する見通しだ。持株会社体制移行に伴う費用は、マニュファクチュアリング事業と按分しているが、事業規模の大きいデザイン事業の負担が大きくなっている。
マニュファクチュアリングサービスを提供するマニュファクチュアリング事業では、売上高は2,188百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益は151百万円(同57.3%増)となった。自動車関連企業で試作サービスや少量量産サービスの提供が拡大し、3Dプリンター販売は保守サービスの材料販売を含めて好調を維持し、生産体制見直しによる合理化を進めて販管費を抑制した。生産体制見直しでは、効率化を図るため横浜工場を閉鎖し、3工場体制から豊田工場と大和工場の2工場体制にしている。
3. 財務状況と経営指標
2025年12月期中間期末の資産合計は、前期末比363百万円減の15,085百万円となった。これは、手元資金によるフューレックスの株式取得等により、無形固定資産に含まれるのれんが1,183百万円増加、その他の無形固定資産が260百万円増加、投資その他の資産が286百万円増加した一方、現金及び預金が2,352百万円減少したことなどによる。
負債合計は前期末比153百万円増の4,124百万円となった。これは、流動負債に含まれる未払金が89百万円増加、契約負債が72百万円増加、買掛金が68百万円増加した一方、未払法人税等が150百万円減少したことなどによる。純資産合計は前期末比517百万円減の10,960百万円となった。これは、親会社株主に帰属する中間純損失の計上、配当により利益剰余金が499百万円減少したことなどによる。
以上の結果、自己資本比率は前期末比1.6ポイント低下し72.7%となったが、2025年3月期にプライム・スタンダード・グロース市場に上場するサービス業平均の5.8%や全産業平均の34.1%を大きく上回る高い安全性を確保している。一方、2024年12月期のROAやROEなどの収益性指標は、減益決算によりサービス業平均及び全産業平均を下回ったが、今後は成長戦略の推進により改善に向かうと弊社では見ている。また、自己資本が厚く、自己資本比率が極めて高いことから、同社のROEは低い水準にとどまるものの、同社では借入金がなく無借金経営を続けている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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