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アイフル:独立系の強みを活かし、主力事業の強化とM&Aで事業拡大を進める

*13:39JST アイフル:独立系の強みを活かし、主力事業の強化とM&Aで事業拡大を進める
アイフル<8515>は、独立系の消費者金融大手であり、個人向け無担保ローンや信用保証事業を展開するほか、グループには事業者向け金融を担うAGビジネスサポート、クレジット事業を営むライフカード、AGペイメントサービスなどを擁する。

事業構造は「ローン(個人・事業者)」「クレジット」「信用保証」の主力事業に大別される。ローン事業は依然として収益の主軸であるが、割賦売掛金残高や信用保証残高の拡大によって収益ポートフォリオの多角化を図っている。

同社の特徴は独立系で大手銀行系と異なり、柔軟な意思決定が可能な点にある。多角的な収益源を持ち、個人向け無担保ローン事業の依存度を相対的に低下させており、特に、AGビジネスサポートやAGペイメントサービスの成長が、景気変動に対する耐性を強めているほか、M&Aによる将来利益の創出も競合に対する優位性といえる。また、格付の引き上げによって資金調達力の改善も進んでいる。

2026年3月期第1四半期は、営業収益516億円(前年同期比15.7%増)、営業利益72億円(同92.1%増)、経常利益67億円(同72.7%増)と増収増益を確保した。ローン残高の増加に加え、信用保証事業やクレジット事業の残高伸長が寄与した。一方、人件費や金融費用が増加し、コスト面の上昇圧力は残った。

個社別では、アイフルにおける新規顧客獲得は進捗率25%と順調、顧客獲得単価(CPA)もコントロールできている。年間貸倒率は3%前半と低位安定で推移する見込み。AGビジネスサポートは営業貸付金残高1,113億円(前年同期比18.3%増)と拡大、ファクタリング収益の増加が利益成長を支えている。ライフカードは流通取引総額(GMV)5.3億円(同10%増)と順調に伸び、AGペイメントサービスは割賦売掛金残高950億円超(同36.5%増)と高成長を続けている。

2026年3月期通期の業績は、営業収益2,107億円(前期比11.4%増)、営業利益295億円(同16.6%増)、経常利益300億円(同11.9%増)を見込む。アイフル本体の好調に加え、貸倒関連費用の構造上、AGビジネスサポートの利益は下期に偏重する傾向があり、今後の利益寄与が期待される。また、AGペイメントサービスも残高の拡大により収益増が見込まれており、通期計画に対する進捗は概ね想定どおりである。固定費については、店舗削減や人員構成見直し、ITシステム内製化による効率化が進み、構造的に利益率改善が見込めよう。

中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)では、主力事業の収益を強化し、その利益をM&Aなどの成長投資に充てる方針だ。最終年度の2027年3月期には経常利益420億円を目標としている。ローン残高は与信管理を前提に安定成長が見込まれ、割賦売掛金残高や保証残高の増加が継続し、利益の質的改善が進む。また、現中計期間に最大600億円のM&A投資を掲げ、既に約100億円規模のM&Aを実施している。現在も複数案件を検討中であり、ペイメントや不動産保証、SES(システムエンジニアリングサービス)、海外など既存事業とのシナジーが見込める領域を重視する方針だ。

株主還元については、中期経営計画達成の蓋然性が高まったとして、2026年3月期の配当を年間12円とし、前期の1円から大幅に引き上げた。成長投資とのバランスを取りながら、安定的な配当を目指すとしている。




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